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洪水の年(上)
洪水の年(上) (JUGEMレビュー »)
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マーガレット・アトウッド
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 (JUGEMレビュー »)

まず私たちの生命と暮らしを脅かす事実を知ること。それにたいしてどのような認識を持つのか。この国のみならず、世界を壊滅させる災厄とどう向き合うのか。次世代に対してどう責任を取るのか、そもそも責任を取れるのか。自分に何ができるのか。この現実にどう向き合うのか。それを教えるのが教育のはずだが、この国には教育も哲学も存在しない。
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「最悪」の核施設 六ヶ所再処理工場 (集英社新書)
「最悪」の核施設 六ヶ所再処理工場 (集英社新書) (JUGEMレビュー »)
小出 裕章,渡辺 満久,明石 昇二郎
原発よりもはるかに危険な六ヶ所村再処理工場。私たちの日々の生活が薄氷の上で営まれていることを痛感させられる。同時に、この国には「国民の生命・財産・自由を守り抜く!」と威勢のいいことを言う総理大臣と無能の政治家しかいないことに絶望する。核燃料サイクルと言い、下北半島の再処理工場と言い、3兆円以上の国民の税金がつぎ込まれ、いまだ後始末も将来の見通しもたっていない現実をどう考えているのか。彼らは核兵器を持ちたいという願望と税金をロンダリングして私腹を肥やすことしか眼中にない。北海道の地震だけに目を奪われてはならない。六ヶ所村は今回の震源地の目と鼻の先にあるのだ。
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幻影(イメジ)の時代―マスコミが製造する事実 (現代社会科学叢書)
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D.J.ブーアスティン
私にとっては古典の中の古典。三度読みました。そしてその慧眼にいまだに驚いています。
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殺人犯はそこにいる (新潮文庫)
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清水 潔
ジャーナリストと称する職業がある。自称ジャーナリストもいれば、テレビのコメンテーターとしてリベラルに媚びる政権批判をし、名を売り、講演で稼ぐ職業をジャーナリストと呼ぶ者もいる。とんだ茶番である。ジャーナリストとはどこまでも「事実」を追いかける。テレビに出て能天気な解釈や感想を垂れ流している暇などないはずだ。ジャーナリストを志す若い人には清水氏の著作は避けて通れない。その名に値する本物のジャーナリストがここにいる。
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デジタル・ポピュリズム 操作される世論と民主主義 (集英社新書)
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福田 直子
おそらく自民党・安倍政権はSNSを駆使し、分析するデータサイエンス(日本版なのでレベルはまだ低いですが)の重要性に着目し、選挙にどうすれば勝てるか、自分たちに有利な世論を形成し、国民を誘導・分断するにはどうすればいいのかが分かっているのです。そのためのノウハウも蓄積しつつあります。安倍首相の貧困な語彙力からは想像できないカタカナ言葉を聞いていると、それがSNSを分析している集団から教えられたものであることがよくわかります。ただ彼らの致命的な弱点は将来の社会を導く理想がないことです。おそらく、思いもかけない結果が待っていることでしょう。なぜなら、所詮、彼らはアメリカとビッグデータの奴隷でしかないのですから。これからの政治は、好むと好まざるとにかかわらず、この本に書かれていること抜きには語れなくなっているのです。
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 (JUGEMレビュー »)

安倍政権に対するメディアの忖度が云々されていますが、元々同じ穴のムジナなのです。忘れてならないのは、日中戦争から太平洋戦争にかけて、日本の世論と新聞のほぼ全部は好戦的・拡張主義的だったのです。しかも、当時はまだ言論統制体制が発足していなかったのです。この本は、そうした「一貫して好戦的な世論とそれに便乗する新聞」が先導し、近衛文麿はじめ文民政治家がそれに便乗、軍部がさらに便乗、という構図を一次資料で克明に論証しています。安倍政権を支持するネトウヨの皆さんの日本語力では、まともな読解は無理ですので勧めません。一方、正確な歴史を知るためには「世論」の不気味さを知ることだと気づいている若い人には是非一読を勧めます。
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茫漠の曠野 ノモンハン
茫漠の曠野 ノモンハン (JUGEMレビュー »)
松本草平
著者は大分市にある『天心堂へつぎ病院』の院長、松本文六氏の御尊父、松本草平(本名松本弘)氏です。詳しくは、ブログで紹介したいと思いますが、第一次資料として極めて価値の高いものです。40年ぶりに復刻版を出された松本文六氏と出版社に感謝する他ありません。
戦略も何もない、無謀・無慈悲な戦争を語り継ぐことは、最も崇高で重要な人間の営為だと私は考えています。作家の司馬遼太郎氏は、電話で草平氏に次のように伝えてきたそうです。「先生の臨場感のあるノモンハン戦記に出会えて本当にありがとうございました。私は大東亜戦争の折、戦車隊の一員として従軍しましたが、先生の従軍記以上のものを創ることはできません。」と。
一人でも多くの方がこの本を読まれることを望みます。ちなみに松本文六氏は伊方原発差止め訴訟の原告でもあります。その縁で、この本に出会うことができました。
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「南京事件」を調査せよ (文春文庫)
「南京事件」を調査せよ (文春文庫) (JUGEMレビュー »)
清水 潔
全国のネトウヨの皆さんへの推薦図書です。清水氏のこの本を読んでから、「南京事件はなかった!」「南京事件は捏造だ!」と叫びましょうネ。
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日本列島の全原発が危ない! 広瀬隆 白熱授業  DAYS JAPAN(デイズジャパン)2018年1月号増刊号
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広瀬隆
広瀬氏をアジテーターだの、オオカミ少年だの、悲観主義に過ぎると言って批判する人がいる。しかし、ブログで何度も述べてきたように、真の悲観主義こそがマインドコントールによって奴隷根性のしみ込んだ私たちの精神を浄化してくれるのだ。そもそも無知では悲観が生まれようもないではないか。国などいくら破れても結構。せめて山河だけでも次世代に残そうと考える人ならぜひとも読むべき本である。いや、これから幾多の春秋に富む若い人にこそすすめたい。
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チャヴ 弱者を敵視する社会
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オーウェン・ジョーンズ,Owen Jones
【本書への賛辞】

「怒りが生んだ、最高の本」
──ガーディアン紙

最高の論争がみなそうであるように、知性に裏打ちされた怒りが本書を支えている。
──エコノミスト誌

暴動や世界中に広がったオキュパイ運動に照らして考えると、分断社会に関する著者の鋭い分析は、
不気味なほど未来を予知していたことがわかる。
──アートフォーラム誌

情熱と、思いやりと、すぐれた道徳性が結実した仕事だ。
──ニューヨーク・タイムズ紙

政治の定説を見直す大胆な試み。著者は戦後のイギリス史を縦横無尽に往き来し、
階級、文化、アイデンティティといった複雑な問題を軽々とまとめてみせ、
結果として「階級」問題に火をつけ、大きな効果をあげている。
──インディペンデント紙

いまの制度が貧しい人々を見捨てていることに対する苛烈な警告──それが本書だ。
──ブログサイト「デイリー・ビースト」

ジョーンズは、「地の塩」だった労働者階級が政治のせいで「地のクズ」と見なされるようになった経緯を見事に説明している。
──タイムズ紙

この本は、新しいタイプの階級嫌悪と、その裏にあるものを痛烈にあばいて見せてくれる。
──ジョン・ケアリー(The Intellectuals and the Masses著者)

これは「イギリスはおおむね階級のない社会である」という考え方への、論理的で情報満載の大反撃だ。
──オブザーバー紙

情熱的で示唆に富む……この声が届くことを心から願う。
──スコットランド・オン・サンデー紙
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紹介していない本が山のようにあります。数日前にこの本を本棚の奥から引っ張り出し再読しました。いや〜面白かった。。とにかくこの本のことを忘れていた自分が信じられない。読んでない人に熱烈に勧めます。ハイ。
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新・日米安保論 (集英社新書)
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柳澤 協二,伊勢崎 賢治,加藤 朗
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英語の実際的研究 (1969年)
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秋山 敏
高校生にとって、今でも一押しの不朽の名著。でもこの本をことを知っている英語教師は少ないと思います。是非復刊してほしいものです。
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スノーデン 日本への警告 (集英社新書)
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エドワード・スノーデン,青木 理,井桁大介,金昌浩,ベン・ワイズナー,宮下紘,マリコ・ヒロセ
2017年4月18日、朝日新聞がようやく「パノプティプコン」を取り上げました。遅すぎますね。
これから先の日本社会は、ますます荒廃が進み、国民の不満が頂点に達し、やがて爆発します。それを未然に防ぐために、国は国民の監視を強化します。
実際アメリカでは「愛国者法」により、電子メールや携帯の通話履歴が監視の対象になっています。誰が、いつ、どこで、何を読んで、誰と通信を交わしたか、すべて国に筒抜けです。
「パノプティプコン」とはフランスの哲学者フーコーが用いた概念ですが、国民が刑務所の囚人のように監視される体制を言います。監視者の姿は見えませんが、囚人は監視者不在でも、監視を意識することによって管理統制されるのです。これを「パノプティシズム」と言います。
このシステムから解放されるためには、権力がどう管理・統制しようとしているかを知らねばなりません。この本はそれを知るための第一歩です。あなたが無知のまま、奴隷の人生を送りたければ、読む必要はありません。
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A.ミラー
アリスミラーのこの本は、塾を始めるきっかけになりました。ただ生活のためだけなら、他のことをしていたでしょう。『才能ある子のドラマ』とあわせて、当時の私には衝撃的な本でした。人生はどこでどう転ぶかわかりません。人間の奥深さを知ることで、何とか自分を維持していたのです。この本を読むと当時のことが、ありありと思い出されます。ある意味で、私の人生を方向づけた本かもしれません。
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朽ちていった命:被曝治療83日間の記録 (新潮文庫)
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NHK「東海村臨界事故」取材班

2月18日のブログでも書きましたが、仕事のために読むビジネス書の類は、最終的には効率を重視し、最小の資本と労力の投下で、いかにして最大の利益を上げるかということに尽きていると思います。そのための働き方改革であり、そのための賃上げです。そのための人心掌握術であり、顧客対応です。ビジネス書を読めば読むほど、人間は軽薄になり、視野が狭くなっていきます。もしあなたがそれを自覚するきっかけがほしいなら、是非この本を読むことを勧めます。読書はビジネスのためにするのではないということが分かると思います。この本は私たちの日常の風景を一変させるだけのインパクトを持っています。いわば、ことばの最高の意味における「闖入者」なのです。
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服従
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黒い巨塔 最高裁判所
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瀬木 比呂志
この本はまだ発売されていません。自分で読んでいない本を推薦するのは邪道でしょう。しかし、これまでの『絶望の裁判所』『ニッポンの裁判』(ともに講談社現代新書)に続く裁判所、司法批判の第3弾が長編の権力小説だということで、過去2冊の本の面白さからして、推薦に値する本だと思いました。『原発ホワイトアウト』の最高裁判所ヴァージョンだと思います。読んでからコメントを追加したいと思います。
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そして、僕はOEDを読んだ
そして、僕はOEDを読んだ (JUGEMレビュー »)
アモン・シェイ
学校なる場所に通っていた時、毎年夏になると課題図書を読んで、読書感想文を書かねばならないのが苦痛でした。課題図書の選定には学校と書店の密約があるに違いないと思っていたくらいです。

偶然巡り合った面白い本の感想を書くのならまだ我慢できたかもしれません。つくづく学校というところは、余計なことをしてくれると思ったものです。

あまりにめんどうくさいので、「あとがき」を参考に、あらすじを書いて提出したら、トリプルAをもらいました。

学校というところは、もしかしたら、人生の退屈に耐える訓練をする場所だったのかもしれません。この本を読んで、改めてそのことを確認しました。別に先生を責めているわけではありません。それほど自覚的に生きるということは難しいのだとため息をついているだけです。
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選挙 [DVD]
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想田和弘監督の観察映画。音楽による演出は一切なく、徹頭徹尾監督の視点で撮られたドキュメンタリー映画。見終わった後、日本の選挙風土の貧困さが浮かび上がる。この国に民主主義はない、ということを改めて確認し、そこから出発するしかない。その勇気を持つ人には必見の映画です。合わせて『選挙2』もどうぞ。
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マックス ヴェーバー
ウェーバーの死の1年前、1919年、学生達に向けた講演の記録です。
一部抜粋します。

「自分が世間に対して捧げようとするものに比べて、現実の世の中が―自分の立場からみて―どんなに愚かであり卑俗であっても、断じてく挫けない人間。どんな事態に直面しても「それにもかかわらず!」と言い切る自信のある人間。そういう人間だけが政治への「天職」を持つ。」(P105〜106)

「さて、ここにおいでの諸君、10年後にもう一度この点について話し合おうではないか。残念ながら私はあれやこれやいろんな理由から、どうも悪い予感がしてならないのだが、10年後には反動の時代がとっくに始まっていて、諸君の多くの人が―正直に言って私もだが―期待していたことのまずほとんどは、まさか全部でもあるまいが、少なくとも外見上たいていのものは、実現されていないだろう。」(P103〜104)

10年後には、ワイマール体制は機能不全に陥り、1933年にはヒトラーが首相に就任します。

平和憲法は、日本人にとって310万人の命と引き換えに手に入れた唯一と言っていい理念であり、アイデンティティーでした。その唯一の誇りを、日本人は損得勘定で葬り去ろうとしています。言い古された言葉ですが、歴史は繰り返すのです。
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熊楠の星の時間 (講談社選書メチエ)
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中沢 新一
小学校を卒業するころ、将来なりたい職業として思い描いていたのが、天文学者か生物学者でした。プロ野球選手は、自分のセンスでは無理だと悟りました。物ごころついたころから興味があったのは宇宙や昆虫や植物の世界でした。そんなわけで南方熊樟に出会うのは必然的な成り行きだったのです。人間は言葉によって世界を把握しますが、それ以外の把握の仕方があるはずだと、ずっと思ってきました。南方熊樟は、小林秀雄と同じく、直観による世界の把握の仕方を教えてくれました。この本は、言葉によって構成された世界秩序の外に出て、世界を改めて考えたい人に大いなるヒントをあたえてくれます。安倍政権によるゴキブリのフンのような、あまりにばかばかしい政治状況を見せつけられているので、精神の衛生学として一気に読みました。
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こどもの教育から裏金を使ったオリンピック誘致、原発再稼働、戦争準備から武器の売却、安倍政権の裏の権力としてメディアに絶大な影響力を行使する電通。私たちは電通が作り上げた「箱」の中でいいようにマインドコントロールされている。自分の意見だと思っていたものが、実はそう思わされていただけだということに気づかなければならない。音楽をはじめとする芸能情報、その中で踊らされるミュージシャンやタレント、果てはデザイン業界までを席巻する。今や電通の介在しないメディアはないと言ってもいい。利権あるところに電通あり、です。
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英語教育に携わる人は、一度この本を読んでみるべきではないでしょうか。言葉は悪いですが「英語ばか」がこの国には余りにも多すぎる気がします。
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前作『日本はなぜ「基地」と「原発」止められないのか』に続く著者渾身の力作。自分の人生を生きたい人にすすめます。ただそれだけです。18歳で選挙権が与えらる高校生が政治を考える際の基本的なテキストになる日がくるといいですね。無理でしょうが。これ以上余計なコメントはしません。まず手に取ってみてください。
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菅野 完
メディアで取り上げられるよりはるか前から日本会議の存在について私は言及していました。電通と同じくタブー視するメディアには心底失望したものです。報道すればタブーはタブーでなくなるのです。何を恐れているのでしょうか。干されれば、何とか生活をする工面をすればよい。それだけのことです。
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磯崎新
帯に「祝祭都市にスタジアムはいらない」とあります。そもそも2020年まで天災と原発事故をやり過ごし、経済危機を乗り越えて存在しているでしょうか。極めて怪しいですね。偶然書店で手に取って読みました。彼の文章を読むと、建築は現世の権力に奉仕するものではなく、想像力の王国を作るものだと思わされます。建築にそれほど興味のない人でも、読めます。いや、いつのまにか引き込まれているでしょう。
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りぼん・ぷろじぇくと
難関中高一貫校で学び、東大に合格しても、それはもはや知性のバロメーターではありません。この本に書かれていることが真実だと見破れることこそが本物の知性です。ニセの知性は既得権益を守るためにはどんな屁理屈でもひねり出します。おまえは何も知らないと言って他人を見下し、金と権力におもねるのです。ニセの知性は理想の灯を掲げることができません。「脳内お花畑」などという幼稚な言葉を使って揶揄するしかないのです。彼らの決まり文句は、他国が攻めてきたらどうするのかという、それこそ「脳内お花畑」的なものです。「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」とは、まさに至言です。
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松岡正剛氏の本はどれも面白く、シリーズの千夜千冊を除けばほとんど読んでいます。『多読術』は、高校生にぜひ勧めたいと思います。高校時代に、この本を読んでおくと、さまざまな分野の知的見取り図を手に入れることができます。学校の授業だけではなく、この本を手掛かりにして知の荒野に歩みを進めてほしいと思います。
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カント
安倍首相は「この道しかない」と言って消費税を上げ、集団的自衛権の行使を可能にする閣議決定をし、公約とは正反対のTPPを批准することで、日本の文化=アイデンティティーを破壊しようとしています。

もし私たちが生き延びたければ、そのヒントがこの本の中に書かれています。日本は超大国の「夢」を代弁するだけの国になってはなりません。
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山本氏の国会での質問を、本になって改めて読み直して感じることは、文字通り「みんなが聞きたい」質問をしてくれたということです。安倍首相が小学生に「なぜ政治家になったのですか」と質問された時、「父親も祖父も政治家をしていたからです」と答えていました。小学生相手に、何と言う悲しい答えでしょうか。語るべき理想を持たない政治家など、所詮は官僚に利用されるだけです。それに対して、山本氏には語るべき理想がある。「政治なんてそんなものさ」というリアリストが発散する腐臭を吹き飛ばすさわやかさがある。それは、彼の身体には収まりきれない理想が持つ力そのものです。彼は言います。「力を貸してほしい。少なくとも、あなたが必要だと思われる社会、私が必要だと思われる社会を作っていきたい。そう思うんです」と。日本の総理大臣にふさわしいのはどちらでしょうか。
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おそらく、日本人自身よりも海外の知識人のほうが、日本の問題を正確にとらえていると思わせる本です。読み終えて何気なくテレビを見たら、わが大分県選出の国会議員、岩屋毅氏と江藤晟一氏が、2016年ミスユニバース大分県代表を選ぶ催し物に出ていました。名誉顧問だそうです。いかがわしい宗教団体をバックに票を稼ぐだけでは飽き足らず、こんな大会に顔を出して名前を売ろうとする。大分市長の佐藤樹一郎氏も出席していました。このお三方は、こんなことをするために国会議員や市長になったのでしょうか。国民の税金を使ってやることといえば、テレビに出演してにやけた顔をさらすことでしょうか。もう物事の軽重が全く分かっていません。せめてこの本くらい読んではどうでしょうか。私はこの本に書かれていることの大部分に賛成です。
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蓮池 透
出版されてすぐ読みました。国会で、読んでもいないのに、安倍首相が躍起になって否定した事実が書かれています。蓮池氏はあちこちから人格攻撃の対象とされてきましたが、自分にも落ち度があったと認めています。自分は総理大臣なのだから落ち度はないと居直る人間とは好対照です。この本を読んで、拉致問題について今一度国民が考えることを望みます。
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渡邉 格
2年半ほど前に求めて、一気に読みました。マルクスの『資本論』の中に書かれていることを、著者が自分なりに消化し実践していく過程が書かれているので、一種のドキュメンタリー文学として読めます。きっと著者と同じ思いの若者は全国にたくさんいると思います。かけがえのない一回きりの人生を、充実して生きたいと思っている人に勇気を与える本です。
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スベトラーナ・アレクシエービッチ
今年度ノーベル文学賞受賞作品。チェルノブイリは言うまでもなく、フクシマでさえ人々は忘れたがっています。もう過去のことだと言い聞かせて。しかし、過去のことではなく、まぎれもない現在進行中の現実であり、私たちが生きている世界そのものです。この本を読んだ後、橋下徹が御堂筋をイルミネーションで照らし出し、F1カーに乗って写真を撮っているところを見ました。その時のセリフ。「大阪はここまでできる!」

もう何と言うか、別世界を生きている人間です。彼の発する言葉は文学とは無縁です。人間が言葉を持ったのは、言葉にしがたいものを言葉にしようとするためです。政治家が発する言葉の軽さと言ったらありません。それだけ現実も軽いものになったということでしょう。
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鈴木大拙の言わんとすることが、ようやくわかりかけてきました。年齢を重ね、日本文化の基底にあるものをじっくり味わうことで開示される世界があるのです。日々の生活に追われていては、この本を読み、味わう暇などないでしょうが、それだからこそ手に取ってみてはいかがでしょう。
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人間は、条件次第で、喜々として殺人を犯す。そして、その条件を整備しつつあるのが、安倍政権とその背後でうごめく『日本会議』である。このことに気づいていても、「配慮する」ことを最優先して報道しないメディア(特にNHK・読売新聞・産経新聞)。そしてそこに寄生する学者やコメンテーター、芸能人。このドキュメンタリー映画は、彼らの自画像である。たまには、自らの顔をじっくり眺めてみるがよい。
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ジョナサン・ハイト
私が長年考えてきた問題を解明するヒントになりました。ブログで書いたように、まず感情を基にした結論があって、それを正当化するために人は「知性」を動員するという、ごく当たり前のことが書かれている。つまり、知の粉飾決算報告書である。
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中村 好文
中村さんの著作の中では、個人的に最も好きな本です。読んでいるだけで楽しくなります。限りなく優しい、でも、痛烈な文明批評です。これからの生き方のヒントが満載です。それを一人でも多くの人と分かち合いたいと思い、中村好文論・その3の中で引用させていただきました。
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暮らしを旅する
暮らしを旅する (JUGEMレビュー »)
中村 好文
以下は私がアマゾンのレビューに投稿したものです。再録します。
「もし人に幸福な生き方があるとしたら、中村好文さんのような生き方だろうと、ずっと思ってきました。
建築雑誌をパラパラとめくりながら、ふむ、と思って手が止まると、そこには必ずと言っていいほど中村さんの設計した住宅がありました。
文は人なりと言いますが、その人の書く文章のエッセンスがこれほど見事に建築にも表現されている例はめったにありません。
建築に限らず、食の分野でも、ことばと実物の乖離がはなはだしい時代に、中村さんの設計した住宅や美術館に出会うと、どこか安心するのですね。
そういうわけで、著者の本はすべて読ませてもらっています。
この本も偶然、年末に本屋さんで手に入れ、装丁やカバーの手触りを楽しみながら読んでいます。
読みながらいつの間にかほのぼのとしている自分を発見します。
一日に一編か二編を過去の記憶をたどるようにして読んでいます。
この本の平明さ、やさしさがどこから来るのか。そんなことを分析するのは野暮というものです。
とにかくこの素敵な小さな本は、旅のお供にどうぞ!とすすめたくなります。」
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中村さんの書かれた本はすべて読みました。どの本もおすすめです。これから家を建てようと考えている人は、どの本でもいいですから、一冊中村さんの本を読んでみてはいかがでしょうか。エッセイとしても十分楽しめます。この本は北海道にあるパン屋さんの建物を作りながら、人は「パンのみにて生きるにあらず」を実践したものです。ダジャレ好きの中村さんらしい(笑)。
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中村さんの本を全部は読めないという人向けに、一冊だけ選ぶとすればこれでしょうか。普通、設計したらそれで終わりという建築家が多い中、かってのクライアントを訪問して話を聞き、それを本にしたものです。クライアントといい関係が築けてないと難しいですね。加えて自信がないとなかなかできることではありません。
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堀部氏のスケッチと自身で撮った写真集。これ見よがしの作家性を前面に押し出したところがない。簡素で謙虚だが、気品に満ちた佇まいは何度見ても見飽きることがない。ブログを書くために、もう一度最初から読み直してみたが、やはり素晴らしい。
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高校生のための英文読解−4・東大の問題解説続き
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    東大の問題を見ても、英語が苦手な人は、きっと意味不明な単語が無秩序にちりばめられているだけだと感じるでしょうね。星座の見方を知らない人には満天の星は「星」にしか見えません。それに対して、天文に詳しい人は「熊」や「獅子」や「白鳥」や「サソリ」が見えるのと同じですね。

     

     

    英語に限らず、外国語を学ぶということは、夜空に散乱する無数の星のあいだのどこに切れ目を入れて、どの星とどの星を結べばよいのか、そのルールが分かるということです。「分かる」は「分ける」ことからスタートするのです。

     

     

    そして、ある切れ目を入れて星をつないだ人には、はっきりとものの形が見えます。二人並んで星座を見ているときに、見える人にはありありと見える星座が、切れ目を入れることができない人には全く見えないのです。

     

     

    ソシュールは、言語活動とは星座を見るように、もともとは切れ目の入っていない世界に人為的に切れ目を入れてまとまりをつけることだと言いました。その通りですね。僕は若い時に彼の本を読んで感動しました。

     

     

    「それだけを取ってみると、思考内容というものは、星座のようなものだ。そこには何一つ輪郭の確かなものはない。あらかじめ定立された観念はない。言語の出現以前には、判然としたものは何一つないのだ」(一般言語学講義)

     

     

    これは言葉を考える上で欠かせない視点なので、夏期講習会の国語の授業で2時間かけて中学3年生に説明しました。要するに言葉とはすでにあるモノや観念につけられた名前ではなく、名前をつけることでモノや観念が私たちの思考の中に存在するようになるのだということです。その時に話した具体例は、とても重要なので後日再び取り上げます。

     

     

    さて、では東大の問題に「白鳥」や「サソリ」を見つけてみましょう。その際思考の枠組みとして役立つのが「A・B 相関」でした。まず(1)の動詞 substitute の「A・B 相関」を考えます。可能性として以下の3通りがあります。

     

    (ア)S  substitute margarine <for butter>

    (イ)S  substitute <for butter> margarine

    (ウ)<for butter> S  substitute margarine

     

     

    (ア)は難関大学の受験生なら知っておかなければならない知識です。しかし、難関大学の難関大学たるゆえんは、このままの形では出題されないということです。(イ)と(ウ)のパターンもシュミレーションしておかなければ、何度も言いますが「肉離れ」を起こすのです。

     

     

    (1)Our need for heroes to worship generally makes us disregard or deny what is ordinary in a great man. <For the man as he was> we substitute, sometimes while he is still alive, a legend.

     

     

    これは3番目の(ウ)のパターンですね。これは前回説明しました。授業では細かいところまですべて説明するのですが、ブログではスペースに限りがあります。You Tube にアップすれば2時間はかかります。第1文も英語らしい表現ですし、,sometimes while he is still alive, という副詞のカタマリも味わいがあるのですが、一応全訳を書いて置きます。分からなければメールで質問して下さい。

     

     

    「私たちは崇拝すべき英雄を必要としているので、偉人の中にある平凡な部分を無視したり否定したりするのが通例である。昔のあるがままの姿の代わりに、時には本人がまだ生きているのに、伝説的人物に置き換えてしまうのだ。」

     

     

    そうそう、忘れていました。a legend は「伝説」ではありません。よく見て下さい。a がついています。a がついている以上、はっきりと輪郭を持ったイメージになります。「伝説的人物」になるわけです。基本的な考え方は以下の記事をお読みください。

     

     

    『日本人は英語学習の第一歩でつまずいている。』

    http://oitamiraijuku.jugem.jp/?eid=241

     

    『英語学習・初歩の初歩 −「ことば」か「実物」か?』

    http://oitamiraijuku.jugem.jp/?eid=242

     

     

     

    (2)Between historical events and historian there is a constant interplay. The historian tries to impose <on these events > some kind of rational patterns : how they happened and even why they happened.

     

    これは impose の「A・B相関」に気づきさえすれば簡単です。上記(イ)のパターンです。

     

     

    「歴史的事件と歴史家の間には、一定の相互作用がある。歴史家は歴史的事件にある種の合理的な枠組みを押し付けようとするものだ。例えば、それらの発生過程やさらには発生原因という枠組みをである。」

     

     

    (3)Your difficulty may be that you have acquired the habit of applying <to a multitude of little, unimportant things> the same serious consideration you might advisedly give to vital matters.

     

     

    これも「A・B 相関」の(イ)のパターンです。apply の目的語がアンダーラインの部分で少し長くなっていますね。Your difficulty may be that も訳しにくいかもしれませんが、慣用的な発想です。それと advisedly という副詞をアドバイスから連想して意味を決めつけないことです。advisedly は「よく考えた上で」という意味です。

     

     

    「やっかいなのは、極めて重要なことに対してよく考えた上で加えるのと同じ真剣な検討を、多くのちょっとした取るに足らないことに対しても加えるという習慣がついてしまったことかもしれない。」

     

    それではまた明日お会いしましょう。

     

    | 高校生のための英文読解 | 13:16 | comments(0) | - |
    高校生のための英文読解−3・東大の問題解説
    0

      昨日の「A・B 相関」の続きです。その前に英語の勉強で行き詰っている人に一言。「英語力は単語力だ」と言う人がいますが、これは何も言っていないに等しい。「サッカーは走力だ」と言っているのと同じですね。

       

       

      もちろん何をするにも、基礎体力と言うか、勉強に関しては最低限の記憶力や分析力、構造把握力が必要です。身も蓋もない言い方をすれば、高校入試の英語でつまずいているレベルでは、英語をモノにすることなど土台無理な話です。

       

       

      今、うっかり「英語をモノにする」と書きましたが、「モノにする」とはどのレベルを言うのでしょうか。英検1級? TOEIC900点以上?冗談でしょう。これだって合理的なテスト対策を立てれば、達成可能です。日本は英語ができなくても、充実した素晴らしい人生を送ることができる国なのです。これは断言します。

       

       

      しかし、いつの間にかこの国では、能力とは何らかのテストで測れるはずだという信仰が定着したみたいですね。ある大手の企業が社内の公用語?を英語にすることにしたそうですが、それで生産性は上がったのでしょうか。いや、独創的なアイデアは生まれたのでしょうか。これは検証する必要があります。

       

       

      なぜなら、バカな小役人や財界人が大学の授業を全部英語でやるように提案しているからです。日本は、世界最高レベルの研究を母語でできる数少ない国なのです。それに外国語で独創的なアイデアを生みだすことは不可能です。この国の蓄積された文化的なリソース=日本語を捨てて、大学教育を中学校並みのレベルにしろとでも言うのでしょうか。これだから高偏差値のバカは手に負えないのです。

       

       

      以前ブログでも書きましたが、AI の進化は日進月歩です。日常のやり取りや仕事で使う英語なら AI がやってくれます。よかったらお読みください。

       

       

      「グーグルと人工知能」−その驚くべき進化

      http://oitamiraijuku.jugem.jp/?eid=301

       

       

      あれ、何の話でしたっけ。そうそう東大の問題の解説でした。昨日やった「A・B 相関」の基本が分かっていれば、簡単なはずです。まず、(1)〜(3)の英文に「A・B 相関」の構造を当てはめてみましょう。これは満天の星空に「白鳥」や「サソリ」を見出すのと同じ思考です。構造把握力と言ったのは、このことを指します。

       

       

      (1)Our need for heroes to worship generally makes us disregard or deny what is ordinary in a great man. <For the man as he was> we substitute, sometimes while he is still alive, a legend.

       

       

      (2)Between historical events and historian there is a constant interplay. The historian tries to impose <on these events > some kind of rational patterns : how they happened and even why they happened.

       

       

      (3)Your difficulty may be that you have acquired the habit of applying <to a multitude of little, unimportant things> the same serious consideration you might advisedly give to vital matters.

       

       

      どうです、わかりましたか。構造を把握することがそもそも難しいですって?なら、勉強をやめることですね。「オレ、そこそこ単語力あるし、あとは適当に意味をつなげれは、何となく微妙に意味は分かります、それじゃだめスか?」と思ってるそこの君、それではだめス。ていうか、このアンポンタン!ハッタイ粉!いい加減にさらせよ、おんどれ!と言いたくなります。何だか柄が悪くなりました。よい子の皆さんは真似をしないようにね。もっとも、今時、ハッタイ粉!なんて言っても意味が通じないでしょうけど。

       

       

      「そこそこ」「適当に」「何となく」「微妙に」というような言葉を使っているから高偏差値のバカに劣等感と屈辱感を味わわされて、いいように利用されるのです。

       

       

      (1)は動詞 substitute の「A・B 相関」です。ちなみに、基本型は

       

      substitute A <for B>です。B の代わりに A を用いる、という意味です。

       

      例えば、substitute margarine for butter(バターの代わりにマーガリンを使う)のように。

       

       

      あれっ、使うのはバターなの、それともマーガリンなのと迷っているそこのトンマ天狗君、substitute margarine だから、マーガリンを使うのだよ、for butter の for はバターの「ために」じゃなくて、バターと「交換に」という意味です。だからバターは使わないの。わかった?

       

       

      トンマ天狗君、しっかりしてよ。何?トンマ天狗って何ですか?そんなことは知らなくていいの!昔、大村昆がね、メガネをかけて・・・。いや、やめとこう。また脱線しそうだから。

       

       

      というわけで、この文を基本形に戻すと

       

      we substitute, sometimes while he is still alive, a legend <for the man as he was>.

       

       

      となる。つまり the man as he was の「代わりに」a legend を持ってくるというわけだ。

      「ありのままの姿の人物の代わりに、伝説的人物を持ってくる」ということです。

       

       

      「the man as he was が、なぜありのままの姿という意味になるのですか。それに legend は辞書を引くと伝説となっていたのですが、なぜそれが伝説的人物になるのですか」だって?う〜ん、初歩的だけど良い質問だね。疲れたので、続きはまた明日説明することにしよう。それに、前半の Our need for heroes to worship generally makes us disregard or deny what is ordinary in a great man.という文も S+V+O+C の重要な文だからね。

       

       

      最後に一言。英文の速読なんていっても、そんな方法はありません。何?眼球を速く動かすって。ふう〜。まともな英語力をつけた人に聞いてごらんなさい。冠詞一つもいい加減にせずに、一文一文をとにかく正確に読む訓練を続けていたら、自然に読むのが速くなっただけだ、と答えるに決まっているから。速読なるものを売りにするのは、どこかの塾か予備校講師くらいのものです。

       

      | 高校生のための英文読解 | 16:40 | comments(0) | - |
      高校生のための英文読解−2 「 A・B 相関」について
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        英語に自信を持っている高校生の皆さん、以下の文章を一読して意味がわかりますか。

         

         

        She put on the wedding dress the diamond ring he bought for her in Paris.

         

         

        「なんだこんなの簡単だよ」という人は、「A・B 相関」が分かっているでしょうから、以下の記事を読む必要はないかもしれません。でも、まあ、ちょっとお付き合い下さい。

         

         

        She put on the wedding dress は、「彼女はウエディングドレスを着た」という意味だな、あれ、でも次に the diamond ring が来ているけど、どうなっているんだろう?と考えた人は、脈がありますね。 

         

         

        次に、he bought for her in Paris は関係詞節で the diamond ring を限定している。これは間違いなさそうだ。でも、the wedding dress と the diamond ring はどんな関係にあるんだろう。そうか、「彼女はウエディングドレスを着て、彼がパリで買ってくれたダイヤの指輪をはめた」という意味か、楽勝!なんて思っている君、ヤバいですよ。the wedding dress と the diamond ring の間に and がないですからね。これではいざという時に慌てて「肉離れ」を起こします。

         

         

        ここで思い出してほしいのが、He put the book on the desk. という単純極まりない文です。どこが単純かというと、「彼は置きました、その本を」と読んで、うんうん、なるほど、と思う人はいないということです。情報が完結していません。普通は「どこに置いたのか」と考えますね。それを受けて on the desk が次にくるわけです。この on the desk は the book にかかっているわけではありません。それだと、「彼は机の上の本を置いた」となって、どこに置いたのかさらに説明する必要が出てきますね。

         

         

        そんなことくらいわかってるよ、何が言いたいんだ、と思っているあなた、もう少しお付き合い下さい。なぜなら、これこそが英語のあちこちに出没する「A・B 相関」の原型なのですから。

         

         

        ところで、on the desk というカタマリは put という動詞が必然的に要求したのですね。 on the desk が put を要求したわけではありません。この on the desk を副詞句と言います。場所を表わしているわけです。

         

         

        例えば、He studied English harder that summer.という文の harder も that summer も副詞です。「彼は英語を勉強した、(どのように?)以前より熱心に、(いつ?)その夏のことだけど」となります。この、「どのように、いつ、どこで、なぜ」を述べるのが副詞です。

         

         

        英語の How, When, Where, Why に相当します。副詞と聞いただけで頭が痛くなる人のために説明しました。もちろん副詞はこんなに単純なものではありません。副詞はフグの肝のようなもので、美味しいのですが、処置を誤ると死ぬこともあります。美しいバラにトゲがあるのと同じですね。美しい女性には・・・いや、やめておきましょう。とにかく副詞が分かればあなたの英語力も一人前と言えるのです。

         

         

        何の話をしていたかというと、そうそう、「A・B 相関」の話でしたね。He put the book on the desk. という文をもう一度思い出して下さい。

         

         

        動詞 putに続く、the book on the deskを 動詞 putの「A・B 相関と言うのです。つまり、図示すると次のようになります。

         

         

        put  the book <on the desk>

            A    ・    B

         

         

        そしてこの B にあたる <on the desk> は副詞なので、英文の中を比較的自由に移動します。日本語でも同じですよね。「ねえねえ、昨日のことだけどさあ、あいつがね…」と言ってもいいですし、「あいつがさあ、なんと彼氏にコクッたんだって、昨日のことだけどさあ・・・」と言っても、意味は変わりませんね。副詞は自由者、浮気者と覚えて下さい。

         

         

        ということは、put  <on the desk> the book という語順になってもいいということです。そんなことして何の意味があるの、と思っている人もいるでしょうね。僕もそう思います。でもこれならどうでしょう。

         

         

        He  put <on the desk> the book  our teacher recommended to us yesterday.

         

         

        ここで、そういうことか!と気づいてくれる人もいるかもしれませんね。「A・B 相関」の A = the bookに修飾語がつくと、B =<on the desk>が前に出て、語順が入れ替わるのです。可能性として以下の3通りがあります。

         

         

        (1)He  put  the book <on the desk>

        (2)He  put <on the desk> the book 〜

        (3)<On the desk> he  put  the book 〜

         

              

        さて、ここで最初の文に戻りましょう。もうそろそろお分かりでしょう。

         

         

        She put <on the wedding dress> the diamond ring he bought for her in Paris.

               

         

        この英文は、3パターンの(2)番目ですね。したがって意味は、「彼女は、彼がパリで買ってくれたダイヤの指輪をウエディングドレスの上に置いた」となります。これを、僕は「A・B 相関」と名付けました。そして、「A・B 相関」には3パターンあることにも注意を促しています。

         

         

        「ライオンに追われたウサギが逃げ出す時に、肉離れをしますか?準備が足らないのです」というオシムの言葉をかみしめたいものです。以上のことをしっかり理解した上で、前回の東大の問題を見て下さい。どうです、一見すると難しそうな英文に構造が見えてきたのではありませんか。続きは次回やります。ここまで読んでくれた皆さん、お疲れ様でした。

         

        | 高校生のための英文読解 | 22:17 | comments(0) | - |
        高校生のための英文読解−1
        0

          「ライオンに追われたウサギが逃げ出す時に、肉離れをしますか?準備が足らないのです」これは元サッカー日本代表監督のイビツァ・オシムの言葉です。

           

           

          彼は旧ユーゴスラビア代表の最後の監督でした。2006年、オシムが日本代表監督に就任したというニュースを聞いた時、彼ならプレースタイルのみならずサッカーの見方を変えてくれるだろうと期待しました。しかし、日本代表監督に就任した翌年の 2007年11月16日、千葉県内の自宅で脳梗塞で倒れ、かなわぬ夢となってしまいました。

           

           

          波乱万丈の人生で研ぎ澄まされた彼の言葉はユーモアとアフォリズムの宝庫です。

           

          「アイデアのない人間もサッカーはできるが、サッカー選手にはなれない」もオシムの言葉です。

           

           

          彼の言う「アイデア」とは何か。それが分かれば、日々の生活のみならず、生きる勇気も出てくるはずだと、私はよく生徒に言います。スポーツも勉強も実は「アイデア」のぶつかり合いなのです。子供たちを優秀な全自動記憶再生装置に作り上げることは教育でも何でもありません。

           

           

          さて前置きが長くなりました。「高校生のための英文法」と並行して「高校生のための英文読解」を始めます。先週の土曜日にした、高校3年生の授業内容を再現します。もちろんアウトラインだけですが。

           

           

          タイトルは、例の「A・B 相関」です。聞いたことがないですって?英語をまともに勉強している人なら、誰でも(?)知っている言葉です。では「因数分解型分配読み」や「 NEXUS 読み」はどうですか?知らない?う〜ん、仕方ありませんね。これは私がつけた名前ですから。

           

           

          私は大分市のはずれにある限界集落に住むマイナーな英語教師です。有名になることやメジャーになることに何ら価値を見いだせない人間です。妻の作ってくれた一日2〜3度の美味しい食事を食べ、田園を散歩し、英米の作家の小説を読むことを趣味にしている何の取り柄もない人間です。でも、青春まっただ中の知的な女子高生(男子高校生も)と勉強できる環境は何よりの喜びですね。

           

           

          話を元に戻しましょう。「○○式英文読解」や「○○の英文読解」といった名前の参考書が出回っていますが、それは参考書に付加価値をつけるためのタイトルに過ぎません。要するに売るためのものです。それに対して「A・B相関」「因数分解型分配読み」「NEXUS 読み」は受験が終わってから本格的な英語の勉強に取り組む上でも重要なキーワードとなります。

           

           

          まず以下の問題を見て下さい。(1)〜(3)まで、すべて東大の問題です。なぜ東大の問題か、それについて今は触れません。そのうち分かってきます。英語に自信のある高校生は是非チャレンジしてみてください。

           

          以下の英文を和訳せよ。

           

          (1)Our need for heroes to worship generally makes us disregard or deny what is ordinary in a great man. For the man as he was we substitute, sometimes while he is still alive, a legend.

           

           

          (2)Between historical events and historian there is a constant interplay. The historian tries to impose on these events some kind of rational patterns : how they happened and even why they happened.

           

           

          (3)Your difficulty may be that you have acquired the habit of applying to a multitude of little, unimportant things the same serious consideration you might advisedly give to vital matters.

           

           

          この(1)〜(3)に共通しているのが、「A・B 相関」です。東大の問題は難しいなあと思っているあなた、そんなことはありません。「肉離れ」しないように普段から入念にストレッチしておけばよいのです。身体の動かし方、この場合は頭の働かせ方ですが、シュミレーションしておくことが大事です。そうすればあわてなくて済みます。

           

           

          解説は次回に譲りますが、以下に挙げる単語が分からないようでは、語彙力不足です。辞書を引いて調べて置いて下さい。

           

          worship

          disregard

          deny

          substitute

          legend

          interplay

          impose

          rational

          acquire

          apply

          multitude

          consideration

          advisedly

          vital

           

           

          ちなみに、単語の「意味」は辞書を引けばわかるものではありません。文中での「働き」(動詞、名詞、形容詞、副詞のどれか)が分かって初めて意味も決まるのです。つまり語彙力をつけるのにも文法力が必要なのです。

           

          | 高校生のための英文読解 | 14:40 | comments(0) | - |
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