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卑怯者の島: 戦後70年特別企画
卑怯者の島: 戦後70年特別企画 (JUGEMレビュー »)
小林 よしのり
2015年に読み、感動した本(漫画)です。個人的には、これは小林よしのりの最高傑作だと思っています。『堕落論』とあわせて読んでほしいと思います。左右に関係なく、あなたが絶えず仮の足場を求めて思考を継続する意思を持つなら、避けて通れない著作です。
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日本列島の全原発が危ない! 広瀬隆 白熱授業  DAYS JAPAN(デイズジャパン)2018年1月号増刊号
日本列島の全原発が危ない! 広瀬隆 白熱授業 DAYS JAPAN(デイズジャパン)2018年1月号増刊号 (JUGEMレビュー »)
広瀬隆
広瀬氏をアジテーターだの、オオカミ少年だの、悲観主義に過ぎると言って批判する人がいる。しかし、ブログで何度も述べてきたように、真の悲観主義こそがマインドコントールによって奴隷根性のしみ込んだ私たちの精神を浄化してくれるのだ。そもそも無知では悲観が生まれようもないではないか。国などいくら破れても結構。せめて山河だけでも次世代に残そうと考える人ならぜひとも読むべき本である。いや、これから幾多の春秋に富む若い人にこそすすめたい。
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知識人とは何か (平凡社ライブラリー)
知識人とは何か (平凡社ライブラリー) (JUGEMレビュー »)
エドワード・W. サイード
いわゆる「知識人」なるものが絶滅して久しい。しかし、サイードの言う知識人の定義は時代がどんなに変わっても常に新しい。「知識人とは亡命者にして周辺的存在であり、またアマチュアであり、さらには権力に対して真実を語ろうとする言葉の使い手である」高校生や大学生にはぜひとも読んでほしい本です。
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磯崎新と藤森照信の茶席建築談議
磯崎新と藤森照信の茶席建築談議 (JUGEMレビュー »)
磯崎 新,藤森 照信
この本は茶室を巡る様々な建築的発想・知識の宝庫です。それにしても磯崎新氏の驚くべき記憶力と該博な知識には驚かさされます。建築史を語るには欠かせない二人の対談です。時がたつのを忘れさせるほどの面白さでした。
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チャヴ 弱者を敵視する社会
チャヴ 弱者を敵視する社会 (JUGEMレビュー »)
オーウェン・ジョーンズ,Owen Jones
【本書への賛辞】

「怒りが生んだ、最高の本」
──ガーディアン紙

最高の論争がみなそうであるように、知性に裏打ちされた怒りが本書を支えている。
──エコノミスト誌

暴動や世界中に広がったオキュパイ運動に照らして考えると、分断社会に関する著者の鋭い分析は、
不気味なほど未来を予知していたことがわかる。
──アートフォーラム誌

情熱と、思いやりと、すぐれた道徳性が結実した仕事だ。
──ニューヨーク・タイムズ紙

政治の定説を見直す大胆な試み。著者は戦後のイギリス史を縦横無尽に往き来し、
階級、文化、アイデンティティといった複雑な問題を軽々とまとめてみせ、
結果として「階級」問題に火をつけ、大きな効果をあげている。
──インディペンデント紙

いまの制度が貧しい人々を見捨てていることに対する苛烈な警告──それが本書だ。
──ブログサイト「デイリー・ビースト」

ジョーンズは、「地の塩」だった労働者階級が政治のせいで「地のクズ」と見なされるようになった経緯を見事に説明している。
──タイムズ紙

この本は、新しいタイプの階級嫌悪と、その裏にあるものを痛烈にあばいて見せてくれる。
──ジョン・ケアリー(The Intellectuals and the Masses著者)

これは「イギリスはおおむね階級のない社会である」という考え方への、論理的で情報満載の大反撃だ。
──オブザーバー紙

情熱的で示唆に富む……この声が届くことを心から願う。
──スコットランド・オン・サンデー紙
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フェイクニュースの見分け方 (新潮新書)
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烏賀陽 弘道
私は政治的な言葉と詩的言語の間を、その振幅が大きいがゆえに、往復することによって精神を活性化させています。政治的な文章を読むときに気をつけていることは、ファクトとオピニオンを区別することです。これはイロハのイだと思っていたのですが、今はお互い罵詈雑言の投げつけ合いで、言論空間がいびつになっています。これは今の政治を反映したものでしょう。菅官房長官が「問題ない」「その指摘は当たらない」などといったコミュニケーション遮断語を頻繁に使いだしてから、この傾向は加速しています。言論空間のゆがみを正し、正常な論争が復活することがあるのでしょうか。地に足がついた生き方をしたいなら、まず気分に流されず、事実を見極めることから始めなければなりません。事実を提示しないジャーナリストは、ジャーナリストではありません。そのことを確認するためにも本書は必読です。本物の読解力をつけたいと考えている中高生には特にお勧めです。
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 (JUGEMレビュー »)

紹介していない本が山のようにあります。数日前にこの本を本棚の奥から引っ張り出し再読しました。いや〜面白かった。。とにかくこの本のことを忘れていた自分が信じられない。読んでない人に熱烈に勧めます。ハイ。
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チェンジング・ブルー――気候変動の謎に迫る (岩波現代文庫)
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大河内 直彦
アインシュタインの名言のひとつに、「過去から学び、今日のために生き、未来に対して希望をもつ。大切なことは、何も疑問を持たない状態に陥らないことである。」があります。
本書は文系・理系を問わず、高校生や大学生必読の本です。単に気候の科学を紹介しただけではなく、科学者たちのさまざまな逸話を紹介しながら、科学における知識・研究の積み重ねの重要性を教えてくれます。この本にのめり込むかどうかが、あなたの知性のリトマス試験紙になります。受験勉強的発想の狭隘な世界観を粉砕してくれるかもしれません。
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見て見ぬふりをする社会
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柳澤 協二,伊勢崎 賢治,加藤 朗
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英語の実際的研究 (1969年)
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秋山 敏
高校生にとって、今でも一押しの不朽の名著。でもこの本をことを知っている英語教師は少ないと思います。是非復刊してほしいものです。
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安倍首相から「日本」を取り戻せ! !
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泥 憲和
まともな言説は、誰にでもわかる易しい言葉で書かれています。そして、それが本物であればあるだけ、真実を直視する勇気のない、臆病者からバッシングを受けます。安倍政権や維新の会のヤクザ議員からバッシングを受けない言説は何のインパクトもない、ニセモノだと言ってもいいくらいです。泥さんの発言は、間違いなく政権にとって都合の悪いものだったのです。表紙の写真はコワいですが、この本を読めば泥さんの優しい心根に触れることができます。
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エドワード・スノーデン,青木 理,井桁大介,金昌浩,ベン・ワイズナー,宮下紘,マリコ・ヒロセ
2017年4月18日、朝日新聞がようやく「パノプティプコン」を取り上げました。遅すぎますね。
これから先の日本社会は、ますます荒廃が進み、国民の不満が頂点に達し、やがて爆発します。それを未然に防ぐために、国は国民の監視を強化します。
実際アメリカでは「愛国者法」により、電子メールや携帯の通話履歴が監視の対象になっています。誰が、いつ、どこで、何を読んで、誰と通信を交わしたか、すべて国に筒抜けです。
「パノプティプコン」とはフランスの哲学者フーコーが用いた概念ですが、国民が刑務所の囚人のように監視される体制を言います。監視者の姿は見えませんが、囚人は監視者不在でも、監視を意識することによって管理統制されるのです。これを「パノプティシズム」と言います。
このシステムから解放されるためには、権力がどう管理・統制しようとしているかを知らねばなりません。この本はそれを知るための第一歩です。あなたが無知のまま、奴隷の人生を送りたければ、読む必要はありません。
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日本力
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松岡正剛,エバレット・ブラウン
テレビを始めとするメディアを通じて、何かといえば日本はスゴイ!と叫んでいる、あるいは叫ばないと身が持たない人たちに読んでもらいたい本です。だってそれは日本人がまともな思考をしてこなかった、今もできていないことの裏返しでしかありませんからね。日本スゴイと叫んでいる人を見ると、自分が持っている劣等感をこんな形でしか表現できないのかと思って気の毒になります。日本スゴイ!だからどうしたの?あなたは何をやりたいわけ?
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佐藤 正明
今の政治状況に対して、まともに反応すればするほど、こちらがアホに思えてきます。正面突破は犠牲者が出るだけでなく、精神的にも疲労困憊しますからね。こういう時代の表現方法は、もはや風刺とブラックジョークしか残っていない気がします。
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A.ミラー
アリスミラーのこの本は、塾を始めるきっかけになりました。ただ生活のためだけなら、他のことをしていたでしょう。『才能ある子のドラマ』とあわせて、当時の私には衝撃的な本でした。人生はどこでどう転ぶかわかりません。人間の奥深さを知ることで、何とか自分を維持していたのです。この本を読むと当時のことが、ありありと思い出されます。ある意味で、私の人生を方向づけた本かもしれません。
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NHK「東海村臨界事故」取材班

2月18日のブログでも書きましたが、仕事のために読むビジネス書の類は、最終的には効率を重視し、最小の資本と労力の投下で、いかにして最大の利益を上げるかということに尽きていると思います。そのための働き方改革であり、そのための賃上げです。そのための人心掌握術であり、顧客対応です。ビジネス書を読めば読むほど、人間は軽薄になり、視野が狭くなっていきます。もしあなたがそれを自覚するきっかけがほしいなら、是非この本を読むことを勧めます。読書はビジネスのためにするのではないということが分かると思います。この本は私たちの日常の風景を一変させるだけのインパクトを持っています。いわば、ことばの最高の意味における「闖入者」なのです。
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生前退位をめぐる安倍首相の策謀 (宝島社新書)
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五味 洋治
天皇陛下が去年8月のお言葉で一番国民に伝えたかったのは、一言で言うと安倍首相の改憲を許してはならない、ということだったのです。それはブログでも再三書いてきましたが、今上天皇の20年にわたる慰霊の旅や国民に寄り添う姿勢が何よりそのことを証明しています。普通の読解力があれば分かることです。しかし、安倍首相には肝心の読解力がありません。安倍首相は今上天皇の思いを、単なる生前退位の「制度上の問題」にしてしまったのです。これは明らかな策謀です。国民は今一度、天皇陛下のメッセージに真剣に耳を傾けるべきです。
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教育の論理―文部省廃止論 (講談社文庫)
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羽仁 五郎
1979年、今から38年前に出版されたこの本を読み返しました。そして愕然としました。羽仁五郎が指摘したことがますますリアリティーをもって、前景化しています。福沢諭吉も言うように文部科学省はいらないのです。教育関係者は、自らの原点に戻るため、この本を読むべきです。
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服従
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ミシェル ウエルベック
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排除と抵抗の郊外: フランス〈移民〉集住地域の形成と変容
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森 千香子
第16回大仏次郎論壇賞を受賞した本作は、従来時間軸で論じてきた社会学の手法に、パリ郊外というエスニック・マイノリティーが住む「空間」を突きつけ、彼らがなぜグローバルテロリズムに追い込まれるのかを明らかにしたものです。

一読し感銘を受けました。問いを生きるという学問の原点が、彼女のフィールドワークにつながり、「移民たちは、彼ら自身に問題があるのだという視線を注がれていました。でも実際には、多数派による差別が問題を生み出していた。問題は社会の側にあったのです」と結論付けます。

この著作は日本社会のみならず、世界のこれからを考えるのに、大いに役立ちます。これぞ学問と言えるものです。『シャルリとは誰か? 人種差別と没落する西欧 』とあわせて読むことを勧めます。
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瀬木 比呂志
この本はまだ発売されていません。自分で読んでいない本を推薦するのは邪道でしょう。しかし、これまでの『絶望の裁判所』『ニッポンの裁判』(ともに講談社現代新書)に続く裁判所、司法批判の第3弾が長編の権力小説だということで、過去2冊の本の面白さからして、推薦に値する本だと思いました。『原発ホワイトアウト』の最高裁判所ヴァージョンだと思います。読んでからコメントを追加したいと思います。
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被災の思想 難死の思想
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小田 実
若い人は彼の仕事も、名前すら知らない人もいるでしょう。来年で没後10年になります。彼が生きていたら、3・11をどうとらえ、どう表現していたか。それを見たかったし、彼の発言を聞きたかった、とつくづく思います。ジャーナリズムは劣化の一途をたどり、教育は非民主的な社会に適応できるように、こどもたちに真実を教えません。すべてのものには歴史があります。今ある世界が全てではなく、それを作り出した社会と人間の営みがあったのです。もし若い人が自由に生きようと思うのであれば、そして元気を出したければ、彼の著作を読んでみることです。『何でも見てやろう』でもいいですね。とにかく一冊手にとって見てください。そして彼の提示した問いに答えてみてください。
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アモン・シェイ
学校なる場所に通っていた時、毎年夏になると課題図書を読んで、読書感想文を書かねばならないのが苦痛でした。課題図書の選定には学校と書店の密約があるに違いないと思っていたくらいです。

偶然巡り合った面白い本の感想を書くのならまだ我慢できたかもしれません。つくづく学校というところは、余計なことをしてくれると思ったものです。

あまりにめんどうくさいので、「あとがき」を参考に、あらすじを書いて提出したら、トリプルAをもらいました。

学校というところは、もしかしたら、人生の退屈に耐える訓練をする場所だったのかもしれません。この本を読んで、改めてそのことを確認しました。別に先生を責めているわけではありません。それほど自覚的に生きるということは難しいのだとため息をついているだけです。
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想田和弘監督の観察映画。音楽による演出は一切なく、徹頭徹尾監督の視点で撮られたドキュメンタリー映画。見終わった後、日本の選挙風土の貧困さが浮かび上がる。この国に民主主義はない、ということを改めて確認し、そこから出発するしかない。その勇気を持つ人には必見の映画です。合わせて『選挙2』もどうぞ。
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マックス ヴェーバー
ウェーバーの死の1年前、1919年、学生達に向けた講演の記録です。
一部抜粋します。

「自分が世間に対して捧げようとするものに比べて、現実の世の中が―自分の立場からみて―どんなに愚かであり卑俗であっても、断じてく挫けない人間。どんな事態に直面しても「それにもかかわらず!」と言い切る自信のある人間。そういう人間だけが政治への「天職」を持つ。」(P105〜106)

「さて、ここにおいでの諸君、10年後にもう一度この点について話し合おうではないか。残念ながら私はあれやこれやいろんな理由から、どうも悪い予感がしてならないのだが、10年後には反動の時代がとっくに始まっていて、諸君の多くの人が―正直に言って私もだが―期待していたことのまずほとんどは、まさか全部でもあるまいが、少なくとも外見上たいていのものは、実現されていないだろう。」(P103〜104)

10年後には、ワイマール体制は機能不全に陥り、1933年にはヒトラーが首相に就任します。

平和憲法は、日本人にとって310万人の命と引き換えに手に入れた唯一と言っていい理念であり、アイデンティティーでした。その唯一の誇りを、日本人は損得勘定で葬り去ろうとしています。言い古された言葉ですが、歴史は繰り返すのです。
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熊楠の星の時間 (講談社選書メチエ)
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中沢 新一
小学校を卒業するころ、将来なりたい職業として思い描いていたのが、天文学者か生物学者でした。プロ野球選手は、自分のセンスでは無理だと悟りました。物ごころついたころから興味があったのは宇宙や昆虫や植物の世界でした。そんなわけで南方熊樟に出会うのは必然的な成り行きだったのです。人間は言葉によって世界を把握しますが、それ以外の把握の仕方があるはずだと、ずっと思ってきました。南方熊樟は、小林秀雄と同じく、直観による世界の把握の仕方を教えてくれました。この本は、言葉によって構成された世界秩序の外に出て、世界を改めて考えたい人に大いなるヒントをあたえてくれます。安倍政権によるゴキブリのフンのような、あまりにばかばかしい政治状況を見せつけられているので、精神の衛生学として一気に読みました。
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本間龍
こどもの教育から裏金を使ったオリンピック誘致、原発再稼働、戦争準備から武器の売却、安倍政権の裏の権力としてメディアに絶大な影響力を行使する電通。私たちは電通が作り上げた「箱」の中でいいようにマインドコントロールされている。自分の意見だと思っていたものが、実はそう思わされていただけだということに気づかなければならない。音楽をはじめとする芸能情報、その中で踊らされるミュージシャンやタレント、果てはデザイン業界までを席巻する。今や電通の介在しないメディアはないと言ってもいい。利権あるところに電通あり、です。
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英語教育に携わる人は、一度この本を読んでみるべきではないでしょうか。言葉は悪いですが「英語ばか」がこの国には余りにも多すぎる気がします。
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前作『日本はなぜ「基地」と「原発」止められないのか』に続く著者渾身の力作。自分の人生を生きたい人にすすめます。ただそれだけです。18歳で選挙権が与えらる高校生が政治を考える際の基本的なテキストになる日がくるといいですね。無理でしょうが。これ以上余計なコメントはしません。まず手に取ってみてください。
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メディアで取り上げられるよりはるか前から日本会議の存在について私は言及していました。電通と同じくタブー視するメディアには心底失望したものです。報道すればタブーはタブーでなくなるのです。何を恐れているのでしょうか。干されれば、何とか生活をする工面をすればよい。それだけのことです。
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経済学という自己正当化の道具、あるいは権力に寄生するための方便を分かりやすい言葉で暴露した本物の経済学の本。宇沢弘文氏の「社会的共通資本」と併せて読むことをすすめます。
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磯崎新
帯に「祝祭都市にスタジアムはいらない」とあります。そもそも2020年まで天災と原発事故をやり過ごし、経済危機を乗り越えて存在しているでしょうか。極めて怪しいですね。偶然書店で手に取って読みました。彼の文章を読むと、建築は現世の権力に奉仕するものではなく、想像力の王国を作るものだと思わされます。建築にそれほど興味のない人でも、読めます。いや、いつのまにか引き込まれているでしょう。
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難関中高一貫校で学び、東大に合格しても、それはもはや知性のバロメーターではありません。この本に書かれていることが真実だと見破れることこそが本物の知性です。ニセの知性は既得権益を守るためにはどんな屁理屈でもひねり出します。おまえは何も知らないと言って他人を見下し、金と権力におもねるのです。ニセの知性は理想の灯を掲げることができません。「脳内お花畑」などという幼稚な言葉を使って揶揄するしかないのです。彼らの決まり文句は、他国が攻めてきたらどうするのかという、それこそ「脳内お花畑」的なものです。「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」とは、まさに至言です。
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桐野 夏生
権力も財力もない人間は、想像力を武器に戦うほかありません。以前ブログでも取り上げた『亡国記』とともに読むことをすすめます。
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文部科学省と財界は文系学部、特に社会思想を研究する学部を標的にして、その廃止を迫っている。これがどれだけ短慮で、バカげたことかヨーロッパの大学を見てみればよい。コンピテンス、要するに高速事務処理能力と記憶力を重視する理系学部さえあれば国は繁栄するという考え方です。文系学部は「結果を出せない」といいます。株式会社化をなりふりかまわず進めようとする国の中で、文系学部は穀つぶしだと映っているのでしょうね。この国の知性の劣化はとどまるところを知らないようです。
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私の元塾生の縁でお会いしたことのある烏賀陽弘道氏の渾身のレポート。事実を丹念に調べ上げ(これがジャーナリストの本来やることです)事実をして語らしめることのできる稀有なジャーナリスト。この本を読まずに福島第一原発の事故の本質に迫ることはできない。ダブル選挙の前に一人でも多くの国民が読むことを期待します。
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松岡正剛氏の本はどれも面白く、シリーズの千夜千冊を除けばほとんど読んでいます。『多読術』は、高校生にぜひ勧めたいと思います。高校時代に、この本を読んでおくと、さまざまな分野の知的見取り図を手に入れることができます。学校の授業だけではなく、この本を手掛かりにして知の荒野に歩みを進めてほしいと思います。
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安倍首相は「この道しかない」と言って消費税を上げ、集団的自衛権の行使を可能にする閣議決定をし、公約とは正反対のTPPを批准することで、日本の文化=アイデンティティーを破壊しようとしています。

もし私たちが生き延びたければ、そのヒントがこの本の中に書かれています。日本は超大国の「夢」を代弁するだけの国になってはなりません。
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山本氏の国会での質問を、本になって改めて読み直して感じることは、文字通り「みんなが聞きたい」質問をしてくれたということです。安倍首相が小学生に「なぜ政治家になったのですか」と質問された時、「父親も祖父も政治家をしていたからです」と答えていました。小学生相手に、何と言う悲しい答えでしょうか。語るべき理想を持たない政治家など、所詮は官僚に利用されるだけです。それに対して、山本氏には語るべき理想がある。「政治なんてそんなものさ」というリアリストが発散する腐臭を吹き飛ばすさわやかさがある。それは、彼の身体には収まりきれない理想が持つ力そのものです。彼は言います。「力を貸してほしい。少なくとも、あなたが必要だと思われる社会、私が必要だと思われる社会を作っていきたい。そう思うんです」と。日本の総理大臣にふさわしいのはどちらでしょうか。
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おそらく、日本人自身よりも海外の知識人のほうが、日本の問題を正確にとらえていると思わせる本です。読み終えて何気なくテレビを見たら、わが大分県選出の国会議員、岩屋毅氏と江藤晟一氏が、2016年ミスユニバース大分県代表を選ぶ催し物に出ていました。名誉顧問だそうです。いかがわしい宗教団体をバックに票を稼ぐだけでは飽き足らず、こんな大会に顔を出して名前を売ろうとする。大分市長の佐藤樹一郎氏も出席していました。このお三方は、こんなことをするために国会議員や市長になったのでしょうか。国民の税金を使ってやることといえば、テレビに出演してにやけた顔をさらすことでしょうか。もう物事の軽重が全く分かっていません。せめてこの本くらい読んではどうでしょうか。私はこの本に書かれていることの大部分に賛成です。
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出版されてすぐ読みました。国会で、読んでもいないのに、安倍首相が躍起になって否定した事実が書かれています。蓮池氏はあちこちから人格攻撃の対象とされてきましたが、自分にも落ち度があったと認めています。自分は総理大臣なのだから落ち度はないと居直る人間とは好対照です。この本を読んで、拉致問題について今一度国民が考えることを望みます。
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本では土屋正雄氏の名訳が出ていますが、できれば英語で読んでもらいたい小説です。カズオ・イシグロの文章は読んでいてとても気持ちがいい。素晴らしい文体です。いつの間にか声に出して読んでいることがあります。ジョージ・オーエルと並んで私が最も好きな海外の作家です。彼が書くような英語を書きたいですし、彼のように考え、話したいものです。DVDを見た後は、是非小説も読んでください。
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もう何と言うか、別世界を生きている人間です。彼の発する言葉は文学とは無縁です。人間が言葉を持ったのは、言葉にしがたいものを言葉にしようとするためです。政治家が発する言葉の軽さと言ったらありません。それだけ現実も軽いものになったということでしょう。
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長谷川 宏
著者は私と同じく学習塾を営む在野の哲学者。私が塾を始めた時、著者の『赤門塾通信』を読み、励まされました。

上下2巻で、結構なヴォリュームですが、やっと読み終わりました。今改めて日本の精神史をたどりなおしたいと考えている人には、ぜひ勧めたいと思います。感想は又いつか別の機会に。
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小林秀雄は、私を文学や哲学の世界にいざなってくれた恩人です。彼と岡潔との対談です。
この本を理解できる政治家はおそらくいません。いたら、絶滅危惧種でしょう。
小林秀雄、岡潔、鈴木大拙のような人間はもう出てこないでしょうね。こういう人間を生み出す土壌が日本にはなくなりました。
代わりに登場してきたのが、橋下徹やホリエモンこと堀江貴史といった、マスコミによって改革の旗手と持ち上げられたマネー資本主義の申し子たちです。
感情を劣化させた人間が幅を利かせる社会は、効率を追求し、競争を加速させるだけの生きづらい社会です。日本社会はどうしようもなく劣化が進んでいます。
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教育で最も大切であるにもかかわらず、多くの人が忘れているのが感情教育です。世界的数学者・岡潔のことばでは「情緒」ということになります。普通、情緒とは正反対にあると考えられている数学のような学問で、ブレイクスルーをもたらすものは「情緒」だと岡潔は言います。今回読み直してみて、その深い洞察力と、そこから出てくるみずみずしい感性と新しさに、改めて驚かされました。

こどもの将来を本当に考える親なら、あれこれ参考書を買い与えるより、是非この本を読むことをすすめます。私たちが失ったものの価値が分かり、呆然とするはずです。

この本を読んで何も感じなかったらどうするのか?
残念ですが、どうしようもありませんね。これまで通り、自分の信じる道をお進みください。
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人間は、条件次第で、喜々として殺人を犯す。そして、その条件を整備しつつあるのが、安倍政権とその背後でうごめく『日本会議』である。このことに気づいていても、「配慮する」ことを最優先して報道しないメディア(特にNHK・読売新聞・産経新聞)。そしてそこに寄生する学者やコメンテーター、芸能人。このドキュメンタリー映画は、彼らの自画像である。たまには、自らの顔をじっくり眺めてみるがよい。
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以下は私がアマゾンのレビューに投稿したものです。再録します。
「もし人に幸福な生き方があるとしたら、中村好文さんのような生き方だろうと、ずっと思ってきました。
建築雑誌をパラパラとめくりながら、ふむ、と思って手が止まると、そこには必ずと言っていいほど中村さんの設計した住宅がありました。
文は人なりと言いますが、その人の書く文章のエッセンスがこれほど見事に建築にも表現されている例はめったにありません。
建築に限らず、食の分野でも、ことばと実物の乖離がはなはだしい時代に、中村さんの設計した住宅や美術館に出会うと、どこか安心するのですね。
そういうわけで、著者の本はすべて読ませてもらっています。
この本も偶然、年末に本屋さんで手に入れ、装丁やカバーの手触りを楽しみながら読んでいます。
読みながらいつの間にかほのぼのとしている自分を発見します。
一日に一編か二編を過去の記憶をたどるようにして読んでいます。
この本の平明さ、やさしさがどこから来るのか。そんなことを分析するのは野暮というものです。
とにかくこの素敵な小さな本は、旅のお供にどうぞ!とすすめたくなります。」
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日大の宮川選手は自殺してはならない。
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    日大の内田元監督と井上コーチの記者会見を見ました。前回のブログでも書きましたが、予想した通りの内容でした。日大の広報担当の司会者もメディアの記者も、一方的に話したり糾弾したりするだけで、ただただ無意味な時間が流れた記者会見でした。

     

     

     

    これでは何のために記者会見を開いたのかわかりません。内田元監督は同じフレーズを繰り返してはぐらかし、井上コーチは言葉を探しあぐねて詰まる場面が多かったですね。それは当たり前です。二人とも真実を話す気がないのですから。

     

     

     

    教育よりも組織防衛を優先する人間たちの人格が空洞化している現実を世間にさらしてしまったのです。指導・教育する立場にいる人間が、二十歳の前途ある若者を追い込んでどうするつもりでしょうか。

     

     

     

    それにしても、二人ともあまりに語彙が乏しい。あれだけ語彙が乏しくて選手を指導できるはずがありません。上から言われたことを忠実に実行するだけの集団は、独自の思考をもとに作り上げた集団に勝てるわけがありません。こんな単純な真実に気がつくこともなかったのでしょう。権力志向の強い人間は、言葉をバカにします。すなわち、自分で考えることを放棄するのです。

     

     

     

    スポーツに限らず、指導者は、物事の本質を発見しようとする観察眼と、声にならない声を聴こうとする耳と、成長を辛抱強く待とうとする態度を自覚的に身につけなければなりません。指揮命令系統を通じて上から流れてきた紋切型の言葉は、こういった態度を身につけるのに障害となります。

     

     

     

    言うまでもなく、これからの社会は若者たちが作っていくのです。そんな若者を育てるには、これまでどんな指導者も発したことのない言葉が必要なのです。その発見の努力を放棄すれば、前回のブログでも述べたように、英雄主義(ヒロイズム)がいとも簡単に精神の中に忍びこんできます。

     

     

     

    もう一度言いますが、英雄主義とは、高みに立って「国家」や「祖国」や「民族」を救うという目標を掲げ、その目標のために障害となる集団や国を力で排除する考え方です。人間を砂粒だと見なし、目的のための手段、駒として動かすことに何の疑問も感じません。「英雄主義」にとっては、たとえ大量に人を殺すことがあっても、それは「人殺し」なのではなく、国や祖国や民族を守るための「善行」であり「称賛される行為」になると考えられているのです。

     

     

     

    この英雄主義(ヒロイズム)は、日大のアメリカンフットボール部の精神的な支柱となっています。内田監督の指示はすべてこの英雄主義の発露なのです。実は、日本の政治の中枢に巣食う英雄主義は、宗教団体の内部だけではなく、中学や高校の部活に始まり、日大のアメリカンフットボール部のような集団の中で純粋培養されているのです。

     

    『部活で殺されないために。』

    http://oitamiraijuku.jugem.jp/?eid=294

     

     

     

    そこでは、事実はそれほど意味を持ちません。頂点に立つ人物にとっては「言い切ること」「断言すること」が重要で、自分が居丈高に言い切り、断言すれば、周囲の人間や部下が自発的に忖度し、事実をそれに合うように改竄したり、証拠書類を廃棄したりしてくれます。そんな成功体験の積み重ねで、世間の感覚から隔絶したバカ殿が出来上がるのです。

     

     

     

    それにしても、庇ってくれるはずの監督やコーチ、大学から手のひらを返えされ、マスコミに騒がれ、しかも、タックルを受け負傷した関西学院の選手が脅迫されていることを知って、宮川選手は絶望感を覚えているはずです。しかし、宮川選手は自殺してはなりません。自分が何をされたのか、何に利用されたのか、それをはっきり突き止めるためにも、生き抜いてほしいと思います。

     

     

    | スポーツ・文化 | 01:38 | comments(0) | - |
    スポーツから「勇気」をもらうことはできない
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      ひねくれていると思われるかもしれませんが、私はスポーツから「勇気」や「希望」をもらったことはありません。ただ勝利の瞬間、喜びを共にしたり、負ければ、悔しさや挫折感を味わったりするだけです。

       

       

      でも、純粋にスポーツは好きですね。ただこの「純粋に」という条件が私にはネックです。なぜなら、私たちが目にするのは、商業ジャーナリズムに毒され、企業の宣伝部隊と化したスポーツがほとんどだからです。まるで企業の資金的援助がなければ、スポーツは成り立たないと言わんばかりです。

       

       

      バックに企業がついている以上、企業側は当然見返りを要求します。舞台裏の打算や権謀術数のえげつなさを隠蔽するために、自社の商品にクリーンで社会性に富んだイメージを付加する必要が出てきます。それがスポーツとは本来関係のない「勇気」や「希望」というわけです。

       

       

      まるで「勇気」や「希望」の在庫一掃大バーゲンです。財布のひもを固く締めていた人も、ここぞとばかりに殺到します。普段の生活に必要でないものも、安いからという理由だけで買わされてしまいます。

       

       

      オリンピックともなれば、それに国家の思惑まで加わります。元総理にして東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長の森義朗氏は今年7月に行われたリオデジャネイロの壮行会で日本人選手が国歌を斉唱しなかったことを「国歌を歌えないような選手は日本の代表ではない」と批判しました。

       

       

      スポーツから「勇気」や「希望」をもらえると信じている人は、その実体を考えたことがあるのでしょうか。選手が頑張っているのを見て、苦しいのは自分だけじゃない、他の人も職場で逃げ出したくなるのをがまんして、家族のために頑張っている。精神を病むのは自分が弱いからだ、忍耐力がないからだ、ここで頑張るのが本当の勇気だ、などと自分に言い聞かせているのだとしたら、二重の意味で企業に「貢献」していることになります。

       

       

      企業はスポーツを利用して自社のイメージを高め、株価を上げ、劣悪な条件で働く労働者に「勇気」と「希望」を供給することで、これまで通り自社に縛りつけておくことができるのですから。それは勇気ではありません。ただ飼いならされているだけです。飼いならされている状況と戦うことこそが勇気です。

       

       

      なぜこんなことを言うかというと、別に私が変わり者だからではありません。それどころかとてもまともだと思っています。ひょっとすると、まともすぎるのかも知れません、なんちゃって。

       

       

      人間はとても弱い生き物です。もともと自然状態では一人で生きることができない存在です。だから<社会>を作りました。社会を作らなければ生きていけないのです。つまり<社会>は弱者としての人間が生き延びるための必要から生まれたのですね。弱者に気を配るのは、道徳からではなく、そうしないと社会がもたないからです。こんな不平等は許せない、ではなくて、こんな不平等を許していると社会が持たないからです。

       

       

      エリック・ホッファーは自伝(作品社)の中で次のように述べています。「自己欺瞞なくして希望はないが、勇気は理性的で、あるがままにものを見る。希望は損なわれやすいが、勇気の寿命は長い。希望に胸を膨らませて困難なことにとりかかるのはたやすいが、それをやりとげるには勇気がいる。絶望的な状況を勇気によって克服するとき、人間は最高の存在になるのである」と。

       

       

      希望が損なわれやすいのは、ありのままの自分と向き合っていないからです。だから、簡単に希望を持つこともできるし、厳しい現実に直面して簡単に希望を捨てることもできるのです。勇気の寿命が長いのは、孤独で長い思索の過程を経て作り上げた人格に根を張っているからです。その意味で勇気は人格そのものといえます。

       

       

      エリック・ホッファーもガンジーもネルソン・マンデラもキング牧師も、そして金メダルを川に投げ捨てたモハメド・アリも勇気の実体を分かっていました。http://oitamiraijuku.jugem.jp/?eid=179

       

      それは自らの生命を危険にさらして、長い闘いの日々の中で作り上げられることを。そして、無数の「歌われざる英雄」によって支えられていることを。

      | スポーツ・文化 | 11:39 | comments(0) | - |
      地区の夏祭り−日本は瑞穂の国である。
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        昨日、8月23日は木田地区田中神社の夏祭り。宮総代として参加しました。準備から本番当日まで、地区の皆様の協力に心から感謝いたします。

         

        朝早くから黙々と働く人、ユーモアあふれる話術で周囲をなごませる人、実直で責任感にあふれた人等々、昔ながらの村落共同体の変化に富んだ人間模様が繰り広げられます。田舎は退屈ではありません。退屈だと思う人間が田舎を退屈にしているだけです。

         

        神事の後、正午に神社を出発し、午後7時30分まで神輿と山車で地区を練り歩きます。

        青々と元気よく育った稲穂の上を赤とんぼが飛び、水田の上を吹きわたってくる風の中に秋の気配を感じます。それでも昨日は高温注意報が出るほどの酷暑の一日でした。

         

        お祭りを機会に、久しぶりに会った人たちが会話します。「あらま〜、○○ちゃん。立派になって・・・。元気やったかえ?」「あんたとこの○○じいちゃんは初盆やったちなあ。さびしゅうなったやろー」といった、方言丸出しの会話があちこちから聞こえてきます。心和む瞬間です。できれば、自分が死んだ後もこの光景が続くことを願わずにはいられません。しかし、少子高齢化の波に洗われ、地区の夏祭りもいつまで続くかわからないのです。

         

        神社に帰ってきてからのクライマックス。神輿を担ぐ人の疲労はピークに達しています。それでも全力をふりしぼっての最後の奉納。神輿を担ぐ人から汗が飛び散り、笛や太鼓に力がこもる最高の瞬間です。




         

        | スポーツ・文化 | 17:00 | comments(0) | - |
        ここではない、どこか遠くへ!
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          去る6月14日、言語学者、文化人類学者の西江雅之氏が亡くなりました。二十代にアフリカに赴き、スワヒリ語の辞書を独力で編纂したという異能の学者です。氏の『異郷日記』は折に触れて読む愛読書です。ここではない、どこか遠くへ!という感情が満ちてくると、手に取ります。

           

          私は、国内でも、見知らぬ土地に行って道を尋ねたり、買い物をしたりするとき、ことばが通じるということに今でも感激します。何と不思議なことだろう、と。一緒に旅をしている妻にこのことをよく話しますが、相手にしてもらえません。「あたりまえでしょ」と一蹴されます。京都でも東京でも金沢でも沖縄でも、これだけ距離も文化も隔たったところで、ことばによって意思の疎通ができるというのは、考えてみれば衝撃的なことではないでしょうか。そんなわけで、「自分の外はすべて異郷だ」と語る氏の感性に共感し魅了されたのです。人間は誰でも言語学者の卵です。

           

          これまで氏の著作を友人や塾の生徒にも勧めましたが、感想を聞いた覚えがありません。なんだかわかる気がします。感想?氏の著作はただあきれるというか、ショックを受けるというか、要約などできる代物ではありません。いわゆる学者の範疇をはるかに超えた行動力、言語運用能力。未知の土地に行っても、ほぼ2週間あればその土地の言語で生活できたといいます。どこか南方熊楠を彷彿とさせますね。南方熊楠についてはまたの機会に。

           

          ところで、氏は「言語」と「ことば」とは異なると言います。「言語」とは書かれた口語体、標本であり、「ことば」とは人が発した音声表現である。それゆえ、「ことば」は音声の違いによって「言語」以上の複雑な感情のニュアンス、複数の意味を持つ。例えば、「あなたなんか嫌い!」ということばは、ニュアンスによっては「あなたのことが大好き!」にもなりますね。これは私たちが普通に経験していることです。つまり、「ことば」は「言語」を内包しているのです。そう考えると「ことば」が人間味溢れたものに感じられてくるから不思議です。同時に、ことばはその人間の持つ知性も、経験に裏付けられた人間としての魅力もすべてをさらけだします。恐ろしいことです。これこそが、人が生きている限り学び続ける理由なのでは、とひそかに思っています。
           

          さらに、世界に言語はいくつあるのか、という問いには正確には答えられないと言います。約七千語とも言われていますが、カウントする方法が問題です。「言語」を取り巻く複雑な背景があるからです。たとえば政治的に国境が線引きされている場合、その国境が民族を分断します。その結果、民族で用いる母語と国家が強制する母国語と、最低でも二つの言語が必要となります。三つの国境で分断された民族はさらに数カ国語を必要とするのです。

           

          言語がいくつあるかという問いは、民族・部族の数や国家の数でわりきれるようなものではなく、複数の要因によって変わってきます。歴史をひもとけば、こういった事実は世界中いたるところに見られます。反面、多くの場合母語と母国語が同じ社会の中で暮らしている私たち日本人にとって、この事実は衝撃的です。してみると、違う土地でことばが通じるという単純な事実に驚いている私は、変人ではなく、案外まともなのかも知れませんね。

          | スポーツ・文化 | 13:41 | comments(0) | - |
          「なでしこジャパン」は、なぜ強くなったのか?
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            2011年、ワールドカップで「なでしこジャパン」が優勝したことを感動とともに記憶している人は多いでしょう。では、彼女たちはなぜ強くなったのでしょう。もちろん日々のたゆまない練習の成果であることに異論の余地はありません。しかし、強くなったきっかけがあると思います。それを理解するためには歴史を少しさかのぼらなければなりません。

             

             

             

            2004年、中国で行われたアジア・カップ。「なでしこジャパン」は激しいバッシングにさらされました。日本対中国の決勝では、6万人のブーイングが国歌斉唱のときから鳴り響きました。日本が勝利を収めた後も、怒った中国人群衆が会場周辺で騒ぎを起こしているほどです。その時、「なでしこ」の選手たちはこの事件をどのように受けとめていたのでしょうか。

             

             

             

            そして、2007年のワールドカップ。開催地は中国です。日本は予選リーグでドイツと対戦しました。試合予定日は大会直前になって9月17日に変更されます。翌9月18日が満州事変の発端となった柳条湖事件が起こった日だったのです。この試合は特に反日感情がむき出しになると予想されました。

             

             

             

            優勝候補の筆頭に挙がっているドイツがいる中で、「なでしこジャパン」は決勝トーナメント進出をかけて戦います。得失点差で決勝トーナメント進出が厳しくなる中、必勝の構えで臨んだドイツ戦。4万人近い中国の観客は、ほとんどすべてドイツを応援します。日本の国歌斉唱から激しい罵声を飛ばし、試合中もこの状態が続きます。ドイツが優位に立つと拍手喝采を送り、日本側に負傷者が出た時でさえ、それは止まりませんでした。そんな中、彼女たちは、パワーと体格に勝るドイツの猛攻に苦戦しながらも、持ち前のひたむきさと粘り強いプレーで応戦します。しかし、2−0で敗戦。残念ながら決勝トーナメント進出はなりませんでした。

             

             

             

            反日感情が吹き荒れる中での試合でしたが、戦いを終えた「なでしこ」の選手たちは、観客席に向けて「ARIGATO 謝謝 CHINA」の横断幕を掲げ、深々と頭を下げ、全力を尽くして戦ったスタジアムを後にしました。

             


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            この行動に観客は衝撃を受け、スタジアムは一瞬静まり返えったのです。心ある人は拍手を送りました。その後、地元メディアは「中国のブーイングは日本の横断幕に負けた」と観戦マナーを批判し、新華社通信は20日に「北京五輪でこのような反日感情を持ち込めば、中国人の国際的なイメージを損なう」と論評しました。反日的な記事が多いとされる全国紙「国際先駆導報」も「日本人は不快な気持を乗り越える勇気を見せたが、中国人にはその勇気がなかった」と批判したのです。

             

             

             

            「なでしこジャパン」は、この後、急激に強くなっていきます。そして、2011年のワールドカップで優勝するのです。スポーツは技術や身体能力の争いでもありますが、それと同時に精神の争いでもあります。精神の争いで優位に立つ者は、ここぞという大事な場面を制することができるのです。私は、彼女たちがこんなにも強くなった理由の一つは、「謝謝 CHINA」という「礼」によって、いわれなき「侮蔑」という「非礼」を打ち倒す、驚くべき勇気を身に付けたことにある、と思っています。

             

             

             

            他人から、いわれのない嘲笑や侮辱や反感を向けられた者が、それに怒ったり悲しんだりして精神を乱すと、負けてしまいます。そういった嫌がらせに傷つかない強さを持つ者こそが、本当の勇者です。間違いなく彼女たちはガンジーの言う「非暴力の戦士」なのです。彼女たちは、日中戦争によって引き裂かれた両国の心の障壁を打ち破るという、歴史的な「戦果」を挙げたのです。

             

             

             

            後日、ネット上で「日本の宣伝活動に感動するなど中国の恥だ」との意見もあったようです。こういう意見に対して、本当の「勇気」とは何かを考えることもせず、反感を募らせ、罵倒し、仮想敵国に仕立て上げているのが安倍政権です。「なでしこ」の爪の垢でも煎じて飲ませたいものです。

             

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