このドラマは、かつて事故調査にあたった科学者ヴァレリー・レガソフが、事故の真実をカセットテープに録音し終え、自殺するところから始まります。
吹き込まれた録音の最後の部分(以下)は、原発が、社会体制を超えて権力機構と癒着する必然性、情報の隠蔽、捏造、ウソの蔓延によって維持されていることを明らかにしています。
「ウソの代償とは真実を見誤ることではない。本当に危険なのはウソを聞き過ぎて真実を完全に見失うこと。その時どうするか、真実を知ることを諦め、物語で妥協するしかない。人々の関心は誰が英雄かではなく、誰が悪いのかだけ。」
そして私たちは今、安倍政権や御用学者、マスコミ、すなわち原子力村が捏造した「物語」の中を生きているのです。3・11を経験してもいまだ目が覚めず、関西電力と原発立地自治体によるマネーロンダリングによる「Win-Winの関係」を見ても、原子力村を解体させるために具体的な行動を取らない国民。
つまり、有権者の半数が投票に行かない国で、企業のトップや政治家が「膿を出し切る」などと言ったところで、責任を取る必要などないことは重々承知しているのです。何か不祥事が持ち上がるたびに「第三者委員会」に調査を委ねるのなら、彼らはいったい何のために存在しているのか。税金泥棒、給料泥棒以外の何者でもないではないか。
断言しますが、彼らは人生の途上で一度たりとも自分がこの世に存在する意味を考えたことがないのです。関西電力のトップの顔がテレビに映し出されるたびに、私はそれを確信するのです。
こういう連中に、「公共性」の名の下に私たちの命や暮らしが委ねられているのです。私たちはたまたま「運」によって生かされているだけです。政治家は単なるお飾りに過ぎません。疑う人は以下の過去記事をお読みください。
ロシアンルーレットに賭ける政治家と国民
http://oitamiraijuku.jugem.jp/?eid=123
私は自分の運命を自分で決めようと考える人が、この国で一人でも増えることを願っています。それが民主主義の根本にある考え方です。
以下はこのドラマの解説です。
史上最悪といわれる大事故を米HBO局がドラマ化し、本国で圧倒的な評価を得た「チェルノブイリ」。その冒頭にあたる10分間の映像が公開された。全ての始まりとなる、旧ソ連のチェルノブイリ原子力発電所で起きた爆発事故の瞬間と、それを遠方から目撃する一般市民、そして現場にいながら何が起きたのか把握できない職員たちの姿が映し出された冒頭映像は、本作を独占放送するスターチャンネルの公式サイトで公開されている。
ドラマは、かつて事故調査にあたった科学者ヴァレリー・レガソフが、あの時の真実をカセットテープに録音し終え、衝撃的な運命を選択する場面から幕を開ける。
そこから時代は、1986年4月26日の事故発生時へと遡り、原子力発電所に近いプリピャチ市の住民が、マンションの窓からまばゆい光を放つ原発を目撃。遅れてきた衝撃にマンションが揺れ不安にかられる彼らだが、何が起きているのかわからない。そしてそれは、原発の中央制御室にいる職員たちも同じだった……。
そこからシリーズは、当時の最高権力者ゴルバチョフ書記長に現場対応を任されたソ連閣僚会議の副議長ボリス、事故の真相解明に奔走する核物理学者ウラナ、そしてハリスを中心に、あの時、現場で何が行われていたのかを追っていく。
事態を過小評価する責任者たち、次々に放射性物質で汚染された現場へと投入されていく人員、避難を余儀なくされた市民たち、さまざまな立場から事故に向き合った人々の人間ドラマも見どころだ。
廃炉となったリトアニアの原子力発電所でロケを敢行するなど、当時の状況の再現にこだわり、緊迫の一部始終を全5話のミニシリーズとして描き出した本作は、アメリカの大手レビューサイト、Rotten Tomato において、一般ユーザーから98%の支持を獲得。テレビ界のアカデミー賞ともいえる、今年度のエミー賞でも19ノミネートを果たしており、ミニシリーズの最高峰として最多受賞も期待されている。(編集部・入倉功一)
https://www.cinematoday.jp/news/N0110521
海外ドラマ「チェルノブイリ」(全5話)はBS10スターチャンネルで放送
【STAR2 字幕版】9月25日(水)より 毎週水曜よる11:00ほか
【STAR3 吹替版】9月30日(月)より 毎週月曜よる10:00ほか
Amazon Prime Video 「スターチャンネルEX」で 9月26日(木)よりオンデマンド配信