9月1日の深夜、M君からメールが届いていました。
「先生、お久しぶりです!Mです。急に連絡して申し訳ありません。いま大分に帰ってきていて先生のところに伺いたいのですが、明日か明後日どちらかお時間ありますでしょうか?」
さっそく返事をして翌日(2日)会うことにしました。塾で2時間ほど雑談をしたのですが、話をしながら、M君がまれにみる好青年に成長していることがわかりました。同級生のK君、Y君、Tさん、そしてM君と久住山に登った時のことなど、昔話に花が咲きました。
M君が塾を卒業したのは5年前。最後に会ったのは3年ほど前でした。高校を卒業した後鹿児島大学へ進み、途中1年間ドイツのミュンヘン大学に留学しました。そして今年、熊本県庁に就職が決まり、その報告に来てくれたのです。
M君。私と同じくイケメンですが、あまりはっきり顔を写さないようにしました。
そういうわけで、今日(3日)は就職祝いを兼ねて、車を飛ばし湯布院へ向かいました。ランチの後、カフェでこれまで影響を受けた本や思想家の話をしながら、ゆっくりとした時を過ごしました。
彼は普通なら自慢したくなるようなことを決して自分の口から言うような青年ではありません。それでも話の端々に成長の跡がうかがえました。他人の受け売りではなく、一度自分の中でしっかり咀嚼した後、自らの意見や価値判断を述べるので、何ともいえない充実した会話を交わすことができました。
私のように取るに足らない塾教師でも、M君と話していると、言葉の正確な意味で善き影響を与えることができたのだと分かり、救われた気になったのです。彼は人が書いた文章であれ、発言であれ、正確な読解力と感性でその最も良質な部分を取り入れています。今の政権に批判的で、地方から社会を変えていきたいと話していました。様々な経験を積み、きっとユニークな行政マンになることでしょう。
それにしても、人に影響を与えようなどと思わず、ただ信じることを述べていたに過ぎないのですが、それが思わぬ形で花開いているのを見るのは、教育の末端にいる人間といえども、うれしいものです。
最後に、K君、Y君、Tさん、M君そして私でいつか同窓会をやろうという話になりました。同窓会嫌い、飲み会嫌い、イベント嫌いの私ですが、彼らとの同窓会なら喜んで出席したいと思います。そして色々なことを教えてもらいたいと思います。それまで、みんな元気でいよう!