CALENDAR
S M T W T F S
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930    
<< June 2015 >>
ARCHIVES
CATEGORIES
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
さよならテレビ ドキュメンタリーを撮るということ/阿武野勝彦【1000円以上送料無料】
さよならテレビ ドキュメンタリーを撮るということ/阿武野勝彦【1000円以上送料無料】 (JUGEMレビュー »)
《目次》
プロローグ
第1章 テレビマンとは何者か
第2章 大事なのは、誰と仕事をするか
第3章 表現とタブー
第4章 放送は常に未完である
第5章 世の中には理解不能な現実がある
第6章 ドキュメンタリーを、誰が求めているのか
第7章 「ダメモト」が表現世界を開く──〈司法シリーズ〉のこと
第8章 「ドキュメンタリー・ドラマ」とは何か
第9章 あの時から、ドキュメンタリーは閉塞した世界だった
第10章 題材は探すのではなく、出会うもの
第11章 組織の中の職人は茨の道
第12章 「わかりやすさ」という病
第13章 樹木希林ふたたび
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
地球家族―世界30か国のふつうの暮らし
地球家族―世界30か国のふつうの暮らし (JUGEMレビュー »)
マテリアルワールドプロジェクト,ピーター・メンツェル
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
日本を解き放つ
日本を解き放つ (JUGEMレビュー »)
小林 康夫,中島 隆博
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
資本主義の終わりか、人間の終焉か? 未来への大分岐 (集英社新書)
資本主義の終わりか、人間の終焉か? 未来への大分岐 (集英社新書) (JUGEMレビュー »)
マルクス・ガブリエル,マイケル・ハート,ポール・メイソン
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
洪水の年(上)
洪水の年(上) (JUGEMレビュー »)
マーガレット・アトウッド
RECOMMEND
洪水の年(下)
洪水の年(下) (JUGEMレビュー »)
マーガレット・アトウッド
RECOMMEND
RECOMMEND
 (JUGEMレビュー »)

まず私たちの生命と暮らしを脅かす事実を知ること。それにたいしてどのような認識を持つのか。この国のみならず、世界を壊滅させる災厄とどう向き合うのか。次世代に対してどう責任を取るのか、そもそも責任を取れるのか。自分に何ができるのか。この現実にどう向き合うのか。それを教えるのが教育のはずだが、この国には教育も哲学も存在しない。
RECOMMEND
「最悪」の核施設 六ヶ所再処理工場 (集英社新書)
「最悪」の核施設 六ヶ所再処理工場 (集英社新書) (JUGEMレビュー »)
小出 裕章,渡辺 満久,明石 昇二郎
原発よりもはるかに危険な六ヶ所村再処理工場。私たちの日々の生活が薄氷の上で営まれていることを痛感させられる。同時に、この国には「国民の生命・財産・自由を守り抜く!」と威勢のいいことを言う総理大臣と無能の政治家しかいないことに絶望する。核燃料サイクルと言い、下北半島の再処理工場と言い、3兆円以上の国民の税金がつぎ込まれ、いまだ後始末も将来の見通しもたっていない現実をどう考えているのか。彼らは核兵器を持ちたいという願望と税金をロンダリングして私腹を肥やすことしか眼中にない。北海道の地震だけに目を奪われてはならない。六ヶ所村は今回の震源地の目と鼻の先にあるのだ。
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
幻影(イメジ)の時代―マスコミが製造する事実 (現代社会科学叢書)
幻影(イメジ)の時代―マスコミが製造する事実 (現代社会科学叢書) (JUGEMレビュー »)
D.J.ブーアスティン
私にとっては古典の中の古典。三度読みました。そしてその慧眼にいまだに驚いています。
RECOMMEND
殺人犯はそこにいる (新潮文庫)
殺人犯はそこにいる (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
清水 潔
ジャーナリストと称する職業がある。自称ジャーナリストもいれば、テレビのコメンテーターとしてリベラルに媚びる政権批判をし、名を売り、講演で稼ぐ職業をジャーナリストと呼ぶ者もいる。とんだ茶番である。ジャーナリストとはどこまでも「事実」を追いかける。テレビに出て能天気な解釈や感想を垂れ流している暇などないはずだ。ジャーナリストを志す若い人には清水氏の著作は避けて通れない。その名に値する本物のジャーナリストがここにいる。
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
デジタル・ポピュリズム 操作される世論と民主主義 (集英社新書)
デジタル・ポピュリズム 操作される世論と民主主義 (集英社新書) (JUGEMレビュー »)
福田 直子
おそらく自民党・安倍政権はSNSを駆使し、分析するデータサイエンス(日本版なのでレベルはまだ低いですが)の重要性に着目し、選挙にどうすれば勝てるか、自分たちに有利な世論を形成し、国民を誘導・分断するにはどうすればいいのかが分かっているのです。そのためのノウハウも蓄積しつつあります。安倍首相の貧困な語彙力からは想像できないカタカナ言葉を聞いていると、それがSNSを分析している集団から教えられたものであることがよくわかります。ただ彼らの致命的な弱点は将来の社会を導く理想がないことです。おそらく、思いもかけない結果が待っていることでしょう。なぜなら、所詮、彼らはアメリカとビッグデータの奴隷でしかないのですから。これからの政治は、好むと好まざるとにかかわらず、この本に書かれていること抜きには語れなくなっているのです。
RECOMMEND
 (JUGEMレビュー »)

安倍政権に対するメディアの忖度が云々されていますが、元々同じ穴のムジナなのです。忘れてならないのは、日中戦争から太平洋戦争にかけて、日本の世論と新聞のほぼ全部は好戦的・拡張主義的だったのです。しかも、当時はまだ言論統制体制が発足していなかったのです。この本は、そうした「一貫して好戦的な世論とそれに便乗する新聞」が先導し、近衛文麿はじめ文民政治家がそれに便乗、軍部がさらに便乗、という構図を一次資料で克明に論証しています。安倍政権を支持するネトウヨの皆さんの日本語力では、まともな読解は無理ですので勧めません。一方、正確な歴史を知るためには「世論」の不気味さを知ることだと気づいている若い人には是非一読を勧めます。
RECOMMEND
茫漠の曠野 ノモンハン
茫漠の曠野 ノモンハン (JUGEMレビュー »)
松本草平
著者は大分市にある『天心堂へつぎ病院』の院長、松本文六氏の御尊父、松本草平(本名松本弘)氏です。詳しくは、ブログで紹介したいと思いますが、第一次資料として極めて価値の高いものです。40年ぶりに復刻版を出された松本文六氏と出版社に感謝する他ありません。
戦略も何もない、無謀・無慈悲な戦争を語り継ぐことは、最も崇高で重要な人間の営為だと私は考えています。作家の司馬遼太郎氏は、電話で草平氏に次のように伝えてきたそうです。「先生の臨場感のあるノモンハン戦記に出会えて本当にありがとうございました。私は大東亜戦争の折、戦車隊の一員として従軍しましたが、先生の従軍記以上のものを創ることはできません。」と。
一人でも多くの方がこの本を読まれることを望みます。ちなみに松本文六氏は伊方原発差止め訴訟の原告でもあります。その縁で、この本に出会うことができました。
RECOMMEND
「南京事件」を調査せよ (文春文庫)
「南京事件」を調査せよ (文春文庫) (JUGEMレビュー »)
清水 潔
全国のネトウヨの皆さんへの推薦図書です。清水氏のこの本を読んでから、「南京事件はなかった!」「南京事件は捏造だ!」と叫びましょうネ。
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
日本列島の全原発が危ない! 広瀬隆 白熱授業  DAYS JAPAN(デイズジャパン)2018年1月号増刊号
日本列島の全原発が危ない! 広瀬隆 白熱授業 DAYS JAPAN(デイズジャパン)2018年1月号増刊号 (JUGEMレビュー »)
広瀬隆
広瀬氏をアジテーターだの、オオカミ少年だの、悲観主義に過ぎると言って批判する人がいる。しかし、ブログで何度も述べてきたように、真の悲観主義こそがマインドコントールによって奴隷根性のしみ込んだ私たちの精神を浄化してくれるのだ。そもそも無知では悲観が生まれようもないではないか。国などいくら破れても結構。せめて山河だけでも次世代に残そうと考える人ならぜひとも読むべき本である。いや、これから幾多の春秋に富む若い人にこそすすめたい。
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
チャヴ 弱者を敵視する社会
チャヴ 弱者を敵視する社会 (JUGEMレビュー »)
オーウェン・ジョーンズ,Owen Jones
【本書への賛辞】

「怒りが生んだ、最高の本」
──ガーディアン紙

最高の論争がみなそうであるように、知性に裏打ちされた怒りが本書を支えている。
──エコノミスト誌

暴動や世界中に広がったオキュパイ運動に照らして考えると、分断社会に関する著者の鋭い分析は、
不気味なほど未来を予知していたことがわかる。
──アートフォーラム誌

情熱と、思いやりと、すぐれた道徳性が結実した仕事だ。
──ニューヨーク・タイムズ紙

政治の定説を見直す大胆な試み。著者は戦後のイギリス史を縦横無尽に往き来し、
階級、文化、アイデンティティといった複雑な問題を軽々とまとめてみせ、
結果として「階級」問題に火をつけ、大きな効果をあげている。
──インディペンデント紙

いまの制度が貧しい人々を見捨てていることに対する苛烈な警告──それが本書だ。
──ブログサイト「デイリー・ビースト」

ジョーンズは、「地の塩」だった労働者階級が政治のせいで「地のクズ」と見なされるようになった経緯を見事に説明している。
──タイムズ紙

この本は、新しいタイプの階級嫌悪と、その裏にあるものを痛烈にあばいて見せてくれる。
──ジョン・ケアリー(The Intellectuals and the Masses著者)

これは「イギリスはおおむね階級のない社会である」という考え方への、論理的で情報満載の大反撃だ。
──オブザーバー紙

情熱的で示唆に富む……この声が届くことを心から願う。
──スコットランド・オン・サンデー紙
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
 (JUGEMレビュー »)

紹介していない本が山のようにあります。数日前にこの本を本棚の奥から引っ張り出し再読しました。いや〜面白かった。。とにかくこの本のことを忘れていた自分が信じられない。読んでない人に熱烈に勧めます。ハイ。
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
新・日米安保論 (集英社新書)
新・日米安保論 (集英社新書) (JUGEMレビュー »)
柳澤 協二,伊勢崎 賢治,加藤 朗
RECOMMEND
英語の実際的研究 (1969年)
英語の実際的研究 (1969年) (JUGEMレビュー »)
秋山 敏
高校生にとって、今でも一押しの不朽の名著。でもこの本をことを知っている英語教師は少ないと思います。是非復刊してほしいものです。
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
スノーデン 日本への警告 (集英社新書)
スノーデン 日本への警告 (集英社新書) (JUGEMレビュー »)
エドワード・スノーデン,青木 理,井桁大介,金昌浩,ベン・ワイズナー,宮下紘,マリコ・ヒロセ
2017年4月18日、朝日新聞がようやく「パノプティプコン」を取り上げました。遅すぎますね。
これから先の日本社会は、ますます荒廃が進み、国民の不満が頂点に達し、やがて爆発します。それを未然に防ぐために、国は国民の監視を強化します。
実際アメリカでは「愛国者法」により、電子メールや携帯の通話履歴が監視の対象になっています。誰が、いつ、どこで、何を読んで、誰と通信を交わしたか、すべて国に筒抜けです。
「パノプティプコン」とはフランスの哲学者フーコーが用いた概念ですが、国民が刑務所の囚人のように監視される体制を言います。監視者の姿は見えませんが、囚人は監視者不在でも、監視を意識することによって管理統制されるのです。これを「パノプティシズム」と言います。
このシステムから解放されるためには、権力がどう管理・統制しようとしているかを知らねばなりません。この本はそれを知るための第一歩です。あなたが無知のまま、奴隷の人生を送りたければ、読む必要はありません。
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
魂の殺人―親は子どもに何をしたか
魂の殺人―親は子どもに何をしたか (JUGEMレビュー »)
A.ミラー
アリスミラーのこの本は、塾を始めるきっかけになりました。ただ生活のためだけなら、他のことをしていたでしょう。『才能ある子のドラマ』とあわせて、当時の私には衝撃的な本でした。人生はどこでどう転ぶかわかりません。人間の奥深さを知ることで、何とか自分を維持していたのです。この本を読むと当時のことが、ありありと思い出されます。ある意味で、私の人生を方向づけた本かもしれません。
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
朽ちていった命:被曝治療83日間の記録 (新潮文庫)
朽ちていった命:被曝治療83日間の記録 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
NHK「東海村臨界事故」取材班

2月18日のブログでも書きましたが、仕事のために読むビジネス書の類は、最終的には効率を重視し、最小の資本と労力の投下で、いかにして最大の利益を上げるかということに尽きていると思います。そのための働き方改革であり、そのための賃上げです。そのための人心掌握術であり、顧客対応です。ビジネス書を読めば読むほど、人間は軽薄になり、視野が狭くなっていきます。もしあなたがそれを自覚するきっかけがほしいなら、是非この本を読むことを勧めます。読書はビジネスのためにするのではないということが分かると思います。この本は私たちの日常の風景を一変させるだけのインパクトを持っています。いわば、ことばの最高の意味における「闖入者」なのです。
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
服従
服従 (JUGEMレビュー »)
ミシェル ウエルベック
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
黒い巨塔 最高裁判所
黒い巨塔 最高裁判所 (JUGEMレビュー »)
瀬木 比呂志
この本はまだ発売されていません。自分で読んでいない本を推薦するのは邪道でしょう。しかし、これまでの『絶望の裁判所』『ニッポンの裁判』(ともに講談社現代新書)に続く裁判所、司法批判の第3弾が長編の権力小説だということで、過去2冊の本の面白さからして、推薦に値する本だと思いました。『原発ホワイトアウト』の最高裁判所ヴァージョンだと思います。読んでからコメントを追加したいと思います。
RECOMMEND
そして、僕はOEDを読んだ
そして、僕はOEDを読んだ (JUGEMレビュー »)
アモン・シェイ
学校なる場所に通っていた時、毎年夏になると課題図書を読んで、読書感想文を書かねばならないのが苦痛でした。課題図書の選定には学校と書店の密約があるに違いないと思っていたくらいです。

偶然巡り合った面白い本の感想を書くのならまだ我慢できたかもしれません。つくづく学校というところは、余計なことをしてくれると思ったものです。

あまりにめんどうくさいので、「あとがき」を参考に、あらすじを書いて提出したら、トリプルAをもらいました。

学校というところは、もしかしたら、人生の退屈に耐える訓練をする場所だったのかもしれません。この本を読んで、改めてそのことを確認しました。別に先生を責めているわけではありません。それほど自覚的に生きるということは難しいのだとため息をついているだけです。
RECOMMEND
選挙 [DVD]
選挙 [DVD] (JUGEMレビュー »)

想田和弘監督の観察映画。音楽による演出は一切なく、徹頭徹尾監督の視点で撮られたドキュメンタリー映画。見終わった後、日本の選挙風土の貧困さが浮かび上がる。この国に民主主義はない、ということを改めて確認し、そこから出発するしかない。その勇気を持つ人には必見の映画です。合わせて『選挙2』もどうぞ。
RECOMMEND
職業としての政治 (岩波文庫)
職業としての政治 (岩波文庫) (JUGEMレビュー »)
マックス ヴェーバー
ウェーバーの死の1年前、1919年、学生達に向けた講演の記録です。
一部抜粋します。

「自分が世間に対して捧げようとするものに比べて、現実の世の中が―自分の立場からみて―どんなに愚かであり卑俗であっても、断じてく挫けない人間。どんな事態に直面しても「それにもかかわらず!」と言い切る自信のある人間。そういう人間だけが政治への「天職」を持つ。」(P105〜106)

「さて、ここにおいでの諸君、10年後にもう一度この点について話し合おうではないか。残念ながら私はあれやこれやいろんな理由から、どうも悪い予感がしてならないのだが、10年後には反動の時代がとっくに始まっていて、諸君の多くの人が―正直に言って私もだが―期待していたことのまずほとんどは、まさか全部でもあるまいが、少なくとも外見上たいていのものは、実現されていないだろう。」(P103〜104)

10年後には、ワイマール体制は機能不全に陥り、1933年にはヒトラーが首相に就任します。

平和憲法は、日本人にとって310万人の命と引き換えに手に入れた唯一と言っていい理念であり、アイデンティティーでした。その唯一の誇りを、日本人は損得勘定で葬り去ろうとしています。言い古された言葉ですが、歴史は繰り返すのです。
RECOMMEND
熊楠の星の時間 (講談社選書メチエ)
熊楠の星の時間 (講談社選書メチエ) (JUGEMレビュー »)
中沢 新一
小学校を卒業するころ、将来なりたい職業として思い描いていたのが、天文学者か生物学者でした。プロ野球選手は、自分のセンスでは無理だと悟りました。物ごころついたころから興味があったのは宇宙や昆虫や植物の世界でした。そんなわけで南方熊樟に出会うのは必然的な成り行きだったのです。人間は言葉によって世界を把握しますが、それ以外の把握の仕方があるはずだと、ずっと思ってきました。南方熊樟は、小林秀雄と同じく、直観による世界の把握の仕方を教えてくれました。この本は、言葉によって構成された世界秩序の外に出て、世界を改めて考えたい人に大いなるヒントをあたえてくれます。安倍政権によるゴキブリのフンのような、あまりにばかばかしい政治状況を見せつけられているので、精神の衛生学として一気に読みました。
RECOMMEND
電通と原発報道――巨大広告主と大手広告代理店によるメディア支配のしくみ
電通と原発報道――巨大広告主と大手広告代理店によるメディア支配のしくみ (JUGEMレビュー »)
本間龍
こどもの教育から裏金を使ったオリンピック誘致、原発再稼働、戦争準備から武器の売却、安倍政権の裏の権力としてメディアに絶大な影響力を行使する電通。私たちは電通が作り上げた「箱」の中でいいようにマインドコントロールされている。自分の意見だと思っていたものが、実はそう思わされていただけだということに気づかなければならない。音楽をはじめとする芸能情報、その中で踊らされるミュージシャンやタレント、果てはデザイン業界までを席巻する。今や電通の介在しないメディアはないと言ってもいい。利権あるところに電通あり、です。
RECOMMEND
英語化は愚民化 日本の国力が地に落ちる (集英社新書)
英語化は愚民化 日本の国力が地に落ちる (集英社新書) (JUGEMレビュー »)
施 光恒
英語教育に携わる人は、一度この本を読んでみるべきではないでしょうか。言葉は悪いですが「英語ばか」がこの国には余りにも多すぎる気がします。
RECOMMEND
日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか
日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか (JUGEMレビュー »)
矢部 宏治
前作『日本はなぜ「基地」と「原発」止められないのか』に続く著者渾身の力作。自分の人生を生きたい人にすすめます。ただそれだけです。18歳で選挙権が与えらる高校生が政治を考える際の基本的なテキストになる日がくるといいですね。無理でしょうが。これ以上余計なコメントはしません。まず手に取ってみてください。
RECOMMEND
日本会議の研究 (扶桑社新書)
日本会議の研究 (扶桑社新書) (JUGEMレビュー »)
菅野 完
メディアで取り上げられるよりはるか前から日本会議の存在について私は言及していました。電通と同じくタブー視するメディアには心底失望したものです。報道すればタブーはタブーでなくなるのです。何を恐れているのでしょうか。干されれば、何とか生活をする工面をすればよい。それだけのことです。
RECOMMEND
偶有性操縦法 -何が新国立競技場問題を迷走させたのか-
偶有性操縦法 -何が新国立競技場問題を迷走させたのか- (JUGEMレビュー »)
磯崎新
帯に「祝祭都市にスタジアムはいらない」とあります。そもそも2020年まで天災と原発事故をやり過ごし、経済危機を乗り越えて存在しているでしょうか。極めて怪しいですね。偶然書店で手に取って読みました。彼の文章を読むと、建築は現世の権力に奉仕するものではなく、想像力の王国を作るものだと思わされます。建築にそれほど興味のない人でも、読めます。いや、いつのまにか引き込まれているでしょう。
RECOMMEND
新・戦争のつくりかた
新・戦争のつくりかた (JUGEMレビュー »)
りぼん・ぷろじぇくと
難関中高一貫校で学び、東大に合格しても、それはもはや知性のバロメーターではありません。この本に書かれていることが真実だと見破れることこそが本物の知性です。ニセの知性は既得権益を守るためにはどんな屁理屈でもひねり出します。おまえは何も知らないと言って他人を見下し、金と権力におもねるのです。ニセの知性は理想の灯を掲げることができません。「脳内お花畑」などという幼稚な言葉を使って揶揄するしかないのです。彼らの決まり文句は、他国が攻めてきたらどうするのかという、それこそ「脳内お花畑」的なものです。「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」とは、まさに至言です。
RECOMMEND
福島第一原発 メルトダウンまでの50年――事故調査委員会も報道も素通りした未解明問題
福島第一原発 メルトダウンまでの50年――事故調査委員会も報道も素通りした未解明問題 (JUGEMレビュー »)
烏賀陽弘道
私の元塾生の縁でお会いしたことのある烏賀陽弘道氏の渾身のレポート。事実を丹念に調べ上げ(これがジャーナリストの本来やることです)事実をして語らしめることのできる稀有なジャーナリスト。この本を読まずに福島第一原発の事故の本質に迫ることはできない。ダブル選挙の前に一人でも多くの国民が読むことを期待します。
RECOMMEND
多読術 (ちくまプリマー新書)
多読術 (ちくまプリマー新書) (JUGEMレビュー »)
松岡 正剛
松岡正剛氏の本はどれも面白く、シリーズの千夜千冊を除けばほとんど読んでいます。『多読術』は、高校生にぜひ勧めたいと思います。高校時代に、この本を読んでおくと、さまざまな分野の知的見取り図を手に入れることができます。学校の授業だけではなく、この本を手掛かりにして知の荒野に歩みを進めてほしいと思います。
RECOMMEND
RECOMMEND
永遠平和のために (岩波文庫)
永遠平和のために (岩波文庫) (JUGEMレビュー »)
カント
安倍首相は「この道しかない」と言って消費税を上げ、集団的自衛権の行使を可能にする閣議決定をし、公約とは正反対のTPPを批准することで、日本の文化=アイデンティティーを破壊しようとしています。

もし私たちが生き延びたければ、そのヒントがこの本の中に書かれています。日本は超大国の「夢」を代弁するだけの国になってはなりません。
RECOMMEND
みんなが聞きたい 安倍総理への質問
みんなが聞きたい 安倍総理への質問 (JUGEMレビュー »)
山本 太郎
山本氏の国会での質問を、本になって改めて読み直して感じることは、文字通り「みんなが聞きたい」質問をしてくれたということです。安倍首相が小学生に「なぜ政治家になったのですか」と質問された時、「父親も祖父も政治家をしていたからです」と答えていました。小学生相手に、何と言う悲しい答えでしょうか。語るべき理想を持たない政治家など、所詮は官僚に利用されるだけです。それに対して、山本氏には語るべき理想がある。「政治なんてそんなものさ」というリアリストが発散する腐臭を吹き飛ばすさわやかさがある。それは、彼の身体には収まりきれない理想が持つ力そのものです。彼は言います。「力を貸してほしい。少なくとも、あなたが必要だと思われる社会、私が必要だと思われる社会を作っていきたい。そう思うんです」と。日本の総理大臣にふさわしいのはどちらでしょうか。
RECOMMEND
転換期の日本へ―「パックス・アメリカーナ」か「パックス・アジア」か (NHK出版新書 423)
転換期の日本へ―「パックス・アメリカーナ」か「パックス・アジア」か (NHK出版新書 423) (JUGEMレビュー »)
ジョン・W・ダワー,ガバン・マコーマック
おそらく、日本人自身よりも海外の知識人のほうが、日本の問題を正確にとらえていると思わせる本です。読み終えて何気なくテレビを見たら、わが大分県選出の国会議員、岩屋毅氏と江藤晟一氏が、2016年ミスユニバース大分県代表を選ぶ催し物に出ていました。名誉顧問だそうです。いかがわしい宗教団体をバックに票を稼ぐだけでは飽き足らず、こんな大会に顔を出して名前を売ろうとする。大分市長の佐藤樹一郎氏も出席していました。このお三方は、こんなことをするために国会議員や市長になったのでしょうか。国民の税金を使ってやることといえば、テレビに出演してにやけた顔をさらすことでしょうか。もう物事の軽重が全く分かっていません。せめてこの本くらい読んではどうでしょうか。私はこの本に書かれていることの大部分に賛成です。
RECOMMEND
拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々
拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々 (JUGEMレビュー »)
蓮池 透
出版されてすぐ読みました。国会で、読んでもいないのに、安倍首相が躍起になって否定した事実が書かれています。蓮池氏はあちこちから人格攻撃の対象とされてきましたが、自分にも落ち度があったと認めています。自分は総理大臣なのだから落ち度はないと居直る人間とは好対照です。この本を読んで、拉致問題について今一度国民が考えることを望みます。
RECOMMEND
田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」
田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 (JUGEMレビュー »)
渡邉 格
2年半ほど前に求めて、一気に読みました。マルクスの『資本論』の中に書かれていることを、著者が自分なりに消化し実践していく過程が書かれているので、一種のドキュメンタリー文学として読めます。きっと著者と同じ思いの若者は全国にたくさんいると思います。かけがえのない一回きりの人生を、充実して生きたいと思っている人に勇気を与える本です。
RECOMMEND
チェルノブイリの祈り――未来の物語 (岩波現代文庫)
チェルノブイリの祈り――未来の物語 (岩波現代文庫) (JUGEMレビュー »)
スベトラーナ・アレクシエービッチ
今年度ノーベル文学賞受賞作品。チェルノブイリは言うまでもなく、フクシマでさえ人々は忘れたがっています。もう過去のことだと言い聞かせて。しかし、過去のことではなく、まぎれもない現在進行中の現実であり、私たちが生きている世界そのものです。この本を読んだ後、橋下徹が御堂筋をイルミネーションで照らし出し、F1カーに乗って写真を撮っているところを見ました。その時のセリフ。「大阪はここまでできる!」

もう何と言うか、別世界を生きている人間です。彼の発する言葉は文学とは無縁です。人間が言葉を持ったのは、言葉にしがたいものを言葉にしようとするためです。政治家が発する言葉の軽さと言ったらありません。それだけ現実も軽いものになったということでしょう。
RECOMMEND
日本的霊性 完全版 (角川ソフィア文庫)
日本的霊性 完全版 (角川ソフィア文庫) (JUGEMレビュー »)
鈴木 大拙
鈴木大拙の言わんとすることが、ようやくわかりかけてきました。年齢を重ね、日本文化の基底にあるものをじっくり味わうことで開示される世界があるのです。日々の生活に追われていては、この本を読み、味わう暇などないでしょうが、それだからこそ手に取ってみてはいかがでしょう。
RECOMMEND
アクト・オブ・キリング オリジナル全長版 2枚組(本編1枚+特典ディスク) 日本語字幕付き [DVD]
アクト・オブ・キリング オリジナル全長版 2枚組(本編1枚+特典ディスク) 日本語字幕付き [DVD] (JUGEMレビュー »)

人間は、条件次第で、喜々として殺人を犯す。そして、その条件を整備しつつあるのが、安倍政権とその背後でうごめく『日本会議』である。このことに気づいていても、「配慮する」ことを最優先して報道しないメディア(特にNHK・読売新聞・産経新聞)。そしてそこに寄生する学者やコメンテーター、芸能人。このドキュメンタリー映画は、彼らの自画像である。たまには、自らの顔をじっくり眺めてみるがよい。
RECOMMEND
社会はなぜ左と右にわかれるのか――対立を超えるための道徳心理学
社会はなぜ左と右にわかれるのか――対立を超えるための道徳心理学 (JUGEMレビュー »)
ジョナサン・ハイト
私が長年考えてきた問題を解明するヒントになりました。ブログで書いたように、まず感情を基にした結論があって、それを正当化するために人は「知性」を動員するという、ごく当たり前のことが書かれている。つまり、知の粉飾決算報告書である。
RECOMMEND
食う寝る遊ぶ 小屋暮らし
食う寝る遊ぶ 小屋暮らし (JUGEMレビュー »)
中村 好文
中村さんの著作の中では、個人的に最も好きな本です。読んでいるだけで楽しくなります。限りなく優しい、でも、痛烈な文明批評です。これからの生き方のヒントが満載です。それを一人でも多くの人と分かち合いたいと思い、中村好文論・その3の中で引用させていただきました。
RECOMMEND
暮らしを旅する
暮らしを旅する (JUGEMレビュー »)
中村 好文
以下は私がアマゾンのレビューに投稿したものです。再録します。
「もし人に幸福な生き方があるとしたら、中村好文さんのような生き方だろうと、ずっと思ってきました。
建築雑誌をパラパラとめくりながら、ふむ、と思って手が止まると、そこには必ずと言っていいほど中村さんの設計した住宅がありました。
文は人なりと言いますが、その人の書く文章のエッセンスがこれほど見事に建築にも表現されている例はめったにありません。
建築に限らず、食の分野でも、ことばと実物の乖離がはなはだしい時代に、中村さんの設計した住宅や美術館に出会うと、どこか安心するのですね。
そういうわけで、著者の本はすべて読ませてもらっています。
この本も偶然、年末に本屋さんで手に入れ、装丁やカバーの手触りを楽しみながら読んでいます。
読みながらいつの間にかほのぼのとしている自分を発見します。
一日に一編か二編を過去の記憶をたどるようにして読んでいます。
この本の平明さ、やさしさがどこから来るのか。そんなことを分析するのは野暮というものです。
とにかくこの素敵な小さな本は、旅のお供にどうぞ!とすすめたくなります。」
RECOMMEND
パン屋の手紙―往復書簡でたどる設計依頼から建物完成まで
パン屋の手紙―往復書簡でたどる設計依頼から建物完成まで (JUGEMレビュー »)
中村 好文,神 幸紀
中村さんの書かれた本はすべて読みました。どの本もおすすめです。これから家を建てようと考えている人は、どの本でもいいですから、一冊中村さんの本を読んでみてはいかがでしょうか。エッセイとしても十分楽しめます。この本は北海道にあるパン屋さんの建物を作りながら、人は「パンのみにて生きるにあらず」を実践したものです。ダジャレ好きの中村さんらしい(笑)。
RECOMMEND
中村好文 普通の住宅、普通の別荘
中村好文 普通の住宅、普通の別荘 (JUGEMレビュー »)
中村 好文
中村さんの本を全部は読めないという人向けに、一冊だけ選ぶとすればこれでしょうか。普通、設計したらそれで終わりという建築家が多い中、かってのクライアントを訪問して話を聞き、それを本にしたものです。クライアントといい関係が築けてないと難しいですね。加えて自信がないとなかなかできることではありません。
RECOMMEND
森の生活〈上〉ウォールデン (岩波文庫)
森の生活〈上〉ウォールデン (岩波文庫) (JUGEMレビュー »)
H.D. ソロー
この本は実は哲学的で難しいですね。最初から熟読するのではなく、折に触れてページをめくるような読み方がいいようです。ところどころに、ブログで紹介したような言葉があり、はっとさせられます。彼のアフォリズム集として読むのがおすすめです。
RECOMMEND
堀部安嗣の建築
堀部安嗣の建築 (JUGEMレビュー »)
堀部 安嗣
堀部氏のスケッチと自身で撮った写真集。これ見よがしの作家性を前面に押し出したところがない。簡素で謙虚だが、気品に満ちた佇まいは何度見ても見飽きることがない。ブログを書くために、もう一度最初から読み直してみたが、やはり素晴らしい。
RECOMMEND
民主主義ってなんだ?
民主主義ってなんだ? (JUGEMレビュー »)
高橋 源一郎,SEALDs
「民主主義が終わってるなら、始めるぞ!」そのとおりです。彼らは「○○大学、○○○○(氏名)、私は戦争法案に反対します」と堂々と個人の責任で発言している。ネット上で匿名で反対意見を罵倒する勢力に比べると何とすがすがしいことか。デモや民主主義について一から考えたい人、あるいは、それくらいのことはわかってるつもりだという学者の皆さんに読んでもらいたい。もちろん大学生や18歳で選挙権を持つ若い人たちにも。ただし、民主主義は感情統治だの多数決だのと言っている橋下徹やホリエモンこと堀江貴史は読まなくてよい。あなたたちはSEALDsの新しさを理解する能力を欠いているから。
RECOMMEND
亡国記
亡国記 (JUGEMレビュー »)
北野慶
私たちの身の回りに起こったことは、日々の忙しさにかまけてすぐに忘れてしまいます。しかし、本当の想像力を持っていれば、それは現実を見る目を変えてくれますし、日々の生き方をも変えてくれます。一人でも多くの人に、この本を読んでもらいたいと思います。
RECOMMEND
ヤコブセンの建築とデザイン
ヤコブセンの建築とデザイン (JUGEMレビュー »)

北欧デザインの巨匠。実は「夏の家」もさることながら、彼の自邸も素晴らしい。この本をめくりながら、私は何度もため息をつきました。家具だけでなく、彼の建築家としての仕事も是非ご覧ください。
RECOMMEND
Louis I.Kahn Houses―ルイス・カーンの全住宅:1940‐1974
Louis I.Kahn Houses―ルイス・カーンの全住宅:1940‐1974 (JUGEMレビュー »)
斎藤 裕
フィッシャー邸、エシェリック邸の外観、内部を詳しく見ることができる。折に触れてこの本を開き、インスピレーションをもらった。カーンとの出会いがなければ、私の住宅のイメージは決して像を結ばなかったと思う。現実のフィッシャー邸は、かなり傷んでいるとのこと。写真でしか見られなくなる日も近いかもしれない。
RECOMMEND
かくれ里 (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ)
かくれ里 (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ) (JUGEMレビュー »)
白洲 正子
言わずと知れた白州さんの名紀行文。観光ブームとは一線を画し、日本の文化・歴史を、そして自分を見つめる旅をしたい人にはおすすめです。蛇足ですが、この紀行文は、1970年、世間が大阪万博で浮かれていた時代に書かれました。
RECOMMEND
丘の上の修道院 ル・コルビュジエ 最後の風景
丘の上の修道院 ル・コルビュジエ 最後の風景 (JUGEMレビュー »)
范 毅舜
無神論者だった ル・コルビュジエ が、自分が死んだあと亡骸を一晩ラ・トゥーレットの修道院に留め置いてほしいと書き遺したのはなぜか。芸術はついに宗教を超えることはできなかったのか。美しい写真とともにその謎に迫る。気がつけばいつの間にかページをめくって、その答えを探そうとしている自分を発見する。
RECOMMEND
RECOMMEND
福島原発 現場監督の遺言
福島原発 現場監督の遺言 (JUGEMレビュー »)
恩田 勝亘
メディアで働く人間の中にも、恩田氏のような人はいる。しかし、圧倒的少数派である。私は、たとえ少数派でも真実を報道する記者を断固支持する。
RECOMMEND
原発危機と「東大話法」―傍観者の論理・欺瞞の言語―
原発危機と「東大話法」―傍観者の論理・欺瞞の言語― (JUGEMレビュー »)
安冨 歩
安倍政権とそれを支える「日本会議」の面々、そこに群がる政治家、財界人、原子力規制委員会の田中委員長、マスコミの言葉使いの欺瞞性を見事にあぶりだしてくれた本。今読み返してみて、あらためてその先見性と普遍性に驚く。
RECOMMEND
死都日本 (講談社文庫)
死都日本 (講談社文庫) (JUGEMレビュー »)
石黒 耀
12年前に読み、衝撃を受けた本。純粋に小説として読んでも面白いこと請け合い。しかも、将来の備えにもなるという、一石二鳥。私はこの本を読んで車を4WDに乗り換えたほどです。
RECOMMEND
電気がなくても、人は死なない。
電気がなくても、人は死なない。 (JUGEMレビュー »)
木村 俊雄
木村さんの人柄に感銘して、応援する意味も込めてこの本を購入しました。未来のこどもたちのために、私たちが無理なく、今すぐできることが書かれています。私たちが電気ポットの使用をやめるだけで、原発3基分の電力が節約できます。原発再稼働には何一つ合理的な理由がありません。日々私たちにできることから始めましょう。この本を買って木村さんを応援しましょう。
RECOMMEND
小さな森の家―軽井沢山荘物語
小さな森の家―軽井沢山荘物語 (JUGEMレビュー »)
吉村 順三,さとう つねお
ヤドカリは身の丈に合った「家」を探します。原寸大の生活そのものを楽しむためには、家にお金をかけすぎない、ということも大切です。たかが家です。そのために無理をしたり家族がバラバラになるなんて、悲しすぎますね。自分にとっての居心地の良さとは何かを考えるヒントになる本です。
RECOMMEND
戦争をしない国 明仁天皇メッセージ
戦争をしない国 明仁天皇メッセージ (JUGEMレビュー »)
矢部 宏治,須田 慎太郎
安倍首相および安倍政権の中枢にいる人に読んでもらいたい。彼らがまともな読解力を持っていることを願うのみである。そして、いうまでもないことですが、若い人々に読んでもらいたい本です。
RECOMMEND
歴史の暮方 (中公文庫)
歴史の暮方 (中公文庫) (JUGEMレビュー »)
林 達夫
林達夫著作集全6巻(平凡社)は絶版になっていると思われます。林達夫ほどの大知識人でも、これほどストレートに、赤裸々に自分の感情を表現するのだと思い、ずいぶん励まされました。若い人たちは、自分の悩みをどこまでも掘り下げることによって、自分のやりたいことを見つけることができるのです。
RECOMMEND
エリック・ホッファー自伝―構想された真実
エリック・ホッファー自伝―構想された真実 (JUGEMレビュー »)
エリック ホッファー
人間が生きるとはどういうことか、幸福とは何かを考える人に安っぽい希望や夢ではなく、勇気を与えてくれる。私の座右の書。
RECOMMEND
日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか
日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか (JUGEMレビュー »)
矢部 宏治
18歳から選挙権を持つことになった若い人たちに是非読んでもらいたい本。この本に書かれてあることをすべての議論の出発点にすべきである。無知は悪である。
MOBILE
qrcode
ファシズムの語法
0

    私は、日々の生活から政治を遠ざけ、できることなら関わりたくないと思ってきました。なぜなら、政治ほど人の善意をほんろうし、実践的勇気を悪用するものはないからです。

     

     

     

    政治にうとい、政治に深く思いを致したことのない人間ほど、軽はずみに政治の世界に飛び込みます。その結果、私たちの生活が政治の犠牲になるというおぞましい光景を幾度となく見てきました。しかし、黙っているのは余りに精神衛生上悪いので、友人に話しかけるつもりで書いていこうと思います。

     



    時計が遅れている時、長針・短針そのものに手を触れ、強引に正しい時刻の位置まで動かすとします。確かに一瞬、針は正しい時刻を指します。しかし、強引に針だけを動かせば、時計内部のメカニズムはこわれて、時計は動かなくなります。針の位置を力で動かしたのが間違いなのです。こんなことは小学生でもわかることです。

     

     

     

    安倍政権のやっていることはまさにそういうことです。原因と結果の区別がつかない政治家が違憲の安保法制を強引に成立させようとしています。一番「権力を握らせてはならない種類の人間」が、権力を握っているのです。

     



    前にも書きましたが、民主主義は論理的に整合性のある言論を前提にしています。これに対する信頼が揺らげば、民主主義は死んでしまいます。国会の内外を問わず、論理的な議論で安倍政権は「完敗」しています。「反則勝ち(論点のすり替えやはぐらかし)」で当座をしのいでいるに過ぎません。「論理的に反論できないなら威圧と恫喝で黙らせればいい」という苛立ちが噴出しています。

     



    この苛立ちを象徴するものが、25日、自民党本部で初会合があった『文化芸術懇話会』です。安倍首相に近い若手議員が立ち上げた勉強会です。この勉強会の「名前」に注目すべきです。『文化芸術懇話会』。

     

     

     

    彼らの言う「文化」や「芸術」とは何を意味するのでしょうか。この「名前」は、政治権力が羊の皮をかぶったオオカミであることを隠すカモフラージュに過ぎません。しかも、歴史上繰り返し使われてきた陳腐極まりない「名前」です。

     



    安保法制の実体は違憲の戦争法案にほかなりません。戦争法案を可決するには、国民の同意が必要です。その国民の意見をコントロールするために政権は様々な手を打ってきます。

     

     

     

    『懇話会』の出席議員からは『マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番。経団連に働きかけて欲しい』『悪影響を与えている番組を発表し、そのスポンサーを列挙すればいい』など、政権に批判的な報道を規制すべきだという声が上がりました。

     

     

     

    そして、講師役に首相の応援団である(安倍首相の再登板を再三再四要請し、それに励まされたと首相本人が言っている)作家の百田尚樹氏が呼ばれました。日ごろから、自分たちの考えを正当化し、強化してくれるベストセラー作家を呼べば、「文化」と「芸術」の香りがするとでも思ったのでしょうか。それに何と言っても、親分のお友達を呼んで話を聞くことは、親分の覚えめでたくなると踏んだのでしょう。

     



    百田氏は常々「愛国者」を自称しています。しかし、基地を作るのに反対する地元の住民に「お前ら金目的」だの「お前ら左翼」だのと言い「沖縄の二つの新聞はつぶさなあかん。あってはいけないことだが、沖縄のどこかの島が中国に取られれば目を覚ますはずだ」と主張する「愛国者」とは。きっと、百田氏の頭の中では、沖縄は日本ではないのでしょうね。

     



    私たちがしなければならないことは、この種の倒錯した「愛国者」の具体的な発言を非難することよりもむしろ、彼らに割り振られた役回りについて考えることです。

     

     

     

    すでに、安倍政権は、『文化芸術懇話会』の演出された「過激」な発言に国民やマスメディアの関心を引き付けることに成功しました。彼らは自民党の中の過激分子であり(実は本流なのですが)、それと一線を画す法案は穏健妥当なものだとの印象操作をしたのです。

     



    パクリ作家の百田尚樹氏やチンピラ・ヤクザ弁護士の橋下徹氏、橋下氏の子分である大阪府知事の松井一郎氏といった、お調子者の面々が、いかに安倍政権に利用され、猿回しのサルよろしく芸を仕込まれているのかは明日のブログで書きたいと思います。
     

    | 政治 | 15:18 | comments(0) | - |
    歴史の暮方・その1
    0

      私は自分の思考が停滞し、鈍ってくると、決まって読む本があります。林達夫著作集全6巻(平凡社)です。自分で家を作り、庭を作って引きこもろうと思ったのも、林氏の影響です。今回のブログのタイトル、『歴史の暮方』は氏が1940年、日本が泥沼の戦争に突き進む政治的・文化的状況の中で、44歳のときに書かれました。以下はすべて『歴史の暮方』より。少し引用してみます。

       



      「絶望の唄を歌うのはまだ早い、と人は言うかもしれない。しかし、私はもう三年も五年も前から何の明るい前途の曙光さえ認めることができないでいる。誰のために仕事をしているのか、何に希望をつなぐべきなのか、それがさっぱりわからなくなってしまっているのだ。(中略)私には、納得のいかぬ、目先の暗くなることだらけである。いや、実はわかりすぎるほどよくわかっているのだ。受けつけられないのだ、無理に呑み込むと嘔吐の発作が起きるのだ。私のペシミズムは聡明さからくるものではなくして、この脾弱い体質から来る。先見の明を誇ろうなどという気は毛頭ない。そんなものがあればあるで、自分の無力さに又しても悩みを重ねなければならないであろう」

       



      「こうして私は時代に対して完全に真正面からの関心を喪失してしまった。私には、時代に対する発言の大部分が、正直なところ空語、空語、空語!としてしか感受できないのである。私はたいがいの言葉が、それが美しく立派であればあるほど、信じられなくなっている。あまりに見え透いているのだ。私はそんなものこそ有害無益な「造言蜚語」だと、心の底では確信している。救いは絶対にそんな美辞麗句からは来ないと断言してよい」

       



      「流れに抗して、溺れ死することに覚悟をひそかにきめているのである。私は欺かれたくない。また欺きたくもない。韜晦してみたところで、心を同じうする友のすがたさえもはや見分けがつかない今となっては、どうしようもない。選良も信じなければ、多数者も信じない。みんなどうかしているのだ。(あるいはこちらがどうかしているのかも知れない。)こんなに頼りにならぬ人間ばかりだとは思っていなかった。私の方が正しいとか節操があるとかいうのでは断じてない。ありのままの人間とは、だいたいそんなものかも知れないと思わぬでもない。それを愛することがどうしてもできないのだ。それと一緒になることがどうしてもできないのだ。偏狭なこの心持がますます険しくなってゆくのを、ただ手を拱いて眺めているばかりである」

       



      「生きる目標を見失うということ、見失わされるということ―これは少なくとも感じ易い人間にとっては大変な問題である。我々は何のために生きているのか、生きがいある世の中とはどんなものか―そんな問いを否応なしに突きつけられた人間は、しばらくは途方に暮れて一種の目まいのうちによろめくものだ。「よろしくやっていける」人間は仕合せなるかなだ。だが、そんな人間の余りにも多すぎるというそのことが、私にとってはまた何とも言えぬ苦汁をなめさせられる思いがしてたまらなくなるのだ」

       



      その林氏が次のように言っています。
      「哲学や文学が行進のプログラムになっては、それはもう哲学でも文学でもない」と。

       



      6月25日、自民党本部であった勉強会『文化芸術懇話会』の会合に出席した議員や、ねつ造・パクリ・詐欺を何とも思わないチンピラヤクザ作家の百田尚樹については明日のブログに譲ります。
       

      | 政治 | 00:20 | comments(0) | - |
      自己救済術としての家作り・その2
      0

        普通、家を建てるとしたらどんな手順をとるのでしょうか。私の場合は「自己救済術としての家作り・その1」に書いたように、イメージははっきりしていました。

         



        それは、幼少年期の記憶が元になっています。かくれんぼで隠れた土蔵の中のひんやりとした空気感。軒の深い日本家屋の畳の部屋で寝転がっていた時に見た、天井に映った水面のゆらめき。稲刈りの時期に風に乗って運ばれてくる藁の匂い。秋、台風が去った後の冷え冷えとした空気。つまり、どこか「懐かしい」と感じる場所を作ろうと考えていたのです。

         



        なぜなら、人間は記憶を頼りにして未来に生きていく動物だからです。確かな記憶が宿らなければ、よき未来は立ちあらわれてきません。眠っている記憶のかけらを呼び覚まし、つなぎ合わせ、自分という存在を救済し肯定できる、未来に向かって開かれている場所を作りたかったのです。しかし、イメージだけでは家は作れません。具体的な素材、構造、色、寸法をもった建築物として目に見える形にしなければならないからです。

         



        テラスで遊ぶこどもたち。彼らが大きくなった時、この庭で遊んだことを覚えているでしょうか。木洩れ日の眩しさを思い出すでしょうか。きっと思い出すでしょうね。幼少年時代の風景や空気感は鮮やかに記憶に残るものです。



         

         

        仮にこういうイメージを建築家に伝えたとして、それを実現してくれる建築家がいるでしょうか。私がほしいものは、静かな光で満たされた、ゆったりとした時間が流れる空間であり、自然と人間の営みの調和のとれた状態なのです。もとより、財力を誇示し、社会的なステイタスを象徴するような住宅には興味も関心もありませんでした。自分が本当に納得できる家にするには、自分で作るしかないと思い始めていました。

         

         

         

        そもそも、私の家作りは、塾棟の隣に休憩室を作るということでスタートしたのです。当初は『森の生活』の著者、ヘンリー・デイビット・ソローが住んでいた小屋をイメージしていました。

         



        ところが、なんとか家を作るだけの材木がありそうだということで、計画変更となったのです。以後、使える材木と、資金を常に念頭に置きながら、イメージを具体化する作業が始まりました。

         



        ところが、住宅雑誌を見てもインスピレーションが湧かず、住宅展示場に足を運んでも疲れるだけでした。展示されている家には私が必要としている要素が何一つなかったのです。深い疲労感と虚無感に襲われるだけでした。カタログを見てショッピングをしている気分です。

         

         

         

        おそらく資金がない者のひがみだったのかもしれません。そこで分かったことは、家は、ローンを組んでその返済のために数十年を要する、庶民にとっては巨額な「商品」なのだ、ということでした。以後、二度と展示場には足を運びませんでした。

         

         

         

        何をいまさらと思われるかもしれませんが、こんな「物」を「買う」代償として、人生の大部分の時間と労力を費やすということが納得できなかったのです。私は、世の中のシステムや常識をそのまま素直に信じることのできないひねくれ者なのでしょうか。ひねくれ者ならひねくれ者の生き方があるはずだと思い、私の家作りはスタートしたのです。




         

        | 自己救済術としての家作り | 16:43 | comments(0) | - |
        戦死やあわれ
        0

          今から70年前、多くの若者が、召集され、兵隊として戦争に参加しました。命を落とした多くの若者たちの中に、竹内浩三という人がいました。陸軍の兵士としてフィリピンのルソン島に送られ、1945年4月9日の戦闘で命を落とした、と伝えられています。

           

           

           

          映画や漫画が好きで、いずれそういう方面で仕事をしたい、できれば自分の母校の先輩である小津安二郎のように映画監督になりたい、と将来の夢を思い描いていた一人の若者です。しかし、戦時体制の中、いやおうなく国の方針に従うこととなり、23歳の若さで人生を閉じることになります。

           

           

           

          映画監督を志し、友らとにぎやかに金を使い、失恋に滝のごとく涙を流す、弱虫で淋しがりやの青年でした。素朴さとユーモアで青春を綴っていた彼は、軍隊でも手紙や日記を書き続けることで辛うじて呼吸していたのです。敗戦から70年目の夏がやってきます。以下は竹内浩三が入隊前に、戦後という未来を予見して書いた詩「骨のうたう」です。

           


           

          骨のうたう  
           

          戦死やあわれ
          兵隊の死ぬるや あわれ
          遠い他国で ひょんと死ぬるや
          だまって だれもいないところで
          ひょんと死ぬるや
          ふるさとの風や
          こいびとの眼や
          ひょんと消ゆるや
          国のため
          大君のため
          死んでしまうや
          その心や


          白い箱にて 故国をながめる
          音もなく なんにもなく
          帰っては きましたけれど
          故国の人のよそよそしさや
          自分の事務や女のみだしなみが大切で
          骨は骨 骨を愛する人もなし
          骨は骨として 勲章をもらい
          高く崇められ ほまれは高し
          なれど 骨はききたかった
          絶大な愛情のひびきをききたかった
          がらがらどんどんと事務と常識が流れ
          故国は発展にいそがしかった
          女は 化粧にいそがしかった

           

          ああ 戦死やあわれ
          兵隊の死ぬるや あわれ
          こらえきれないさびしさや
          国のため
          大君のため
          死んでしまうや
          その心や
          | 政治 | 00:48 | comments(0) | - |
          日々の生活は辛くとも
          0

            「国際情勢に目をつぶり、従来の憲法解釈に固執するのは、政治家としての責任放棄だ」。


            安倍首相が6月18日の衆院予算委員会で答弁したことばを聞いて、私は一瞬耳を疑いました。解釈改憲こそ政治家の責務だと言わんばかりです。


             
            民主主義の大前提は「論理性」への信頼です。論理性とは、自分たちの思い込みをプロパガンダにして垂れ流すことではありません。歴史的な事実の積み重ねに敬意を払い、できるだけ多くの事実を豊富に、かつ整合的に使う思考のことです。

             

             

            抽象的なスローガンで論理的な思考訓練をすることはできません。人間が生きるのは、はるかに複雑な事実の世界の中だからです。その中で生きることの辛さを多くの人々は知っています。世の中に一つとして簡単に片付く問題などない、ということを腹の底からわかっています。

             

             

            「日本会議」に象徴されるような、歴史的事実を無視したカルト的・時代錯誤的環境の中で育てば、沖縄に基地負担を押し付けてきた事実を知っていても、平気でそれを無視できるのです。つまり、安倍首相は本当に「知る」ということがわかっていません。この点で、抽象的な作文を何の抵抗もなく書ける総理補佐官と同じです。
            それが分かる具体例をあげてみます。


             
            先日の党首討論で、民主党の岡田代表が朝鮮半島有事について質問しました。それに対する安倍首相の答え。以下は産経新聞が文字起こしをしたものです。



            首相
            「そこで、そこで、よろしいでしょうか。そこでですね、まさに、どういう事態になるかということは、その事態が起こってさまざまな状況を判断をしなければならない。今、あらかじめ、こうしたこうしてこうした事態があるということを今ここで申し上げるということはいかがなものかと思うわけである。つまり、そうならなければ、いわば、そうならなければ、われわれは武力行使をしないということは、これが明らかになってくるわけである」



            ここまで読んだだけでも頭が痛くなってきます。一体、何を言っているのか理解できる人はいるでしょうか?答弁は続きます。



            「そこで、その上で、その上で申し上げれば、いわば朝鮮半島で、朝鮮半島で有事が起こる中において、米艦船がその対応にあたっていく。これが重要影響事態に当たれば、われわれは後方支援を行う。その中において、某国が東京を火の海にする発言をどんどんエスカレートさせていき、さまざまな状況が、日本に対してミサイル攻撃するかもしれないという状況が発生してくる。その中において米艦船、あるいは、その米艦船がミサイル防衛に関わる艦船であった場合、それを攻撃するということは、その攻撃された艦船を守らないということについては、これはやはり3要件に当たる可能性があるわけだ。しかし、そういうことをケース、ケースで私が述べていくということは、まさに日本はどういうことを考えているのか、どういうことでなければ、武力を行使しないために政策的な中身をさらすことにもなるから、これは国際的にもそんなことをいちいち全て述べている海外のリーダーというのはほとんどいないということは申し上げておきたいと思う」

             



            この支離滅裂の答弁は、説明しようとも、説得しようとも、相手を論破しようともしていません。もともと論理がないから論破されることもない。無敵です。

             

             

            私たちの「民主主義」はとんでもない「無敵の権力者」を生み出したのです。安倍首相の解釈改憲の論理を認めてしまえば、「環境の変化」(何という都合のいい抽象的な言い訳!)を理由に、徴兵制も可能になってしまいます。そして反対する国民に対して、「国際情勢に目をつぶって、従来の憲法解釈に固執するのは国民としての責任放棄だ」と言うでしょう。

             

             

            こうした権力者に対しては、もはや対案の提示などという「民主主義的手続き」は無効です。安倍政権に対して明確に反対の意思をもった多数派を形成するより他に対抗手段がありません。非暴力・不服従を根幹に据えて、ひとりひとりが創意工夫をこらしたデモをするしか手はありません。それに参加すること自体が目的であるような、ある種のフェスティバルを作り出すのです。「民衆の力」こそ民主主義の原点なのですから。
             
             

            | 政治 | 14:41 | comments(0) | - |
            末期的症状の塾・出版業界
            0

               塾を始めたばかりのころでした。娘を膝の上に乗せ、片言の相手をしながら、名前の書き方を教えたものです。娘の髪からは日向の匂いが立ち上ってきました。日焼けした小さな手に鉛筆を握って、ひらがなを懸命に書いていました。バランスが悪く、お世辞にも上手だとはいえません。それでも私の書いたお手本を見て、必死でまねようとしています。生まれて5年しかたっていない娘は、これが自分の名前だと言い聞かせるように、濃い2Bの鉛筆でノートに練習していました。

               

               

               

              ああ、小さないのちが自分の名前を書いている!世界と自分を分かつスタートラインに立っている。私はことばを失い、娘への愛情がかってないほどの清冽さで襲ってくるのを感じました。それは人生への愛情そのものでした。

               


               
               塾で懸命に問題を解こうとしている子どもたちを見ていると、この時の感情がよみがえることがあります。冷静にふるまいながら、時には叱咤しながらも、背負っている環境や能力的な限界の中でもがいている子どもたちに対して抵抗しがたい愛情が湧いてくることがあります。

               

               

               

              もし人間に、限界や挫折や宿命的な障害がなかったとしたら、どんなに薄っぺらな人生になることでしょう。私はただエリック・ホッファーのように人生を深く生きたいと願っているだけです。

               


               
               私のような何のとりえもない塾の教師でも、そこまで言っては終わりだと感じることばがあります。どうすればこれほど薄っぺらな人間認識に到達できるのでしょう。それは人間をモルモットか商品のように扱うことばです。人間を消費者としてしか見ていません。自社の商品を買うように誘導し、手なずけ、侮辱することばです。人間は通販の化粧品やダイエット食品ではありません。

               


               
              具体例をあげてみましょう。
              9年ほど前、『未来塾通信16:お受験キッズ誌の下品さについて』
              http://www.segmirai.jp/essay_library/essay016.htmlで書いたのでコメントは省略します。モルモットにされたくなければお読みください。親のリテラシーが試されているとしか言いようがありません。

               



              まず書名から。


              『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』角川出版


               
              本の新聞広告。出版社は『水王舎』。著者は出口汪。


              「出口汪の脳科学による世界一無理のない勉強法。「最強!」の記憶術。記憶の仕方一つであなたの人生が変わります!仕事・語学・試験・あらゆる成果が思いのまま!700万人に影響を与えたカリスマ講師による天才脳を作る技術!子どもの頭がグンと良くなる!国語の力。伸びない子どもはいない!子どもたちの将来は「国語の力」で決まります!全教科の偏差値をグンと上げたい!自分の頭で考える力をつけたい!人生を切り拓く力をつけたい!その願い、本書ですべて叶えます!!」

               


               
              ある塾のチラシ。


              「最大1カ月・4回分無料授業!定期テストはおまかせ下さい!5教科まるごとセットコース!!定期テストにダンゼン強い!!個別指導で5教科まるごと指導できるのは○○○だけ!!無料の学校別テスト対策。指導力に自信があるから学校成績保証!!保証します!!ここが違うから差が出る!!ひとりひとりを大切にする個別指導。やれば出来る!だから絶対成績アップ!全額返金保証(詳細は塾におたずねください)。」やれやれ。
               
               

              | 塾・学力 | 23:04 | comments(0) | - |
              東大は出たけれど − その2
              0

                 昨日は、総理補佐官の礒崎陽輔氏(大分舞鶴高校出身・東大卒)と10代の女性との論争を取り上げました。その中で礒崎氏の使った「例え話」によるすり替えを鋭く指摘した10代の女性に軍配を上げました。そして「例え話」=比喩の使い方の中にこそ、論理的な思考力が現れるのだと指摘しました。

                 

                 

                比喩を適切に使うトレーニングは、論理的思考力ひいては本物の国語力をつけるのに間違いなく役立ちます。塾や学校の国語の授業でも、ぜひ教えてほしいですね。

                 


                 

                比喩は、二つの命題なり事柄の間に、重要な点で共通性があることを前提にしています。それがなければ比喩は説得力を失います。比喩を使う人の知性に疑問符がつくのです。

                 

                 

                そして何が重要であるかは、国民を説得し、納得させる「目的」に依存しています。礒崎陽輔氏は集団的自衛権の行使容認によって生じるリスクを過小評価しようとする目論見がまずあり、その結果、戦争を近隣の火事にたとえていると、議論の相手に見抜かれてしまったのです。同時に礒崎氏は基礎的な国語力がないことをさらけ出してしまいました。


                 
                 

                ところが、礒崎氏の上を行く貧弱な国語力の持ち主が現れました。横畠裕介内閣法制局長官です。

                 

                6月19日、安全保障関連法案を審議する衆院特別委員会で、国際法上の集団的自衛権と、安倍内閣が主張する「限定的」な集団的自衛権の違いを「フグ」に例え、「毒があるから全部食べたらそれはあたるが、肝を外せば食べられる」と答弁したのです。

                 

                 

                 

                厳密な法解釈をおこなう立場の法制局長官がこうした「たとえ話」を持ち出すのは異例だと批判されています。法制局長官経験者の一人は「法律論は政策論とは違う。例えを出すのは正確性を欠くことが多く誤解されるおそれもある。条文を離れ、『例え』でやることは好ましくない」と話しています。

                 

                 

                全くもって基礎的・常識的な反応だと思います。「戦後最も重い法案で信じがたいほど軽い答弁だ。国民注視の法案はフグか。」と発言している人もいます。

                 

                 

                 

                しかし、横畠内閣法制局長官の例えのどこが決定的な誤りなのか指摘している関係者やマスコミ人はいるのでしょうか。私の知る範囲ではいませんでした。せいぜい「フグに例えるなどけしからん」と言っているだけです。それで済むのでしょうか。

                 

                 

                 

                礒崎氏の「例え」よりも、横畠内閣法制局長官の「フグ」の「例え」が決定的にまずいのはどうしてでしょうか。この場合どのように考えなければならないのかを書いておきます。

                 

                 

                 

                憲法や法律は人間の精神の所産であるのに対して、「フグ」は生き物であり、自然の産物です。つまり、比喩が有効となる条件である、「二つの命題なり事柄の間に、重要な点で共通性があること」を満たしていません。横畠内閣法制局長官は、人間精神の所産である「法」と自然の産物である「フグ」を混同した比喩を用いたのです。

                 

                 

                これでは内閣法制局長官は務まりません。さすがに安倍首相が慣例を打ち破って「抜擢」しただけのことはあります。それにしても、礒崎氏も横畠氏も東大で一体何を学んでいたのでしょうか。

                 

                 

                 

                | 塾・学力 | 15:37 | comments(0) | - |
                東大は出たけれど − その1
                0

                   2015年6月9日、大分県選出参議院議員で総理補佐官の礒崎陽輔氏(舞鶴高校出身)がツイッターで10代の女子と論争(喧嘩)しているのを見ました。礒崎氏は不利と見るやそのままブロックして逃走しました。礒崎氏の負けですね。18歳以上に選挙権が与えられることになったのですから、この態度はいただけません。礒崎氏がブロックした部分を含めて、二人の論争を見てみましょう。



                  礒崎氏
                  −集団的自衛権とは、隣の家で出火して、自主防災組織が消防車を呼び、初期消火に努めている中、「うちにはまだ延焼していないので、後ろから応援します。」と言って消火活動に加わらないで、我が家を本当に守れるのかという課題なのです。



                  女子 
                  −バカをさらけ出して恥ずかしくないんですか。分かりやすく解説じゃなくて都合良く解説、お疲れ様です。その説明全部論破されて終わりますよ。集団的自衛権と個別的自衛権の違いを勉強してください。議論はそこからです。



                  礒崎氏
                  −それは、私におっしゃっているのですか。「バカ」とまでおっしゃってくれていますので、是非あなたの高邁な理論を教えてください。中身の理由を言わないで結論だけ「バカ」と言うのは、「××」ですよ。お待ちしています。


                   
                  女子 
                  −まず例えが下手。戦争と火事は全く別物だし(笑)。戦争は火事と違って少しでも他国の戦争に加担すれば自国も危険に晒す。当たり前だろ。しかもその解説は個別的自衛権で十分対応可能です。集団的自衛権と個別的自衛権を勉強してくれないと議論できません。
                  火事と戦争を同等にして例えるのがまずおかしい。わかる?火事には攻撃してくる敵がいない。戦争は殺し合い。それに少しでも加担すれば危険なのわかるよね?それが分からないなら本当に脳みそ腐ってんじゃない?
                  火事は消火すれば解決する。殺し合いは必要ない。戦争は違うよね?殺し合って何万人何十万人何百万人が死んでくんだよ。それに日本が加担するってことだよ。バカって図星すぎてカチンときたのかな?



                  礒崎氏
                  −あなたも「例え話」というのが分からないのですか。「例え話」は、本来の話と異なる話から、本来の話の理解を促すものですよね。自衛権の行使は、我が国の国民の生命、身体を守るためにするのでしょ。あなたこそ、一から勉強し直してください。


                   
                  女子 
                  −例え話は同等の物で例えないと例えにならないんだよ。わかりますか?あとその自衛権の行使は個別的自衛権で対応可能だよって。そこ勉強しろよ。


                   
                  礒崎氏
                  −個別的自衛権は、我が国が直接武力攻撃を受けないと、行使できません。だから、それまで、他国が我が国を守るために戦ってくれている中で、指をくわえて見ていていいのですかという話です。もう少し上品な言葉を使いましょうね。


                   
                  女子 
                  −日本を守る戦い?は?大丈夫かこいつは。日本を守る戦争はいつ始まるのでしょうか。アメリカに言われるがまま集団的自衛権行使容認しよーとしてる今の日本で本当に日本が守れるとでも?バカすぎてつらい。こんなんが政治家でいいのか。
                  礒崎首相補佐官は東大卒なんだ。じゃあ、個別的自衛権も集団的自衛権も憲法も知ってるよね。知ってるくせに敢えて誤魔化してる。図星だから。知らない方がまだマシだわ、勉強しろで終わるんだから。知ってて言ってるからタチ悪いな。


                   
                  私のコメント:論理的思考力のかなりの部分は、ことばを使う能力そのものだと言っていいでしょう。その能力において、礒崎氏は10代女子に完全に劣っています。「こんなんが政治家でいいのか。」と心配されるのも当然です。

                   

                  ことばを使う能力が象徴的に表れる場面の一つに比喩の使い方があります。どんな比喩を使うかは、その人の語彙力・論理的思考力に大きく依存しています。

                   

                  「例え話は同等の物で例えないと例えにならないんだよ。わかりますか?」と指摘された時点で、礒崎氏は完全に論破されています(私は論破という言葉が嫌いですが、これはこの際置いておきましょう)。しかし、それに気づかず、自分の使った「例え話」をひっこめて、相変わらず同じことを主張し、「もう少し上品な言葉を使いましょうね」などと言って論点をそらしています。卑怯です。論点そらしは、安倍首相がいつもやるのですが、意識的にやっているのではなく、無意識的にやっているのです。しかし、私が本当に言いたいことは、この二人のやり取りに象徴的に表れている別の点にあります。それは次回に譲ります。
                   

                  | 塾・学力 | 10:47 | comments(0) | - |
                  自己救済術としての家作り・その1
                  1

                  以前、たまたまテレビを見ていたら、料理研究家の辰巳芳子さんがインタビューに答えて次のように言っていました。「難しい言葉を使うようだけど、料理っていうのはね、自己救済術だと思うのね」 

                   

                   

                   

                  家作りにとりかかったとき、自分はどんな家を建てたいのか、どんな暮らしをし、どんな時間を過ごしたいのか、それがはっきりしていなければ家作りは失敗すると考えていました。私の場合、義父が自ら育てた山の木で歯科医院を建てた後、十数年間倉庫に山積みにしてあった材木を提供してくれるという話から始まりました。

                   



                  経済的にきわめて不安定な塾教師に銀行は満足な融資などしてくれません。義父の現物支給がなければ家を建てることなど考えられなかったのです。倉庫に眠っていた材木を使って、果たしてどんな家が建てられるのか。構想はそこからスタートしました。不足していた梁と桁は、当時70歳を超えていた義父が、山に入り、チェンソーで新たに切ってくれました。

                   


                    

                  自分はどんな家を作りたいのかというイメージはありました。実は、家作りでは、このイメージがはっきりと像を結ぶことが大事です。南フランス風とか、スゥエーデン風、はたまた和風モダンなどといった外観の好みは全くありませんでした。家を「何何風」にするための費用もなかったのです。外観は時間をかけて樹木で覆えばいい、くらいに考えていました。

                   



                  正面から見た住宅の外観。簡素でチープですね。右隅にちらっと見えるコンクリートの柱は塾棟の階段室。すべて樹木に覆われて、建物は木立の間から少し見えるのが理想です。


                    

                  ただ、事物にまっすぐ相対できるような、ゆったりとした時間が流れる空間であること。室内は抑制された光と静けさに満ちていて、心理的に深く下降していける落ち着きがあること。そのとき私は京都などの町家の坪庭を介して引きこまれるひんやりとした光線の質を思い出していたのです。

                   

                   

                   

                   

                  初冬の澄み切った空気と野鳥の声に、落葉の散った庭の趣に、そして氷が張った水鉢の中に閉じ込められたモミジの美しさに季節の移り変わりを感じられることをイメージしていました。図面を引きながら、思い出と時間だけで満たされている黙想的な空間を思い描いていたのです。

                   


                    

                  しかし、一体こんなイメージをどうすれば実現できるのでしょう。私に与えられていたのは、銀行から借りたわずかばかりのお金(常識ではとても家を建てられる金額ではありません)と、義父から支給された材木、雑草の生い茂る先祖から受け継いだ土地だけだったのです。

                   


                    

                  家が建って今年の夏で19年になります。私の家はようやく完成に近づいてきました。建てた当初は資金不足のために庭を作ることは叶いませんでした。親戚から頂いたイチョウの苗木とリヤカーで運んだケヤキを植えただけでした。1キロメートルくらいある田舎道を妻と二人で運びました。今となっては懐かしい思い出です。玄関アプローチはぬかるみを避けるためにセメントを流し込んだだけの粗末なものでした。今でも大して変わりはありませんが・・・。

                   



                  骨格だけだった家が、時間の助けを借りてどこまで私の抱いていたイメージに近づくことができたのでしょうか。そもそも私は一体何のために、家作りを続けてきたのでしょう。「終の棲家?」「家族のだんらん?」「資産形成?」そんなことばが浮かんだことは一度もありませんでした。ただ静かに読書する空間が欲しかっただけなのかもしれません。

                   


                    

                  そんな折、辰巳芳子さんの「自己救済術」ということばに出会ったのです。私がやってきたことは、傍目には家作りに見えても、私にとっては自己救済術そのものだったのです。以下は、「たかが家、されど家」を完成させるまでの悪戦苦闘の記録です。

                   



                  中庭の様子。雑草が生い茂ってきました。テラスの柱にご覧のようなテーブルをつけました。大工のナベさんに図面を書いて渡すと「先生はいいわなあ、妙なもんを思いついてちょこっと図面を書くだけで。作るのはこっちで」と言われました。でもなんだかだ言いながら、材料を見つけてきて、作ってくれました。ナベさんに感謝あるのみです。家作りがうまくいく条件は、気の合う大工さんと出会うことが重要ですね。




                   

                   

                  続きを読む >>
                  | 自己救済術としての家作り | 15:25 | comments(0) | - |
                  | 1/1PAGES |