昨日は義父を見舞った帰りに、「反日」で「左翼」の妻とコンパルホールで開かれた講演会『日本列島の全原発が危ない!広瀬隆・白熱授業』に行きました。なぜ妻が「反日」で「左翼」なのか?詳しくは以下の記事をお読みください。
「反日」で「左翼」の妻は「極左雑誌」を愛読しています。
http://oitamiraijuku.jugem.jp/?eid=281
暇さえあればミシンを出してきて型紙をつくり、孫のために新体操の衣装を作っている妻ですら、ネトウヨのみなさんからすれば、「反日」で「左翼」になるのでしょう。今日までに作った衣装は10着余り。そのうちの一つです。
そんな妻は、オリンピックの女子フィギュアスケートをじっと見つめて、何をしているのかと思えば、コスチュームのデザインを研究しているのです。
「やっぱり素敵なデザインだわ。色の組み合わせやスカートの丈なんか、参考になる。ねえ、ねえ、この人(ザギトワ)の衣装なんかどう?」
「(どうでも)いいねえ」
「そうでしょ。今度はこのデザインに挑戦してみようかしら」
「やってみたら?」
とまあ、そんな妻ですから、『日本列島の全原発が危ない!広瀬隆・白熱授業』に誘っても来ないだろうと思ったのですが、義父を見舞った後、空いた時間があったからでしょうか、誘うとあっさりのってくれました。妻は『原子炉時限爆弾』は読んでいます。で、以下は車の中での会話です。忠実に再現しています。
「新体操の衣装作りと、『日本列島の全原発が危ない!』は君の中ではどう関係しているの?」
「あなたはそんなどうでもいいこと考えてるの?ヒマね。私の原発についての知識なんて、小学生くらいのものよ。」
「でも、小学生は『原子炉時限爆弾』は読まないよ。」
「あの本を読んだとき(3・11以降に私がすすめました)は、すごく腹が立った。ちゃんと予測されていた人災だったんだとわかったわ。中身はもう忘れてしまったけど。でもあの本を書いた人の話なら聞いてもいいかなと思ったのよ。」
「で、きみは原発に反対なんだね。」
「もちろん。理論的にこれこれだから反対とは言えないけれど、もう直感として許せない気がするのよ、原発がこの世にあること自体が。」
「なかなか、過激なこと言うじゃない。」
「でも、子供でもわかることでしょ。たかが電気をつくるって話なんだから。電気なら何も原発で作る必要はないはずだわ。他にもいろんな技術があるでしょ。経済、経済っていうけど、たかが金儲けのことでしょう。核のゴミの最終処分はどうするの?福島原発の放射能は、どうやっていつまでに無くすの?安全なら東京に原発を作らないのはなぜ?世界が、原発ではなく自然エネルギーに向かっているのはどうして?原発をミサイルで狙われたらどうするの?そんなに安全で経済的なエネルギーなら、なぜ東芝は借金まみれになったの?イギリスに輸出するとか言ってるけど、日本政府が保証しなければならないのはなぜ?事故が起これば私たちが負担することになるのよね?それに、チェルノブイリが石棺の上に大きなドームを作っているけど、未だに立ち入り禁止なのはなぜ?もうバカバカしいことだらけだわ。こんなこと考えなくてもわかるじゃない。」
「そだね〜。そだね〜。そだね〜。」
ところで、韓国映画『パンドラ』をみなさんは観たことがあるでしょうか。広瀬隆氏の講演会の最後でも紹介されていました。一歩間違えば、日本はこうなっていたのです。いや、日本の明日の姿です。なぜなら、次なる巨大地震がスタンバイしているのですから。
なぜこの映画が原発事故のあった日本で作れないのでしょうか。今や政治でも、芸術的な創造性でも、総体的な知性でも、韓国は日本のはるか上を行っています。なぜなら、隠蔽に次ぐ隠蔽、私物化に次ぐ私物化の日本に比べて、韓国は今そこにある「破局」を国民に示しているからです。
ちなみに、福島第一原発事故をモデルにしたこの映画は公開12日目で観客動員300万人(韓国映画振興委員会調べ)を突破しました。日本語字幕版もあります。ぜひご覧ください。