私の塾は大分市東部の、周りは空き家だらけの限界集落に近い場所にあります。その豊かな自然環境を最大限に生かそうと考え、ここ5日間、建物の土台を作るのに必要な水盛遣り方に集中していました。
高価な機械は買えないので、バケツと透明チューブを使ってレベルを出し、杭を打って水糸を引くという昔ながらの方法です。そして、やっと葡萄棚とニワトリ小屋を完成させました。今日は雨なので、葡萄の苗を植えるのは明日にします。
そんなことに精を出している塾教師が、何かを発信したところで、世の中の大勢に影響はありません。ただ、消費社会の影(欲望に駆動された実験動物)のような人格として生きることはまっぴらごめんですし、デマゴーグに洗脳されて政治的活動をしたり、政治的な発言の片棒を担ぐことだけはしないと決めています。
振り返ると、ブログを書き始めてあと数カ月で4年になります。書いた記事は今回で561本目になりますが、政治的発言はすべて個人の責任でしています。そもそも所属する組織がないのですから、潜在的失業者として自由に思考し発言して来ただけです。
ところで、若いころからどうにも解せないことがありました。特定の組織なり会社なりに入ると、空気を読んで、自主的にあるいは半強制的に特定の政党に投票するという政治的風土がそれでした。自民党を支持する会社の中で野党に投票したり、公明党に投票するフリをして共産党に入れたりすることがなぜできないのか不思議だったのです。
面従腹背と言ってみたところで、その意味するところがわからないのでしょう。投票用紙に誰の名前を書くか見られているわけでもないのです。裏切り者として白い目で見られる心配もありません。
やれやれ、この国で大人の政治学が定着するのはいつのことでしょうか。それができないので、公明党は集票マシーンとして機能しているのですね。
政治的な自由という、人格にダイレクトに関わる権利をいとも簡単に売り渡し、影としての人生を喜んで生きる彼らに仮装されたポリティークなどといったところで、むなしいだけです。
そういった人間たちにとって、投票はその組織の経済的な利益につながるか、日本会議のようなトンデモ復古主義のイデオロギーを広め、ひいてはケチな自己肯定感を得て安心するための儀式なのです。個人の自由意思に基づくものでもなければ、子供や孫の世代のことを考えてのものでもありません。
いやそんなことはない、俺たちは先々の世代まで考えているのだ、という団体もあるようです。例えば以前ブログで取り上げたJC(日本青年会議所)もその一つです。彼らの日本国憲法改正草案を見て、私は心底恥ずかしくなり、顔が赤くなったことを覚えています。憲法のイロハのイすら理解していない、まさにネトウヨレベルそのものだったのです。要するに、騙されやすい、人のいい、無知で権力になびきやすい人たちの集まりなのですね。
以下の記事は以前書いたものです。暇のある時にお読みください。
「日本青年会議所(JC)って、どんなところ?」
http://oitamiraijuku.jugem.jp/?eid=478
前置きが長くなりました。ここからが本題です。
安倍政権が誕生して以来、いや、戦後74年の中で、国会でなされた最も本質的で「言ってはならないことになっている」質問が白日の下にさらされました。
それをしたのが、山本太郎議員です。勇気のない国会議員は肝の据わった彼を見習うべきです。ブログの読者は、私が山本太郎氏を応援してきたことをご存知でしょう。彼の質問は具体的な事実に基づき、歴史的・地政学的・経済学的洞察を含んだ出色のものです。
突然ですが、若い人たちはジョン・レノンの「HOW」という歌の最初の一行をご存知でしょうか。
“ How can I go forward when I don't know which way I'm facing? ”
「自分がどの道を歩いているのかもわからないで、どうして前に進むことができるだろう?」という意味ですね。山本太郎議員は、まさにこのことを問いかけているのです。
彼を高校中退の元芸人だとして人格を貶め、陰謀論者のごとく見なしている無知な人間は、自らの貧困なる知性と歪んだ感情を刮目して見よ!それができないなら、これまで通り予定調和の階段を駆け上がり、レディメイドの人生を生きればよい。もちろんどんな「災厄の犬」も断固としてこの世に生きなければなりません。ただ私は「犬」の生き方だけは御免こうむりたいのです。
山本太郎 議員 予算委員会 集中審議 質疑(2019/03/18)
発言の一部抜粋
「総理は、基地以外でも沖縄に寄り添わないんだな…総理、ご自身の『お友達』には、必要以上にベッタリ寄り添っていらっしゃるじゃないですか。けれども結局、沖縄にはどんな形でも寄り添わないんだなって…腹心の友こと加計孝太郎さん、ミスター政商納言・竹中平蔵さん、経団連中心の財界、森友問題でやらかした奥様・安倍昭恵さん、その尻拭いをした財務省…彼らにはベッタリ寄り添うのに…総理の沖縄に対する『寄り添う』という言葉のチョイス、完全に間違ってます!」
「次回からは沖縄に寄り添うではなく、『沖縄に押し付ける、沖縄を痛めつける、沖縄のことは俺が決める』と正しい日本語を使って頂きたい」
「総理自身が、この植民地状態から脱するっていう決意しないと、何も終わらないんですよ。お爺さんの作った売国条約をアナタの手で変えて下さいよ、それがアナタがやるべき仕事じゃないんですか、沖縄に基地は作らせない!」