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《目次》
プロローグ
第1章 テレビマンとは何者か
第2章 大事なのは、誰と仕事をするか
第3章 表現とタブー
第4章 放送は常に未完である
第5章 世の中には理解不能な現実がある
第6章 ドキュメンタリーを、誰が求めているのか
第7章 「ダメモト」が表現世界を開く──〈司法シリーズ〉のこと
第8章 「ドキュメンタリー・ドラマ」とは何か
第9章 あの時から、ドキュメンタリーは閉塞した世界だった
第10章 題材は探すのではなく、出会うもの
第11章 組織の中の職人は茨の道
第12章 「わかりやすさ」という病
第13章 樹木希林ふたたび
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まず私たちの生命と暮らしを脅かす事実を知ること。それにたいしてどのような認識を持つのか。この国のみならず、世界を壊滅させる災厄とどう向き合うのか。次世代に対してどう責任を取るのか、そもそも責任を取れるのか。自分に何ができるのか。この現実にどう向き合うのか。それを教えるのが教育のはずだが、この国には教育も哲学も存在しない。
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小出 裕章,渡辺 満久,明石 昇二郎
原発よりもはるかに危険な六ヶ所村再処理工場。私たちの日々の生活が薄氷の上で営まれていることを痛感させられる。同時に、この国には「国民の生命・財産・自由を守り抜く!」と威勢のいいことを言う総理大臣と無能の政治家しかいないことに絶望する。核燃料サイクルと言い、下北半島の再処理工場と言い、3兆円以上の国民の税金がつぎ込まれ、いまだ後始末も将来の見通しもたっていない現実をどう考えているのか。彼らは核兵器を持ちたいという願望と税金をロンダリングして私腹を肥やすことしか眼中にない。北海道の地震だけに目を奪われてはならない。六ヶ所村は今回の震源地の目と鼻の先にあるのだ。
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D.J.ブーアスティン
私にとっては古典の中の古典。三度読みました。そしてその慧眼にいまだに驚いています。
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殺人犯はそこにいる (新潮文庫)
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清水 潔
ジャーナリストと称する職業がある。自称ジャーナリストもいれば、テレビのコメンテーターとしてリベラルに媚びる政権批判をし、名を売り、講演で稼ぐ職業をジャーナリストと呼ぶ者もいる。とんだ茶番である。ジャーナリストとはどこまでも「事実」を追いかける。テレビに出て能天気な解釈や感想を垂れ流している暇などないはずだ。ジャーナリストを志す若い人には清水氏の著作は避けて通れない。その名に値する本物のジャーナリストがここにいる。
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福田 直子
おそらく自民党・安倍政権はSNSを駆使し、分析するデータサイエンス(日本版なのでレベルはまだ低いですが)の重要性に着目し、選挙にどうすれば勝てるか、自分たちに有利な世論を形成し、国民を誘導・分断するにはどうすればいいのかが分かっているのです。そのためのノウハウも蓄積しつつあります。安倍首相の貧困な語彙力からは想像できないカタカナ言葉を聞いていると、それがSNSを分析している集団から教えられたものであることがよくわかります。ただ彼らの致命的な弱点は将来の社会を導く理想がないことです。おそらく、思いもかけない結果が待っていることでしょう。なぜなら、所詮、彼らはアメリカとビッグデータの奴隷でしかないのですから。これからの政治は、好むと好まざるとにかかわらず、この本に書かれていること抜きには語れなくなっているのです。
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安倍政権に対するメディアの忖度が云々されていますが、元々同じ穴のムジナなのです。忘れてならないのは、日中戦争から太平洋戦争にかけて、日本の世論と新聞のほぼ全部は好戦的・拡張主義的だったのです。しかも、当時はまだ言論統制体制が発足していなかったのです。この本は、そうした「一貫して好戦的な世論とそれに便乗する新聞」が先導し、近衛文麿はじめ文民政治家がそれに便乗、軍部がさらに便乗、という構図を一次資料で克明に論証しています。安倍政権を支持するネトウヨの皆さんの日本語力では、まともな読解は無理ですので勧めません。一方、正確な歴史を知るためには「世論」の不気味さを知ることだと気づいている若い人には是非一読を勧めます。
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茫漠の曠野 ノモンハン
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松本草平
著者は大分市にある『天心堂へつぎ病院』の院長、松本文六氏の御尊父、松本草平(本名松本弘)氏です。詳しくは、ブログで紹介したいと思いますが、第一次資料として極めて価値の高いものです。40年ぶりに復刻版を出された松本文六氏と出版社に感謝する他ありません。
戦略も何もない、無謀・無慈悲な戦争を語り継ぐことは、最も崇高で重要な人間の営為だと私は考えています。作家の司馬遼太郎氏は、電話で草平氏に次のように伝えてきたそうです。「先生の臨場感のあるノモンハン戦記に出会えて本当にありがとうございました。私は大東亜戦争の折、戦車隊の一員として従軍しましたが、先生の従軍記以上のものを創ることはできません。」と。
一人でも多くの方がこの本を読まれることを望みます。ちなみに松本文六氏は伊方原発差止め訴訟の原告でもあります。その縁で、この本に出会うことができました。
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「南京事件」を調査せよ (文春文庫)
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清水 潔
全国のネトウヨの皆さんへの推薦図書です。清水氏のこの本を読んでから、「南京事件はなかった!」「南京事件は捏造だ!」と叫びましょうネ。
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広瀬隆
広瀬氏をアジテーターだの、オオカミ少年だの、悲観主義に過ぎると言って批判する人がいる。しかし、ブログで何度も述べてきたように、真の悲観主義こそがマインドコントールによって奴隷根性のしみ込んだ私たちの精神を浄化してくれるのだ。そもそも無知では悲観が生まれようもないではないか。国などいくら破れても結構。せめて山河だけでも次世代に残そうと考える人ならぜひとも読むべき本である。いや、これから幾多の春秋に富む若い人にこそすすめたい。
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チャヴ 弱者を敵視する社会
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オーウェン・ジョーンズ,Owen Jones
【本書への賛辞】

「怒りが生んだ、最高の本」
──ガーディアン紙

最高の論争がみなそうであるように、知性に裏打ちされた怒りが本書を支えている。
──エコノミスト誌

暴動や世界中に広がったオキュパイ運動に照らして考えると、分断社会に関する著者の鋭い分析は、
不気味なほど未来を予知していたことがわかる。
──アートフォーラム誌

情熱と、思いやりと、すぐれた道徳性が結実した仕事だ。
──ニューヨーク・タイムズ紙

政治の定説を見直す大胆な試み。著者は戦後のイギリス史を縦横無尽に往き来し、
階級、文化、アイデンティティといった複雑な問題を軽々とまとめてみせ、
結果として「階級」問題に火をつけ、大きな効果をあげている。
──インディペンデント紙

いまの制度が貧しい人々を見捨てていることに対する苛烈な警告──それが本書だ。
──ブログサイト「デイリー・ビースト」

ジョーンズは、「地の塩」だった労働者階級が政治のせいで「地のクズ」と見なされるようになった経緯を見事に説明している。
──タイムズ紙

この本は、新しいタイプの階級嫌悪と、その裏にあるものを痛烈にあばいて見せてくれる。
──ジョン・ケアリー(The Intellectuals and the Masses著者)

これは「イギリスはおおむね階級のない社会である」という考え方への、論理的で情報満載の大反撃だ。
──オブザーバー紙

情熱的で示唆に富む……この声が届くことを心から願う。
──スコットランド・オン・サンデー紙
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紹介していない本が山のようにあります。数日前にこの本を本棚の奥から引っ張り出し再読しました。いや〜面白かった。。とにかくこの本のことを忘れていた自分が信じられない。読んでない人に熱烈に勧めます。ハイ。
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英語の実際的研究 (1969年)
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高校生にとって、今でも一押しの不朽の名著。でもこの本をことを知っている英語教師は少ないと思います。是非復刊してほしいものです。
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スノーデン 日本への警告 (集英社新書)
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エドワード・スノーデン,青木 理,井桁大介,金昌浩,ベン・ワイズナー,宮下紘,マリコ・ヒロセ
2017年4月18日、朝日新聞がようやく「パノプティプコン」を取り上げました。遅すぎますね。
これから先の日本社会は、ますます荒廃が進み、国民の不満が頂点に達し、やがて爆発します。それを未然に防ぐために、国は国民の監視を強化します。
実際アメリカでは「愛国者法」により、電子メールや携帯の通話履歴が監視の対象になっています。誰が、いつ、どこで、何を読んで、誰と通信を交わしたか、すべて国に筒抜けです。
「パノプティプコン」とはフランスの哲学者フーコーが用いた概念ですが、国民が刑務所の囚人のように監視される体制を言います。監視者の姿は見えませんが、囚人は監視者不在でも、監視を意識することによって管理統制されるのです。これを「パノプティシズム」と言います。
このシステムから解放されるためには、権力がどう管理・統制しようとしているかを知らねばなりません。この本はそれを知るための第一歩です。あなたが無知のまま、奴隷の人生を送りたければ、読む必要はありません。
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A.ミラー
アリスミラーのこの本は、塾を始めるきっかけになりました。ただ生活のためだけなら、他のことをしていたでしょう。『才能ある子のドラマ』とあわせて、当時の私には衝撃的な本でした。人生はどこでどう転ぶかわかりません。人間の奥深さを知ることで、何とか自分を維持していたのです。この本を読むと当時のことが、ありありと思い出されます。ある意味で、私の人生を方向づけた本かもしれません。
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NHK「東海村臨界事故」取材班

2月18日のブログでも書きましたが、仕事のために読むビジネス書の類は、最終的には効率を重視し、最小の資本と労力の投下で、いかにして最大の利益を上げるかということに尽きていると思います。そのための働き方改革であり、そのための賃上げです。そのための人心掌握術であり、顧客対応です。ビジネス書を読めば読むほど、人間は軽薄になり、視野が狭くなっていきます。もしあなたがそれを自覚するきっかけがほしいなら、是非この本を読むことを勧めます。読書はビジネスのためにするのではないということが分かると思います。この本は私たちの日常の風景を一変させるだけのインパクトを持っています。いわば、ことばの最高の意味における「闖入者」なのです。
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服従
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瀬木 比呂志
この本はまだ発売されていません。自分で読んでいない本を推薦するのは邪道でしょう。しかし、これまでの『絶望の裁判所』『ニッポンの裁判』(ともに講談社現代新書)に続く裁判所、司法批判の第3弾が長編の権力小説だということで、過去2冊の本の面白さからして、推薦に値する本だと思いました。『原発ホワイトアウト』の最高裁判所ヴァージョンだと思います。読んでからコメントを追加したいと思います。
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アモン・シェイ
学校なる場所に通っていた時、毎年夏になると課題図書を読んで、読書感想文を書かねばならないのが苦痛でした。課題図書の選定には学校と書店の密約があるに違いないと思っていたくらいです。

偶然巡り合った面白い本の感想を書くのならまだ我慢できたかもしれません。つくづく学校というところは、余計なことをしてくれると思ったものです。

あまりにめんどうくさいので、「あとがき」を参考に、あらすじを書いて提出したら、トリプルAをもらいました。

学校というところは、もしかしたら、人生の退屈に耐える訓練をする場所だったのかもしれません。この本を読んで、改めてそのことを確認しました。別に先生を責めているわけではありません。それほど自覚的に生きるということは難しいのだとため息をついているだけです。
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想田和弘監督の観察映画。音楽による演出は一切なく、徹頭徹尾監督の視点で撮られたドキュメンタリー映画。見終わった後、日本の選挙風土の貧困さが浮かび上がる。この国に民主主義はない、ということを改めて確認し、そこから出発するしかない。その勇気を持つ人には必見の映画です。合わせて『選挙2』もどうぞ。
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マックス ヴェーバー
ウェーバーの死の1年前、1919年、学生達に向けた講演の記録です。
一部抜粋します。

「自分が世間に対して捧げようとするものに比べて、現実の世の中が―自分の立場からみて―どんなに愚かであり卑俗であっても、断じてく挫けない人間。どんな事態に直面しても「それにもかかわらず!」と言い切る自信のある人間。そういう人間だけが政治への「天職」を持つ。」(P105〜106)

「さて、ここにおいでの諸君、10年後にもう一度この点について話し合おうではないか。残念ながら私はあれやこれやいろんな理由から、どうも悪い予感がしてならないのだが、10年後には反動の時代がとっくに始まっていて、諸君の多くの人が―正直に言って私もだが―期待していたことのまずほとんどは、まさか全部でもあるまいが、少なくとも外見上たいていのものは、実現されていないだろう。」(P103〜104)

10年後には、ワイマール体制は機能不全に陥り、1933年にはヒトラーが首相に就任します。

平和憲法は、日本人にとって310万人の命と引き換えに手に入れた唯一と言っていい理念であり、アイデンティティーでした。その唯一の誇りを、日本人は損得勘定で葬り去ろうとしています。言い古された言葉ですが、歴史は繰り返すのです。
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中沢 新一
小学校を卒業するころ、将来なりたい職業として思い描いていたのが、天文学者か生物学者でした。プロ野球選手は、自分のセンスでは無理だと悟りました。物ごころついたころから興味があったのは宇宙や昆虫や植物の世界でした。そんなわけで南方熊樟に出会うのは必然的な成り行きだったのです。人間は言葉によって世界を把握しますが、それ以外の把握の仕方があるはずだと、ずっと思ってきました。南方熊樟は、小林秀雄と同じく、直観による世界の把握の仕方を教えてくれました。この本は、言葉によって構成された世界秩序の外に出て、世界を改めて考えたい人に大いなるヒントをあたえてくれます。安倍政権によるゴキブリのフンのような、あまりにばかばかしい政治状況を見せつけられているので、精神の衛生学として一気に読みました。
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こどもの教育から裏金を使ったオリンピック誘致、原発再稼働、戦争準備から武器の売却、安倍政権の裏の権力としてメディアに絶大な影響力を行使する電通。私たちは電通が作り上げた「箱」の中でいいようにマインドコントロールされている。自分の意見だと思っていたものが、実はそう思わされていただけだということに気づかなければならない。音楽をはじめとする芸能情報、その中で踊らされるミュージシャンやタレント、果てはデザイン業界までを席巻する。今や電通の介在しないメディアはないと言ってもいい。利権あるところに電通あり、です。
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前作『日本はなぜ「基地」と「原発」止められないのか』に続く著者渾身の力作。自分の人生を生きたい人にすすめます。ただそれだけです。18歳で選挙権が与えらる高校生が政治を考える際の基本的なテキストになる日がくるといいですね。無理でしょうが。これ以上余計なコメントはしません。まず手に取ってみてください。
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磯崎新
帯に「祝祭都市にスタジアムはいらない」とあります。そもそも2020年まで天災と原発事故をやり過ごし、経済危機を乗り越えて存在しているでしょうか。極めて怪しいですね。偶然書店で手に取って読みました。彼の文章を読むと、建築は現世の権力に奉仕するものではなく、想像力の王国を作るものだと思わされます。建築にそれほど興味のない人でも、読めます。いや、いつのまにか引き込まれているでしょう。
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難関中高一貫校で学び、東大に合格しても、それはもはや知性のバロメーターではありません。この本に書かれていることが真実だと見破れることこそが本物の知性です。ニセの知性は既得権益を守るためにはどんな屁理屈でもひねり出します。おまえは何も知らないと言って他人を見下し、金と権力におもねるのです。ニセの知性は理想の灯を掲げることができません。「脳内お花畑」などという幼稚な言葉を使って揶揄するしかないのです。彼らの決まり文句は、他国が攻めてきたらどうするのかという、それこそ「脳内お花畑」的なものです。「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」とは、まさに至言です。
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私の元塾生の縁でお会いしたことのある烏賀陽弘道氏の渾身のレポート。事実を丹念に調べ上げ(これがジャーナリストの本来やることです)事実をして語らしめることのできる稀有なジャーナリスト。この本を読まずに福島第一原発の事故の本質に迫ることはできない。ダブル選挙の前に一人でも多くの国民が読むことを期待します。
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松岡正剛氏の本はどれも面白く、シリーズの千夜千冊を除けばほとんど読んでいます。『多読術』は、高校生にぜひ勧めたいと思います。高校時代に、この本を読んでおくと、さまざまな分野の知的見取り図を手に入れることができます。学校の授業だけではなく、この本を手掛かりにして知の荒野に歩みを進めてほしいと思います。
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カント
安倍首相は「この道しかない」と言って消費税を上げ、集団的自衛権の行使を可能にする閣議決定をし、公約とは正反対のTPPを批准することで、日本の文化=アイデンティティーを破壊しようとしています。

もし私たちが生き延びたければ、そのヒントがこの本の中に書かれています。日本は超大国の「夢」を代弁するだけの国になってはなりません。
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山本氏の国会での質問を、本になって改めて読み直して感じることは、文字通り「みんなが聞きたい」質問をしてくれたということです。安倍首相が小学生に「なぜ政治家になったのですか」と質問された時、「父親も祖父も政治家をしていたからです」と答えていました。小学生相手に、何と言う悲しい答えでしょうか。語るべき理想を持たない政治家など、所詮は官僚に利用されるだけです。それに対して、山本氏には語るべき理想がある。「政治なんてそんなものさ」というリアリストが発散する腐臭を吹き飛ばすさわやかさがある。それは、彼の身体には収まりきれない理想が持つ力そのものです。彼は言います。「力を貸してほしい。少なくとも、あなたが必要だと思われる社会、私が必要だと思われる社会を作っていきたい。そう思うんです」と。日本の総理大臣にふさわしいのはどちらでしょうか。
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ジョン・W・ダワー,ガバン・マコーマック
おそらく、日本人自身よりも海外の知識人のほうが、日本の問題を正確にとらえていると思わせる本です。読み終えて何気なくテレビを見たら、わが大分県選出の国会議員、岩屋毅氏と江藤晟一氏が、2016年ミスユニバース大分県代表を選ぶ催し物に出ていました。名誉顧問だそうです。いかがわしい宗教団体をバックに票を稼ぐだけでは飽き足らず、こんな大会に顔を出して名前を売ろうとする。大分市長の佐藤樹一郎氏も出席していました。このお三方は、こんなことをするために国会議員や市長になったのでしょうか。国民の税金を使ってやることといえば、テレビに出演してにやけた顔をさらすことでしょうか。もう物事の軽重が全く分かっていません。せめてこの本くらい読んではどうでしょうか。私はこの本に書かれていることの大部分に賛成です。
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2年半ほど前に求めて、一気に読みました。マルクスの『資本論』の中に書かれていることを、著者が自分なりに消化し実践していく過程が書かれているので、一種のドキュメンタリー文学として読めます。きっと著者と同じ思いの若者は全国にたくさんいると思います。かけがえのない一回きりの人生を、充実して生きたいと思っている人に勇気を与える本です。
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もう何と言うか、別世界を生きている人間です。彼の発する言葉は文学とは無縁です。人間が言葉を持ったのは、言葉にしがたいものを言葉にしようとするためです。政治家が発する言葉の軽さと言ったらありません。それだけ現実も軽いものになったということでしょう。
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人間は、条件次第で、喜々として殺人を犯す。そして、その条件を整備しつつあるのが、安倍政権とその背後でうごめく『日本会議』である。このことに気づいていても、「配慮する」ことを最優先して報道しないメディア(特にNHK・読売新聞・産経新聞)。そしてそこに寄生する学者やコメンテーター、芸能人。このドキュメンタリー映画は、彼らの自画像である。たまには、自らの顔をじっくり眺めてみるがよい。
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私が長年考えてきた問題を解明するヒントになりました。ブログで書いたように、まず感情を基にした結論があって、それを正当化するために人は「知性」を動員するという、ごく当たり前のことが書かれている。つまり、知の粉飾決算報告書である。
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食う寝る遊ぶ 小屋暮らし (JUGEMレビュー »)
中村 好文
中村さんの著作の中では、個人的に最も好きな本です。読んでいるだけで楽しくなります。限りなく優しい、でも、痛烈な文明批評です。これからの生き方のヒントが満載です。それを一人でも多くの人と分かち合いたいと思い、中村好文論・その3の中で引用させていただきました。
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暮らしを旅する
暮らしを旅する (JUGEMレビュー »)
中村 好文
以下は私がアマゾンのレビューに投稿したものです。再録します。
「もし人に幸福な生き方があるとしたら、中村好文さんのような生き方だろうと、ずっと思ってきました。
建築雑誌をパラパラとめくりながら、ふむ、と思って手が止まると、そこには必ずと言っていいほど中村さんの設計した住宅がありました。
文は人なりと言いますが、その人の書く文章のエッセンスがこれほど見事に建築にも表現されている例はめったにありません。
建築に限らず、食の分野でも、ことばと実物の乖離がはなはだしい時代に、中村さんの設計した住宅や美術館に出会うと、どこか安心するのですね。
そういうわけで、著者の本はすべて読ませてもらっています。
この本も偶然、年末に本屋さんで手に入れ、装丁やカバーの手触りを楽しみながら読んでいます。
読みながらいつの間にかほのぼのとしている自分を発見します。
一日に一編か二編を過去の記憶をたどるようにして読んでいます。
この本の平明さ、やさしさがどこから来るのか。そんなことを分析するのは野暮というものです。
とにかくこの素敵な小さな本は、旅のお供にどうぞ!とすすめたくなります。」
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この人を見よ!− 空前絶後の国会質問をする山本太郎議員。
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    私の塾は大分市東部の、周りは空き家だらけの限界集落に近い場所にあります。その豊かな自然環境を最大限に生かそうと考え、ここ5日間、建物の土台を作るのに必要な水盛遣り方に集中していました。

     

     

    高価な機械は買えないので、バケツと透明チューブを使ってレベルを出し、杭を打って水糸を引くという昔ながらの方法です。そして、やっと葡萄棚とニワトリ小屋を完成させました。今日は雨なので、葡萄の苗を植えるのは明日にします。

     

     

    そんなことに精を出している塾教師が、何かを発信したところで、世の中の大勢に影響はありません。ただ、消費社会の影(欲望に駆動された実験動物)のような人格として生きることはまっぴらごめんですし、デマゴーグに洗脳されて政治的活動をしたり、政治的な発言の片棒を担ぐことだけはしないと決めています。

     

     

     

    振り返ると、ブログを書き始めてあと数カ月で4年になります。書いた記事は今回で561本目になりますが、政治的発言はすべて個人の責任でしています。そもそも所属する組織がないのですから、潜在的失業者として自由に思考し発言して来ただけです。

     

     

     

    ところで、若いころからどうにも解せないことがありました。特定の組織なり会社なりに入ると、空気を読んで、自主的にあるいは半強制的に特定の政党に投票するという政治的風土がそれでした。自民党を支持する会社の中で野党に投票したり、公明党に投票するフリをして共産党に入れたりすることがなぜできないのか不思議だったのです。

     

     

     

    面従腹背と言ってみたところで、その意味するところがわからないのでしょう。投票用紙に誰の名前を書くか見られているわけでもないのです。裏切り者として白い目で見られる心配もありません。

     

     

     

    やれやれ、この国で大人の政治学が定着するのはいつのことでしょうか。それができないので、公明党は集票マシーンとして機能しているのですね。

     

     

     

    政治的な自由という、人格にダイレクトに関わる権利をいとも簡単に売り渡し、影としての人生を喜んで生きる彼らに仮装されたポリティークなどといったところで、むなしいだけです。

     

     

     

    そういった人間たちにとって、投票はその組織の経済的な利益につながるか、日本会議のようなトンデモ復古主義のイデオロギーを広め、ひいてはケチな自己肯定感を得て安心するための儀式なのです。個人の自由意思に基づくものでもなければ、子供や孫の世代のことを考えてのものでもありません。

     

     

     

    いやそんなことはない、俺たちは先々の世代まで考えているのだ、という団体もあるようです。例えば以前ブログで取り上げたJC(日本青年会議所)もその一つです。彼らの日本国憲法改正草案を見て、私は心底恥ずかしくなり、顔が赤くなったことを覚えています。憲法のイロハのイすら理解していない、まさにネトウヨレベルそのものだったのです。要するに、騙されやすい、人のいい、無知で権力になびきやすい人たちの集まりなのですね。

     

     

     

    以下の記事は以前書いたものです。暇のある時にお読みください。

     

     

    「日本青年会議所(JC)って、どんなところ?」

    http://oitamiraijuku.jugem.jp/?eid=478

     

     

     

    前置きが長くなりました。ここからが本題です。

     

     

    安倍政権が誕生して以来、いや、戦後74年の中で、国会でなされた最も本質的で「言ってはならないことになっている」質問が白日の下にさらされました。

     

     

     

    それをしたのが、山本太郎議員です。勇気のない国会議員は肝の据わった彼を見習うべきです。ブログの読者は、私が山本太郎氏を応援してきたことをご存知でしょう。彼の質問は具体的な事実に基づき、歴史的・地政学的・経済学的洞察を含んだ出色のものです。

     

     

     

    突然ですが、若い人たちはジョン・レノンの「HOW」という歌の最初の一行をご存知でしょうか。


    “ How can I go forward when I don't know which way I'm facing? ”

     

    「自分がどの道を歩いているのかもわからないで、どうして前に進むことができるだろう?」という意味ですね。山本太郎議員は、まさにこのことを問いかけているのです。

     

     

     

    彼を高校中退の元芸人だとして人格を貶め、陰謀論者のごとく見なしている無知な人間は、自らの貧困なる知性と歪んだ感情を刮目して見よ!それができないなら、これまで通り予定調和の階段を駆け上がり、レディメイドの人生を生きればよい。もちろんどんな「災厄の犬」も断固としてこの世に生きなければなりません。ただ私は「犬」の生き方だけは御免こうむりたいのです。

     

     

     

    山本太郎 議員 予算委員会 集中審議 質疑(2019/03/18)

     

     

     

     

    発言の一部抜粋

     

    「総理は、基地以外でも沖縄に寄り添わないんだな…総理、ご自身の『お友達』には、必要以上にベッタリ寄り添っていらっしゃるじゃないですか。けれども結局、沖縄にはどんな形でも寄り添わないんだなって…腹心の友こと加計孝太郎さん、ミスター政商納言・竹中平蔵さん、経団連中心の財界、森友問題でやらかした奥様・安倍昭恵さん、その尻拭いをした財務省…彼らにはベッタリ寄り添うのに…総理の沖縄に対する『寄り添う』という言葉のチョイス、完全に間違ってます!」

     

     

    「次回からは沖縄に寄り添うではなく、『沖縄に押し付ける、沖縄を痛めつける、沖縄のことは俺が決める』と正しい日本語を使って頂きたい」

     

     

    総理自身が、この植民地状態から脱するっていう決意しないと、何も終わらないんですよ。お爺さんの作った売国条約をアナタの手で変えて下さいよ、それがアナタがやるべき仕事じゃないんですか、沖縄に基地は作らせない!」

     

     

    | この人を見よ! | 12:32 | comments(0) | - |
    今日は高校入試の日です。
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      この記事を書いている時間、生徒の皆さんは懸命に問題を解いていることでしょう。全員が持てる力を十分に発揮してくれることを願うばかりです。

       

       

       

      中学3年生の授業は3日前の2月9日が最後でした。朝から車を飛ばして臼杵の「さかいや」さんへ桜餅を買いに行きました。塾では毎年、授業の最後に妻がお抹茶を点て、桜餅といっしょに出すことにしています。手作りの苺ケーキと紅茶を出した年もありましたが、最近はお抹茶と和菓子が定着しています。今ではお抹茶を点てる家庭がほとんどないためか、珍しいようで、気分を引き締める効果があるのです。

       

       

       

      そして同じ9日の正午ごろ、生徒と保護者の皆さんへお礼の手紙をしたためていると、高校3年生のTさんから名古屋大学の経済学部に合格したとの知らせが届きました。津久見から上野丘高校へ電車通学、帰宅後再び車で私の塾まで通ってくれました。一足先に九州大学に合格していたYさんと一緒に合格祝いのランチ会をする予定になっています。多くの春秋に富む若者を送り出す春は、塾の教師にとってはささやかな喜びの季節なのです。

       

       

       

      そんな中、結果を出すことにこだわるだの、合格実績がすべてだのと、塾業界は相変わらず手前勝手な宣伝合戦を繰り広げています。それにつられて保護者の皆さんの中には、焦りと不安をかかえて右往左往している方もいるようです。

       

       

       

      大手の塾は資金力にものを言わせて(実際は自転車操業でしょうが)分教室をあちこちに立ちあげています。これを私はタコ足作戦と呼んでいます。少子化の中、少しでも生徒を獲得できそうな地域があれば足を延ばし、採算が取れないと見るや、手を、いや足を引くのです。食べるものがなくなったタコが自分の足を食べるのに似ていますね。

       

       

       

      分教室を作る時、一番困るのは講師を確保できないことです。それでも何とかアルバイトで人数を確保し、見切り発車すれば当然質が低下し、指導のレベルを一定の水準に保てなくなります。それを補完するのがAIです。つまり、ビッグデータに依存し、統計と確率を駆使して作ったプリントをやらせる塾への移行というわけです。

       

       

       

      仰天するような授業をしている塾(それをYouTubeで公開しているのですから、どこまで他者意識が希薄なのかと思います)もあれば、講師に生徒獲得のための営業をさせる塾(ほとんどの塾がそうです)もあります。資本主義社会の中では「会社」は売り上げを伸ばすことを最優先しなければならないのです。

       

       

       

      私はそういった類の「ビジネスモデル」からは何一つ学ぶことはないと思っています。現在の塾業界は元銀行マンや経営コンサルタントが、初期投資が少なくて済む市場(これをニッチ市場またはスキマ産業と言います)として一儲けをたくらんでいる業界だと思って間違いありません。

       

       

       

      エラソーに言っているが、お前は何をしているのだと言われそうですね。簡単に答えておきます。塾業界を駆動している既存の価値すなわち結果主義・実績主義のイデオロギーを乗り越えようとしています。そのためには、もちろんこの業界の毒を飲むことも必要です。一度は飲んで、毒が身体に回る前に吐き出さねばなりません。

       

       

       

      しかし、塾経営者のほとんどは手遅れ状態です。「覚せい剤」もどきの毒は、服用すれば一時はハイになり、全能感に浸れるし、メディアに取り上げられて承認欲求を満たすこともできるでしょう。しかし、常用すれば廃人になるのです。

       

       

       

      今の塾業界は、たとえて言えば、少しでも役立ちそうなアプリ(アプリケーション)を手に入れる競争を煽っているようなものです。宣伝される勉強方法はパソコンやスマホのアプリです。アプリを買って理解すれば、それが動いていろいろなことを教えてくれるというわけです。一見、便利で効率的に見えます。

       

       

       

      しかし、アプリは私たちが直面している本質的な問題はおろか、その所在すら教えてくません。それに気付くには、思考のOS(オペレーション・システム)自体を入れ替えなければならないのです。本質的な学びを深めるためには、「勉強方法(アプリ)」を変えるのではなく、「考え方(OS)」を変える必要があるのです。

       

       

       

      私はすべての生徒に「自分の能力を発揮し得たかもしれない、もう一つの場所」があるはずだと思ってきました。塾業界の「毒」を飲みながらも、里山を拠点にして、あえて主流にならないことを選択したのは、思考のOSを入れ替えるためだったのです。

       

       

       

      幸運にもそれで35年間続けることができました。今は、ヴァナキュラー(その土地固有の風土や文化に根ざした)な生き方を基本に、オールターナティブ(いまあるものとは違うもう一つの)教育の可能性を探りつつ、人生第四期に移行するための準備をしているところです。

       

      一年以上前に書いた記事です。暇な時にお読みください。

       

       

      『見果てぬ夢 ・100年後の生存戦略−教育』

      http://oitamiraijuku.jugem.jp/?eid=446

       

       

       

      | 塾・学力 | 13:36 | comments(0) | - |
      声の届く場所で生きる。
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        8年目の3・11です。あれから私たちの国はどうなったか。これ以上ないほど劣化が進み、真実の言葉はマスメディアから消え去り、「いわば」と「まさに」をくり返すだけのバカが、質問している野党議員にヤジを飛ばしています。

         

         

        いやいや、日本にはまだまだいいところがたくさんある。捨てたものではないよ。あなたは見たいものしか見ていないのだよ。

         

         

        ほ〜、そうですか。私はこの国を愛することにおいて人後に落ちないつもりです。少しでもいいところを探し、そこに希望をつなごうとしてきました。人生の時間の大部分をそのことに費やしてきたと言ってもいいくらいです。この国の文化や歴史を知ることで、なんとか精神の平衡を維持してきたのです。

         

         

         

        もちろん希望を捨てたわけではありません。しかし、この国を愛すれば愛するほど、反作用も大きいのです。軽佻浮薄な言説ばかりがマスメディアを通じて垂れ流され、深刻そうな顔をしてしゃべっている人間も、結局は長いものに巻かれ、口をつぐむ。あまりに見え透いているのです。

         

         

         

        そもそも、「かけがえのない日々の生活」を犠牲にしない思想などというものはない。あらかじめ着地点が決まっている噴飯もののドラマを見せられて感動などできるはずもないのです。

         

         

         

        3・11以降、声が大きいだけで知性のかけらもない為政者たちが、社会的弱者や政治の貧困のつけを払わされている人々を権力で踏みつけにしています。それが今の社会です。その象徴が、何度も書いてきましたが、ヤクザ政治家の安倍晋三であり、大阪維新の会から生まれたヤクザ以下の魑魅魍魎たちです。クロスダブル選挙ですって?バカもいい加減にせよ!

         

         

         

        私はひそかに心を決めています。SNSで自我を肥大化させ、全能感に酔いしれている愚か者たちとは絶縁しようと。電脳空間の中で生きるのではなく、手を伸ばせば土と水と草花がすぐそばにある場所で生きようと。声の届く場所で生きようと。

         

         

        | 文学・哲学・思想 | 23:08 | comments(0) | - |
        今日は雛祭りでした。ー NHKはいらない。
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          わが家では毎年2月に入るとすぐ、妻がひな壇の組み立を要請してきます。ところが、今年はその様子がないので、忘れているのかも!ラッキー(組立てが結構面倒なのです)と思っていると、中旬になって正式な要請がありました。

           

           

           

           

          「あなたから見たら面倒なことでしょうけど、こういう事って、けっこう大事だと思うのよね。娘たちが無事に成長したことに感謝しながら、ひな人形を並べる時間が私は好きなのよ。」

          ははっ〜、おっしゃる通りでございます。

           

           

           

          雛人形を一つ一つ箱から取り出して並べるのは、結構な時間がかかります。妻はそれを苦とも思わず、オルゴールに合わせてひな祭りの歌を歌いながら、毎年欠かさず並べています。こういうところは感心だなと思います。おかげで、あわただしく流れていくだけの日常に、彩りがそえられ、そこだけ花が咲いたようなひとときとなるのです。

           

           

           

          とまあ、ここまでにしとけばいいものを、卑屈さというか奴隷根性というか、権力に隷属することを誇りにしているような人間たちを見て、どうにも怒りがおさまらないので、書き留めておくことにします。もしかしたら、ひな祭りを素直な気持ちで祝えるのも今年で最後になるかもしれないからです。

           

           

           

          以下は戦史・紛争史研究家の山崎雅弘氏のツイッタ―からです。

           

           

          「2019年3月1日のNHK午後7時ニュース。「新元号を書くパフォーマンスのため、(アシカが)毎日特訓に励んでいます」「どんな元号がきても書けるように練習」とあるが、当日まで発表されない言葉をどうやって「アシカに練習させる」のか。NHKは「安久」という二字だけを、20秒も画面に映していた。」

           

           

           

           

          まさか「安久」という元号は、「安」倍晋三総理の功績を(何一つないにもかかわらず)永「久」に顕彰することを目的とするものではないでしょうね。たとえこれが現実にならなくても、ここまで時の権力者に媚びへつらう放送局が公共放送を名乗るとは、大日本帝国下で猖獗をきわめたイデオロギーに魂を売り渡したのだと断言します。

           

           

           

          それにしてもなぜ彼らは隷属を誇りとし、隷属を求めて闘うことができるのでしょうか。「安久」が新元号になれば私は西暦だけを使い、金輪際元号は使わないつもりです。

           

           

           

          こんなひとりよがりで、かたくなな決断は、前途ある若者をブロイラーのニワトリのごとく教育した上野丘高校(これは僕の主観です)の卒業式を、布団にくるまってボイコットした変わり者のなれの果てかもしれませんね。若い人はNHKに入って、自信と誇りを持って安倍政権を支持して下さい、なんちゃって。 

           

           

          | 身辺雑記 | 20:10 | comments(0) | - |
          卒業する高校生の皆さんへ。
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            昨日は県内の高校の卒業式でした。テレビで上野丘高校の卒業式の様子が流れていました。卒業した高校生の皆さん、おめでとう。

             

             

             

            卒業式の朝のことは鮮明に覚えています。忘れようにも忘れられないのです。僕は布団にくるまり、時間が来ても起きませんでした。居間からは、母が着物に着替えている衣擦れの音が聞こえていました。しばらくして玄関を開ける音がし、母は僕のいない卒業式に出かけて行きました。帰宅した母は、僕を非難する言葉をひとりごとのように呟いていました。教師をしていた父は、その日のことを一言も口にしませんでした。

             

             

             

            名状しがたい怒りのようなものを抱えていた当時の僕にとって、卒業式に出席して高校生活に区切りをつけ、「希望にあふれる未来に向けて羽ばたく」ことなど考えられなかったのです。自分の中で納得のいく時間を過ごしたという感覚がまったくなかったからでしょう。前にも書いたように、僕にとっては人生の中の空白の3年間だったのです。それは、すべて自分の至らなさが招いた結果だと思います。

             

             

             

            しかし、もし今の僕が高校3年生だったらどうしたでしょうか。結局、同じ行動をとったのではないかと思います。そういう意味で、高校の卒業式は、僕自身の僕自身による人生のスタートを切った忘れられない出来事となったのです。卒業して以降、僕は上野丘高校のクラス会には一度も出席していません。

             

             

             

            ただ、息子のいない卒業式に出席した母の落胆と無念さを想い、そのことを一言も口にしなかった父のことを想うと、どうしようもなく涙があふれてきます。母はこの日を楽しみにして僕を育てていたのかも知れないのです。

             

             

             

            しかし、それが僕という人間であり、後年それを宿命として受け入れる生き方を選ぶ他なかったのです。人生は偶然の集積です。個人の意思などというものは、存在するのかどうかさえ分かりません。ただ、高校時代の僕と今の僕はつながっているのだという痛烈な思いがしきりにしているだけです。

             

             

             

            最後に、卒業する高校生に一篇の詩を送りたいと思います。

             

             

             

            ぱさぱさに乾いてゆく心を

            ひとのせいにはするな

            みずから水やりを怠っておいて

             

            気難しくなってきたのを

            友人のせいにはするな

            しなやかさを失ったのはどちらなのか

             

            苛立つのを

            近親のせいにはするな

            なにもかも下手だったのはわたくし

             

            初心消えかかるのを

            暮らしのせいにはするな

            そもそもが ひよわな志にすぎなかった

             

            駄目なことの一切を

            時代のせいにはするな

            わずかに光る尊厳の放棄

             

            自分の感受性くらい

            自分で守れ

            ばかものよ

             

            ― 茨木のり子詩集「自分の感受性くらい」より

             

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