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さよならテレビ ドキュメンタリーを撮るということ/阿武野勝彦【1000円以上送料無料】
さよならテレビ ドキュメンタリーを撮るということ/阿武野勝彦【1000円以上送料無料】 (JUGEMレビュー »)
《目次》
プロローグ
第1章 テレビマンとは何者か
第2章 大事なのは、誰と仕事をするか
第3章 表現とタブー
第4章 放送は常に未完である
第5章 世の中には理解不能な現実がある
第6章 ドキュメンタリーを、誰が求めているのか
第7章 「ダメモト」が表現世界を開く──〈司法シリーズ〉のこと
第8章 「ドキュメンタリー・ドラマ」とは何か
第9章 あの時から、ドキュメンタリーは閉塞した世界だった
第10章 題材は探すのではなく、出会うもの
第11章 組織の中の職人は茨の道
第12章 「わかりやすさ」という病
第13章 樹木希林ふたたび
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まず私たちの生命と暮らしを脅かす事実を知ること。それにたいしてどのような認識を持つのか。この国のみならず、世界を壊滅させる災厄とどう向き合うのか。次世代に対してどう責任を取るのか、そもそも責任を取れるのか。自分に何ができるのか。この現実にどう向き合うのか。それを教えるのが教育のはずだが、この国には教育も哲学も存在しない。
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「最悪」の核施設 六ヶ所再処理工場 (集英社新書)
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小出 裕章,渡辺 満久,明石 昇二郎
原発よりもはるかに危険な六ヶ所村再処理工場。私たちの日々の生活が薄氷の上で営まれていることを痛感させられる。同時に、この国には「国民の生命・財産・自由を守り抜く!」と威勢のいいことを言う総理大臣と無能の政治家しかいないことに絶望する。核燃料サイクルと言い、下北半島の再処理工場と言い、3兆円以上の国民の税金がつぎ込まれ、いまだ後始末も将来の見通しもたっていない現実をどう考えているのか。彼らは核兵器を持ちたいという願望と税金をロンダリングして私腹を肥やすことしか眼中にない。北海道の地震だけに目を奪われてはならない。六ヶ所村は今回の震源地の目と鼻の先にあるのだ。
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D.J.ブーアスティン
私にとっては古典の中の古典。三度読みました。そしてその慧眼にいまだに驚いています。
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殺人犯はそこにいる (新潮文庫)
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清水 潔
ジャーナリストと称する職業がある。自称ジャーナリストもいれば、テレビのコメンテーターとしてリベラルに媚びる政権批判をし、名を売り、講演で稼ぐ職業をジャーナリストと呼ぶ者もいる。とんだ茶番である。ジャーナリストとはどこまでも「事実」を追いかける。テレビに出て能天気な解釈や感想を垂れ流している暇などないはずだ。ジャーナリストを志す若い人には清水氏の著作は避けて通れない。その名に値する本物のジャーナリストがここにいる。
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デジタル・ポピュリズム 操作される世論と民主主義 (集英社新書)
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福田 直子
おそらく自民党・安倍政権はSNSを駆使し、分析するデータサイエンス(日本版なのでレベルはまだ低いですが)の重要性に着目し、選挙にどうすれば勝てるか、自分たちに有利な世論を形成し、国民を誘導・分断するにはどうすればいいのかが分かっているのです。そのためのノウハウも蓄積しつつあります。安倍首相の貧困な語彙力からは想像できないカタカナ言葉を聞いていると、それがSNSを分析している集団から教えられたものであることがよくわかります。ただ彼らの致命的な弱点は将来の社会を導く理想がないことです。おそらく、思いもかけない結果が待っていることでしょう。なぜなら、所詮、彼らはアメリカとビッグデータの奴隷でしかないのですから。これからの政治は、好むと好まざるとにかかわらず、この本に書かれていること抜きには語れなくなっているのです。
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 (JUGEMレビュー »)

安倍政権に対するメディアの忖度が云々されていますが、元々同じ穴のムジナなのです。忘れてならないのは、日中戦争から太平洋戦争にかけて、日本の世論と新聞のほぼ全部は好戦的・拡張主義的だったのです。しかも、当時はまだ言論統制体制が発足していなかったのです。この本は、そうした「一貫して好戦的な世論とそれに便乗する新聞」が先導し、近衛文麿はじめ文民政治家がそれに便乗、軍部がさらに便乗、という構図を一次資料で克明に論証しています。安倍政権を支持するネトウヨの皆さんの日本語力では、まともな読解は無理ですので勧めません。一方、正確な歴史を知るためには「世論」の不気味さを知ることだと気づいている若い人には是非一読を勧めます。
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茫漠の曠野 ノモンハン
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松本草平
著者は大分市にある『天心堂へつぎ病院』の院長、松本文六氏の御尊父、松本草平(本名松本弘)氏です。詳しくは、ブログで紹介したいと思いますが、第一次資料として極めて価値の高いものです。40年ぶりに復刻版を出された松本文六氏と出版社に感謝する他ありません。
戦略も何もない、無謀・無慈悲な戦争を語り継ぐことは、最も崇高で重要な人間の営為だと私は考えています。作家の司馬遼太郎氏は、電話で草平氏に次のように伝えてきたそうです。「先生の臨場感のあるノモンハン戦記に出会えて本当にありがとうございました。私は大東亜戦争の折、戦車隊の一員として従軍しましたが、先生の従軍記以上のものを創ることはできません。」と。
一人でも多くの方がこの本を読まれることを望みます。ちなみに松本文六氏は伊方原発差止め訴訟の原告でもあります。その縁で、この本に出会うことができました。
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「南京事件」を調査せよ (文春文庫)
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清水 潔
全国のネトウヨの皆さんへの推薦図書です。清水氏のこの本を読んでから、「南京事件はなかった!」「南京事件は捏造だ!」と叫びましょうネ。
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広瀬隆
広瀬氏をアジテーターだの、オオカミ少年だの、悲観主義に過ぎると言って批判する人がいる。しかし、ブログで何度も述べてきたように、真の悲観主義こそがマインドコントールによって奴隷根性のしみ込んだ私たちの精神を浄化してくれるのだ。そもそも無知では悲観が生まれようもないではないか。国などいくら破れても結構。せめて山河だけでも次世代に残そうと考える人ならぜひとも読むべき本である。いや、これから幾多の春秋に富む若い人にこそすすめたい。
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チャヴ 弱者を敵視する社会
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オーウェン・ジョーンズ,Owen Jones
【本書への賛辞】

「怒りが生んだ、最高の本」
──ガーディアン紙

最高の論争がみなそうであるように、知性に裏打ちされた怒りが本書を支えている。
──エコノミスト誌

暴動や世界中に広がったオキュパイ運動に照らして考えると、分断社会に関する著者の鋭い分析は、
不気味なほど未来を予知していたことがわかる。
──アートフォーラム誌

情熱と、思いやりと、すぐれた道徳性が結実した仕事だ。
──ニューヨーク・タイムズ紙

政治の定説を見直す大胆な試み。著者は戦後のイギリス史を縦横無尽に往き来し、
階級、文化、アイデンティティといった複雑な問題を軽々とまとめてみせ、
結果として「階級」問題に火をつけ、大きな効果をあげている。
──インディペンデント紙

いまの制度が貧しい人々を見捨てていることに対する苛烈な警告──それが本書だ。
──ブログサイト「デイリー・ビースト」

ジョーンズは、「地の塩」だった労働者階級が政治のせいで「地のクズ」と見なされるようになった経緯を見事に説明している。
──タイムズ紙

この本は、新しいタイプの階級嫌悪と、その裏にあるものを痛烈にあばいて見せてくれる。
──ジョン・ケアリー(The Intellectuals and the Masses著者)

これは「イギリスはおおむね階級のない社会である」という考え方への、論理的で情報満載の大反撃だ。
──オブザーバー紙

情熱的で示唆に富む……この声が届くことを心から願う。
──スコットランド・オン・サンデー紙
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 (JUGEMレビュー »)

紹介していない本が山のようにあります。数日前にこの本を本棚の奥から引っ張り出し再読しました。いや〜面白かった。。とにかくこの本のことを忘れていた自分が信じられない。読んでない人に熱烈に勧めます。ハイ。
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新・日米安保論 (集英社新書)
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英語の実際的研究 (1969年)
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秋山 敏
高校生にとって、今でも一押しの不朽の名著。でもこの本をことを知っている英語教師は少ないと思います。是非復刊してほしいものです。
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スノーデン 日本への警告 (集英社新書)
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エドワード・スノーデン,青木 理,井桁大介,金昌浩,ベン・ワイズナー,宮下紘,マリコ・ヒロセ
2017年4月18日、朝日新聞がようやく「パノプティプコン」を取り上げました。遅すぎますね。
これから先の日本社会は、ますます荒廃が進み、国民の不満が頂点に達し、やがて爆発します。それを未然に防ぐために、国は国民の監視を強化します。
実際アメリカでは「愛国者法」により、電子メールや携帯の通話履歴が監視の対象になっています。誰が、いつ、どこで、何を読んで、誰と通信を交わしたか、すべて国に筒抜けです。
「パノプティプコン」とはフランスの哲学者フーコーが用いた概念ですが、国民が刑務所の囚人のように監視される体制を言います。監視者の姿は見えませんが、囚人は監視者不在でも、監視を意識することによって管理統制されるのです。これを「パノプティシズム」と言います。
このシステムから解放されるためには、権力がどう管理・統制しようとしているかを知らねばなりません。この本はそれを知るための第一歩です。あなたが無知のまま、奴隷の人生を送りたければ、読む必要はありません。
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A.ミラー
アリスミラーのこの本は、塾を始めるきっかけになりました。ただ生活のためだけなら、他のことをしていたでしょう。『才能ある子のドラマ』とあわせて、当時の私には衝撃的な本でした。人生はどこでどう転ぶかわかりません。人間の奥深さを知ることで、何とか自分を維持していたのです。この本を読むと当時のことが、ありありと思い出されます。ある意味で、私の人生を方向づけた本かもしれません。
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NHK「東海村臨界事故」取材班

2月18日のブログでも書きましたが、仕事のために読むビジネス書の類は、最終的には効率を重視し、最小の資本と労力の投下で、いかにして最大の利益を上げるかということに尽きていると思います。そのための働き方改革であり、そのための賃上げです。そのための人心掌握術であり、顧客対応です。ビジネス書を読めば読むほど、人間は軽薄になり、視野が狭くなっていきます。もしあなたがそれを自覚するきっかけがほしいなら、是非この本を読むことを勧めます。読書はビジネスのためにするのではないということが分かると思います。この本は私たちの日常の風景を一変させるだけのインパクトを持っています。いわば、ことばの最高の意味における「闖入者」なのです。
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服従
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瀬木 比呂志
この本はまだ発売されていません。自分で読んでいない本を推薦するのは邪道でしょう。しかし、これまでの『絶望の裁判所』『ニッポンの裁判』(ともに講談社現代新書)に続く裁判所、司法批判の第3弾が長編の権力小説だということで、過去2冊の本の面白さからして、推薦に値する本だと思いました。『原発ホワイトアウト』の最高裁判所ヴァージョンだと思います。読んでからコメントを追加したいと思います。
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そして、僕はOEDを読んだ
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アモン・シェイ
学校なる場所に通っていた時、毎年夏になると課題図書を読んで、読書感想文を書かねばならないのが苦痛でした。課題図書の選定には学校と書店の密約があるに違いないと思っていたくらいです。

偶然巡り合った面白い本の感想を書くのならまだ我慢できたかもしれません。つくづく学校というところは、余計なことをしてくれると思ったものです。

あまりにめんどうくさいので、「あとがき」を参考に、あらすじを書いて提出したら、トリプルAをもらいました。

学校というところは、もしかしたら、人生の退屈に耐える訓練をする場所だったのかもしれません。この本を読んで、改めてそのことを確認しました。別に先生を責めているわけではありません。それほど自覚的に生きるということは難しいのだとため息をついているだけです。
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選挙 [DVD]
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想田和弘監督の観察映画。音楽による演出は一切なく、徹頭徹尾監督の視点で撮られたドキュメンタリー映画。見終わった後、日本の選挙風土の貧困さが浮かび上がる。この国に民主主義はない、ということを改めて確認し、そこから出発するしかない。その勇気を持つ人には必見の映画です。合わせて『選挙2』もどうぞ。
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マックス ヴェーバー
ウェーバーの死の1年前、1919年、学生達に向けた講演の記録です。
一部抜粋します。

「自分が世間に対して捧げようとするものに比べて、現実の世の中が―自分の立場からみて―どんなに愚かであり卑俗であっても、断じてく挫けない人間。どんな事態に直面しても「それにもかかわらず!」と言い切る自信のある人間。そういう人間だけが政治への「天職」を持つ。」(P105〜106)

「さて、ここにおいでの諸君、10年後にもう一度この点について話し合おうではないか。残念ながら私はあれやこれやいろんな理由から、どうも悪い予感がしてならないのだが、10年後には反動の時代がとっくに始まっていて、諸君の多くの人が―正直に言って私もだが―期待していたことのまずほとんどは、まさか全部でもあるまいが、少なくとも外見上たいていのものは、実現されていないだろう。」(P103〜104)

10年後には、ワイマール体制は機能不全に陥り、1933年にはヒトラーが首相に就任します。

平和憲法は、日本人にとって310万人の命と引き換えに手に入れた唯一と言っていい理念であり、アイデンティティーでした。その唯一の誇りを、日本人は損得勘定で葬り去ろうとしています。言い古された言葉ですが、歴史は繰り返すのです。
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中沢 新一
小学校を卒業するころ、将来なりたい職業として思い描いていたのが、天文学者か生物学者でした。プロ野球選手は、自分のセンスでは無理だと悟りました。物ごころついたころから興味があったのは宇宙や昆虫や植物の世界でした。そんなわけで南方熊樟に出会うのは必然的な成り行きだったのです。人間は言葉によって世界を把握しますが、それ以外の把握の仕方があるはずだと、ずっと思ってきました。南方熊樟は、小林秀雄と同じく、直観による世界の把握の仕方を教えてくれました。この本は、言葉によって構成された世界秩序の外に出て、世界を改めて考えたい人に大いなるヒントをあたえてくれます。安倍政権によるゴキブリのフンのような、あまりにばかばかしい政治状況を見せつけられているので、精神の衛生学として一気に読みました。
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こどもの教育から裏金を使ったオリンピック誘致、原発再稼働、戦争準備から武器の売却、安倍政権の裏の権力としてメディアに絶大な影響力を行使する電通。私たちは電通が作り上げた「箱」の中でいいようにマインドコントロールされている。自分の意見だと思っていたものが、実はそう思わされていただけだということに気づかなければならない。音楽をはじめとする芸能情報、その中で踊らされるミュージシャンやタレント、果てはデザイン業界までを席巻する。今や電通の介在しないメディアはないと言ってもいい。利権あるところに電通あり、です。
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前作『日本はなぜ「基地」と「原発」止められないのか』に続く著者渾身の力作。自分の人生を生きたい人にすすめます。ただそれだけです。18歳で選挙権が与えらる高校生が政治を考える際の基本的なテキストになる日がくるといいですね。無理でしょうが。これ以上余計なコメントはしません。まず手に取ってみてください。
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メディアで取り上げられるよりはるか前から日本会議の存在について私は言及していました。電通と同じくタブー視するメディアには心底失望したものです。報道すればタブーはタブーでなくなるのです。何を恐れているのでしょうか。干されれば、何とか生活をする工面をすればよい。それだけのことです。
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磯崎新
帯に「祝祭都市にスタジアムはいらない」とあります。そもそも2020年まで天災と原発事故をやり過ごし、経済危機を乗り越えて存在しているでしょうか。極めて怪しいですね。偶然書店で手に取って読みました。彼の文章を読むと、建築は現世の権力に奉仕するものではなく、想像力の王国を作るものだと思わされます。建築にそれほど興味のない人でも、読めます。いや、いつのまにか引き込まれているでしょう。
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難関中高一貫校で学び、東大に合格しても、それはもはや知性のバロメーターではありません。この本に書かれていることが真実だと見破れることこそが本物の知性です。ニセの知性は既得権益を守るためにはどんな屁理屈でもひねり出します。おまえは何も知らないと言って他人を見下し、金と権力におもねるのです。ニセの知性は理想の灯を掲げることができません。「脳内お花畑」などという幼稚な言葉を使って揶揄するしかないのです。彼らの決まり文句は、他国が攻めてきたらどうするのかという、それこそ「脳内お花畑」的なものです。「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」とは、まさに至言です。
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烏賀陽弘道
私の元塾生の縁でお会いしたことのある烏賀陽弘道氏の渾身のレポート。事実を丹念に調べ上げ(これがジャーナリストの本来やることです)事実をして語らしめることのできる稀有なジャーナリスト。この本を読まずに福島第一原発の事故の本質に迫ることはできない。ダブル選挙の前に一人でも多くの国民が読むことを期待します。
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松岡正剛氏の本はどれも面白く、シリーズの千夜千冊を除けばほとんど読んでいます。『多読術』は、高校生にぜひ勧めたいと思います。高校時代に、この本を読んでおくと、さまざまな分野の知的見取り図を手に入れることができます。学校の授業だけではなく、この本を手掛かりにして知の荒野に歩みを進めてほしいと思います。
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カント
安倍首相は「この道しかない」と言って消費税を上げ、集団的自衛権の行使を可能にする閣議決定をし、公約とは正反対のTPPを批准することで、日本の文化=アイデンティティーを破壊しようとしています。

もし私たちが生き延びたければ、そのヒントがこの本の中に書かれています。日本は超大国の「夢」を代弁するだけの国になってはなりません。
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山本 太郎
山本氏の国会での質問を、本になって改めて読み直して感じることは、文字通り「みんなが聞きたい」質問をしてくれたということです。安倍首相が小学生に「なぜ政治家になったのですか」と質問された時、「父親も祖父も政治家をしていたからです」と答えていました。小学生相手に、何と言う悲しい答えでしょうか。語るべき理想を持たない政治家など、所詮は官僚に利用されるだけです。それに対して、山本氏には語るべき理想がある。「政治なんてそんなものさ」というリアリストが発散する腐臭を吹き飛ばすさわやかさがある。それは、彼の身体には収まりきれない理想が持つ力そのものです。彼は言います。「力を貸してほしい。少なくとも、あなたが必要だと思われる社会、私が必要だと思われる社会を作っていきたい。そう思うんです」と。日本の総理大臣にふさわしいのはどちらでしょうか。
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ジョン・W・ダワー,ガバン・マコーマック
おそらく、日本人自身よりも海外の知識人のほうが、日本の問題を正確にとらえていると思わせる本です。読み終えて何気なくテレビを見たら、わが大分県選出の国会議員、岩屋毅氏と江藤晟一氏が、2016年ミスユニバース大分県代表を選ぶ催し物に出ていました。名誉顧問だそうです。いかがわしい宗教団体をバックに票を稼ぐだけでは飽き足らず、こんな大会に顔を出して名前を売ろうとする。大分市長の佐藤樹一郎氏も出席していました。このお三方は、こんなことをするために国会議員や市長になったのでしょうか。国民の税金を使ってやることといえば、テレビに出演してにやけた顔をさらすことでしょうか。もう物事の軽重が全く分かっていません。せめてこの本くらい読んではどうでしょうか。私はこの本に書かれていることの大部分に賛成です。
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出版されてすぐ読みました。国会で、読んでもいないのに、安倍首相が躍起になって否定した事実が書かれています。蓮池氏はあちこちから人格攻撃の対象とされてきましたが、自分にも落ち度があったと認めています。自分は総理大臣なのだから落ち度はないと居直る人間とは好対照です。この本を読んで、拉致問題について今一度国民が考えることを望みます。
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2年半ほど前に求めて、一気に読みました。マルクスの『資本論』の中に書かれていることを、著者が自分なりに消化し実践していく過程が書かれているので、一種のドキュメンタリー文学として読めます。きっと著者と同じ思いの若者は全国にたくさんいると思います。かけがえのない一回きりの人生を、充実して生きたいと思っている人に勇気を与える本です。
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もう何と言うか、別世界を生きている人間です。彼の発する言葉は文学とは無縁です。人間が言葉を持ったのは、言葉にしがたいものを言葉にしようとするためです。政治家が発する言葉の軽さと言ったらありません。それだけ現実も軽いものになったということでしょう。
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鈴木大拙の言わんとすることが、ようやくわかりかけてきました。年齢を重ね、日本文化の基底にあるものをじっくり味わうことで開示される世界があるのです。日々の生活に追われていては、この本を読み、味わう暇などないでしょうが、それだからこそ手に取ってみてはいかがでしょう。
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人間は、条件次第で、喜々として殺人を犯す。そして、その条件を整備しつつあるのが、安倍政権とその背後でうごめく『日本会議』である。このことに気づいていても、「配慮する」ことを最優先して報道しないメディア(特にNHK・読売新聞・産経新聞)。そしてそこに寄生する学者やコメンテーター、芸能人。このドキュメンタリー映画は、彼らの自画像である。たまには、自らの顔をじっくり眺めてみるがよい。
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私が長年考えてきた問題を解明するヒントになりました。ブログで書いたように、まず感情を基にした結論があって、それを正当化するために人は「知性」を動員するという、ごく当たり前のことが書かれている。つまり、知の粉飾決算報告書である。
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食う寝る遊ぶ 小屋暮らし (JUGEMレビュー »)
中村 好文
中村さんの著作の中では、個人的に最も好きな本です。読んでいるだけで楽しくなります。限りなく優しい、でも、痛烈な文明批評です。これからの生き方のヒントが満載です。それを一人でも多くの人と分かち合いたいと思い、中村好文論・その3の中で引用させていただきました。
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暮らしを旅する
暮らしを旅する (JUGEMレビュー »)
中村 好文
以下は私がアマゾンのレビューに投稿したものです。再録します。
「もし人に幸福な生き方があるとしたら、中村好文さんのような生き方だろうと、ずっと思ってきました。
建築雑誌をパラパラとめくりながら、ふむ、と思って手が止まると、そこには必ずと言っていいほど中村さんの設計した住宅がありました。
文は人なりと言いますが、その人の書く文章のエッセンスがこれほど見事に建築にも表現されている例はめったにありません。
建築に限らず、食の分野でも、ことばと実物の乖離がはなはだしい時代に、中村さんの設計した住宅や美術館に出会うと、どこか安心するのですね。
そういうわけで、著者の本はすべて読ませてもらっています。
この本も偶然、年末に本屋さんで手に入れ、装丁やカバーの手触りを楽しみながら読んでいます。
読みながらいつの間にかほのぼのとしている自分を発見します。
一日に一編か二編を過去の記憶をたどるようにして読んでいます。
この本の平明さ、やさしさがどこから来るのか。そんなことを分析するのは野暮というものです。
とにかくこの素敵な小さな本は、旅のお供にどうぞ!とすすめたくなります。」
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無差別テロの時代。
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    川崎の無差別殺傷事件について気になることがあったので書いておきます。この事件の本質は無差別テロです。テロとは本来政治権力に向けられるものですが、ついに国民同士が殺し合う社会になったということです。しかも決まって子供たちや社会的弱者が犠牲になるのです。防ぎようがありません。

     

     

     

    文科省は「まさかこんな事件が起こるとは」と絶句しているとのことですが、その鈍感さには言葉が見つかりません。私は今から15年前にすでに予測しています。先見の明を誇るつもりなどありません。ただ、見ようとすれば誰の目にも見える世界の景色を言葉にしただけです。そして社会が、他人事ではなく、本当に子供たちのことを考えるなら、どういう処方箋を描くべきかについても述べています。

     

     

     

    未来塾通信29

    「驚くべき教育格差 − 中学受験の意味するもの −」

    http://www.segmirai.jp/essay_library/

    essay029.html

     

    末尾を一部抜粋します。

     

     

    「高度に発達した文化・情報資本主義社会の中で、家庭の資産や文化力まで含めてあらゆるものがシャッフルされ、人生の早い段階で勝敗が決するのを、競争社会の必然的な結果だとして多くの人は受け入れることができるだろうか。突然、自分の努力ではどうしようもないところで勝敗が決まる教育という市場で、個人として競争に駆り立てられたら、そこに精神の変調や荒れが出現しても当然ではないか。しかも、教育競争から早めに降りざるを得なかった子どもたちほど、学習機会から遠ざけられ、本来持っていた学習能力を枯渇させてしまう境遇に置かれる可能性が極めて高いのである。



     教育格差は所得格差を生み出し、所得格差は地域間格差を生み出す。かくして、日本社会は階層分化が進み、政治は混乱し、人々の心は荒廃し、治安は悪化の一途をたどる。競争に勝利して幸せな生活を営んでいた一家が、社会の底辺に吹き寄せられた人間の凶刃に倒れるといった性質の事件が頻々として起こらないと誰が断言できようか。人間は他者や地域共同体の支えなくして生存できない生き物である。自分だけが、自分の家族だけが幸せでいられることなどあり得ないのである。」

     

     

    処方箋については以下の二つの記事があります。

     

    1:「見果てぬ夢 ・100年後の生存戦略−教育」 

    http://oitamiraijuku.jugem.jp/?eid=446

     

    2:「100年後の生存戦略 教育 : 国宝・閑谷学校」

    http://oitamiraijuku.jugem.jp/?eid=488

     

     

    | 文学・哲学・思想 | 10:37 | comments(0) | - |
    この人を見よ!− 元福井地裁裁判長・樋口英明さん。
    0

      情報格差・経済格差を背景にしたある種のゲームと化した受験勉強を続ければ人格が空洞化せざるを得ない、という話でした。今や受験は完全に形骸化し、視野狭窄のブランド志向をくすぶらせているだけです。

       

       

       

      お前は他人の人格が空洞化しているなどと根拠のない思い込みや偏見を押し付けているが、人格についてあれこれ言うのはマナー違反ではないのか、という反論が返ってきそうですね。

       

       

       

      しかし、人格を問題にするなという反論は、天皇を政治利用して恥じないうつけ者の総理大臣とそれを利用して内部留保をため込む道徳なき財界にとって都合のいいマナーなのです。

       

       

       

      これは、様々な分野で破局が進行しているにもかかわらず、東京オリンピックを成功させようというスローガンでウソのように軽い空気を作り出し、自分たちに倫理的な批判の矢が飛んで来ないように仕向けた金と権力の亡者たちの屁理屈に過ぎません。

       

       

       

      人類の歴史をひもとくまでもなく、国家を破滅に導くのは、一部特権階級の国家主義的イデオロギーと版図の拡大欲求、負けた戦争の復讐、そして何よりトップに立つ人間の現人神になりたいという潜在的な欲求であり、それを目指しているという恍惚感なのです。

       

       

       

      話がそれましたが、塾教師としての経験から、受験勉強がなぜ人格の空洞化につながるのかという問いとそれに対する答えは、今の社会の特殊性を念頭に数回に分けて書くつもりです。特に、自分はそれなりに生徒を教え、上の学校に合格させているのだから、人格の空洞化とは何のことかわからないと考えている塾・予備校教師や学校教師の皆さんにはぜひ読んでもらいたいと思います。

       

       

       

      今回はそれについて書く前に、人格を空洞化させないために、絶えず立ち返るべき原点を今一度挙げておきます。

       

      ガンジーの言う「七つの社会的罪」(Seven Social Sins)です。

       

       

      1. 理念なき政治 (Politics without Principle)


      2. 労働なき富 (Wealth without Work)


      3. 良心なき快楽 (Pleasure without Conscience)


      4. 人格なき学識 (Knowledge without Character)


      5. 道徳なき商業 (Commerce without Morality)


      6. 人間性なき科学 (Science without Humanity)


      7. 献身なき信仰 (Worship without Sacrifice)

       

       

       

      道徳心理学者のジョナサン・ハイトが言うように、論理を方向付けるのは感情です。感情が劣化した人間が論理をもてあそべばどうなるか。ガンジーは「七つの社会的罪」でマナーについて論じているのではありません。倫理すなわち人格について論じているのです。

       

       

       

      ここからが本題です。まず人格が空洞化していないと私が考える大人に登場してもらいましょう。私は彼の紡ぐ言葉に魅了されました。今でも読むと目がしらが熱くなります。なぜなら、60歳を過ぎてここまで私心のない文章を書ける裁判官はめったにいないからです。素晴らしい判決文は、法的な枠組みを超えて高い倫理性を帯びてくるものです。

       

       

      その裁判官、樋口英明さんが大分にやって来ます。6月23日(日曜日)ホルトホール大分・大会議室(3F)の講演会に是非行きましょう。

       

       

       

       

      私の出身校である大分上野丘高校の先生方や生徒さんたちは、彼の話にきっと共感してくれるだろうと思います。特に大学の法学部を目指し、将来、裁判官や弁護士、検察官を希望している人にはめったにない機会です。当日は高校生の皆さんで一杯になるといいですね。

       

       

       

      以下は2014年の判決文より一部抜粋したものです。主権者教育をしっかりやっている高校の先生方やゲームとしての受験勉強に飽きている高校生に読んでもらいたいと思います。

       

       

       

      「個人の生命、身体、精神および生活に関する利益は、各人の人格に本質的なものであって、その総体が人格権であるということができる。人格権は憲法上の権利であり(13条、25条)、また人の生命を基礎とするものであるがゆえに、わが国の法制下においてはこれを超える価値を他に見出すことはできない。」

       

       

      「被告は本件原発の稼働が電力供給の安定性、コストの低減につながると主張するが、当裁判所は、極めて多数の人の生存そのものにかかわる権利と電気代の高い低いの問題等を並べて論じるような議論に加わったり、その議論の当否を判断すること自体、法的には許されないことであると考えている。」

       

       

      「たとえ本件原発の運転停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流失や喪失というべきではなく、豊かな国土とそこに国民が根をおろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失であると当裁判所は考えている。」

       

       

      「原子力発電技術の危険性の本質およびそのもたらす被害の大きさは、福島原発事故を通じて十分に明らかになったといえる。本件訴訟においては、本件原発において、かような事態を招く具体的な危険性が万が一にでもあるのかが判断の対象とされるべきであり、福島原発事故の後において、この判断を避けることは裁判所に課された最も重要な責務を放棄するに等しいものと考えられる。」

       

       

       

      樋口裁判長と真逆の判決を書いたのが大分地裁の佐藤重徳裁判長です。暇があったらお読み下さい。

       

       

      「大分地裁佐藤重憲裁判長、伊方原発差し止め却下。」

      http://oitamiraijuku.jugem.jp/?eid=520

       

      「大分地裁裁判長への意見陳述書」

      http://oitamiraijuku.jugem.jp/?eid=426

       

       

      | この人を見よ! | 12:35 | comments(0) | - |
      なぜ東大生の人格は空洞化するのか?
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        「東大生」と言ってもひとくくりに論じることはできません。それを十把一からげに論じるのは、ビジネス雑誌やお受験雑誌を刊行する「プレジデント社」や「東洋経済新報社」を始めとするその他の出版社、東大ネタで視聴率を稼ぐテレビ局に任せておきましょう。

         

         

         

        出版社やテレビ局の粗雑な発想は、東大と聞いただけで好奇心を刺激されたり、一目置いたりする層をターゲットにするところから出てきます。要するに、売り上げを伸ばすための経営判断なのです。例の「選択と集中」です。

         

         

         

        付和雷同する大衆を「選択」し、そこに資源を「集中」するというわけです。自社の出版物や番組作りが受けていると思うのは勝手ですが、それとて社会・産業構造の影響を受けているだけのことです。この点についてはまた論じるつもりです。

         

         

         

        「なぜ東大生の人格は空洞化するのか」というタイトルでひとくくりに論じようとしているのはお前の方だろう、と思われる方もいるかもしれません。しかし、「戦争しないとどうしようもなくないですか?」の丸山穂高議員や近畿財務局の職員を自殺に追い込んだ佐川宣寿前国税庁長官の言動を見ていると、人格が空洞化していると判断するしかないのです。両人とも「東大卒」です。

         

         

         

        「戦争しないとどうしようもなくないですか?」って、日本がアメリカの許可なくロシアに戦争を仕掛けられるとでも思っているのでしょうか。対米従属ケツ舐め路線をひた走る安倍政権の下でそれは不可能だとわかっているので、口先だけで威勢のいいことを言ってみたかったのですね。さすがにウソだらけの二枚舌政党、日本維新の会の議員だけのことはあります。

         

         

         

        一方、佐川宣寿氏に代表される「高級」官僚の実態は、安倍政権の忠実な犬であり、ケツを舐めろと言われれば舐める、誇りなき下僕に過ぎないということが明らかになりました。親分がトランプのケツを舐めれば、子分はその親分のケツを舐めるという、このケツ舐め連鎖を見せつけられて、心暗くならない人がいるとすれば、その人もまた人格が空洞化しているのだと断言せざるを得ません。

         

         

         

        事ここに至って、特に3・11以降、この国の文化を破壊しアメリカに国富を売り渡して恥じない人間たちの共通点は「東大卒」だという事実に気づかないわけにはいきません。

         

         

         

        東大は日本の近代化において一定の役割を果たしましたが、そのほとんどは戦争に明け暮れた時期だったのです。そして、戦争を始めた責任も敗戦の責任も日本人はいまだに自分で落とし前をつけていません。

         

         

         

        その結果、重大なことが見落とされています。実は、この国の歴史の転換点は、何度も述べてきたように、福島の原発事故だという点です。それは日本が再び一等国になるために画策されたもう1つの戦争がもたらした第二の敗戦だったのです。

         

         

         

        それを隠蔽するために政財界はオリンピックを誘致し、やれリニア新幹線だ、やれカジノだ、大阪万博だという花火を打ち上げ、国民をイベント人間に改造しています。その中心を担っているのも「東大卒」の「エリート」たちです。

         

         

         

        ここに於いてです。「なぜ東大生の人格は空洞化するのか」という問いが立ち上がるのは。そして、私の従事する塾産業も「東大合格者を何人出したか」という時代遅れの物差しに縛られたままで、人格が空洞化した人間を陸続として送り出しています。それを望んでいるのは親たちであり、教師たちです。つまり、少し長い目で見れば、自分で自分の首を絞めているというわけです。

         

         

         

        何だか難しい話になりそうなので、結論を先に言っておきます。

         

         

        35年以上にわたって塾教師を続けてきた結果、私がたどり着いた結論は、今の社会で東大を目指して勉強すれば、絶えざる競争に身をさらし、自分の足元が見えなくなって、不幸になる確率がきわめて高いということです。

         

         

         

        今の社会とは、大企業が国家と国民を食い物にするコーポラティズムと、格差は当然とする自己責任論に基づいた新自由主義のイデオロギーが跳梁跋扈する社会のことです。それは沈むとわかっている船の中で、他人を蹴落とし、自己利益の最大化を目指すような生き方です。

         

         

         

        ここで次のような疑問が湧くかもしれません。塾教師の仕事は、少しでも上の学校や大学に生徒を合格させる事ではないのか、何を偉そうに大風呂敷を広げているんだ、と。

         

         

         

        しかし、私は塾教師としての経験から、それは間違っている、むしろ子供たちを不幸にするイデオロギーだと断言したいと思います。自明に見えるイデオロギーも一皮むけば、しょせんは人口動態に左右される社会構造の産物に過ぎないからです。

         

         

        重要なのは、少しでも「上」の学校や大学や企業を目指すことではなく、少しでも多くの「横」の人間と繋がり、外形的な肩書やレッテルに惑わされず、現実にやっていることを見て人格を評価できる人間になることです。人格が空洞化している「エリート」たちは、現実から目をそむけ、「今までの自分の人生は間違いじゃない」と必死で自分に言い聞かせています。「東大出てても、バカはバカ」と堂々と言えるようになりましょう。

         

         

         

        長くなるので今回はここまでにしておきます。にわかには信じられないかもしれませんが、東大を目指した勉強は人格を空洞化させるという私の仮説に興味をお持ちの方は、次回以降もお付き合い頂ければと思います。私は東大を目指している人を含めて、若い人たちの新しい生き方を後押しするために、このブログを書いています。それ以外の意図はありません。

         

        | 文学・哲学・思想 | 14:09 | comments(0) | - |
        「山本太郎」の本質を断固支持する。
        0

          今回は、塾教師人生の総括として、東大や慶応に合格しただけであたかもそれが素晴らしいことのように持ち上げる出版界と塾・予備校業界、それにまんまと騙される「佐藤ママ」や「ビリギャル」に代表される人格なき「大衆」を批判する予定でした。

           

           

          そもそも、大学受験の合否はあくまで個人的な出来事のはずで、それを世間に向けて公表することは、ブランド品を見せびらかすような下品な行為以外の何ものでもありません。

           

           

          それにしても、たかが大学に合格しただけでそれに価値があると思い込ませる出版界は、他方で政治的な批判を控える(実際はその発想すらないのですが)ことによって、出版ジャーナリズムの劣化をいっそう加速させています。

           

           

          その結果、私たちの国は世界に冠たる後進国に転落してしまったのです。いや、もともと後進国だったのです。客観性や中立性という言葉で思考停止に追い込まれた結果、政治の話は学校でもダメ、職場でもダメ、テレビでもダメ、芸能人が発言してもダメ、ミュージシャンが発言してもダメ、という体たらくです。

           

           

          要するに、周囲の空気を読んで和を乱さないことに異常な神経を使うだけのアメーバ集団、反知性主義の国家になり下がったということです。これで先進国と言えるでしょうか?

           

           

          本題に入ります。今回のタイトルで「山本太郎」とカギ括弧付きで書くのは、山本太郎という一政治家が希望のシンボルになることを願っているからです。

           

           

           

          これまで何度もブログで述べてきたように、彼は心ある国民の言いたいことを最もよく代弁してくれました。私は彼の国会での質問や国会外での活動に救われました。正直に言うと、彼がいるおかげで私は政治に対する関心をつなぎとめているのです。

           

           

          彼は足を引っ張られるのを承知で、からかわれるのをものともせず、常に国民の立場に立って発言してくれました。感情も知性も劣化したネトウヨとは違って、彼は「理想の審判者としての国民」を信じているのです。

           

           

           

          以下は、『僕にもできた! 国会議員』(山本太郎=著)の書評です。作家の島田雅彦氏が書いたものです。

           

           

           

           

          ― 理想主義者の代名詞に「ドン・キホーテ」というのがあるが、山本太郎ほどこの称号にふさわしい男はいない。通例、揶揄のニュアンスが付いて回るが、徒手空拳で巨悪に突撃してゆく蛮勇こそ現在の政治家に最も必要とされる素質である。その理想は憲法に忠実で、あるべき政治道徳に則り、国民に安全で健康な生活を確保しようとする高潔なものだ。国会には七百人以上の議員がいるが、山本太郎と何人かの例外を除けば、ほとんどの議員が多数派の頭数合わせと己が既得権益を守ることしか頭にない。山本太郎が理想主義者として浮いてしまうこと自体が政治の退廃、劣化の証左になっている。

           

           


           山本太郎の六年間の議員活動はちょうど安倍政権の悪政と重なるが、この間に悪政があまりに自明のことになってしまい、有権者のあいだに諦めムードが広がり出した。もちろん、野党議員たちは国会や委員会で政府の対応を批判し、数々の疑惑に対する真相究明を続けているが、首相はじめ政権担当者たちは呼吸するように嘘をつき、公文書の改竄と偽造は当たり前、幽体離脱したかのように当事者意識を欠き、一様に記憶喪失に陥っている。

           

           

           

          もう少し道理を知っているはずの男たちも、破綻の予感を抱きながら、傍観している。政府は実質、自分で何かを決めたことも、率先して対策を練ったこともない人々の吹き溜まりである。

           

           


           結果、財政破綻は秒読み、廃炉への道は遠く、放射能はアウト・オブ・コントロール、外交、安全保障政策も全て裏目に出た。無為無策の首相や子どもの使いの外相を置き去りにして、国際政治の謀略は容赦なく進行する。相手の厳しい次の一手には対応できそうもない。貧困問題もいよいよ深刻になり、生活苦を強いられた庶民のあいだから、怨嗟の声が上がる。純粋な理想主義者がムチを入れなければ、政府はピクリとも動かない。

           

           


           首相とその不愉快な仲間たちは官房機密費を使って、マスメディアを籠絡し、世論操作することも、内閣人事局を通じて、官僚を丸め込むことも、首相権限を振りかざして警察や司法に圧力をかけることもできるが、その絶大な権力を使って、やることといったら、自分たちの不正、失策を隠すこと、アメリカ大統領のパシリとして貢ぎ、日米安全保障条約および日米地位協定を憲法の上に置き、この国の占領状態を維持し、その利権で私腹を肥やすことだけだ。

           

           

           

          山本太郎は活動資金も限られ、官僚やマスメディアを操ることはできないが、彼には有能なブレーンがついていて、ボランティア的に彼をサポートし、戦略を授けてくれるので、国家権力を私的に濫用する極右政権相手のゲリラ戦はかなり奏功しているといっていい。そのゲリラ戦の主戦場は国会中継で、政府側が誤魔化しと嘘でしどろもどろになる中、舌鋒鋭く切り込んでゆく様子はまさに「山本太郎劇場」だ。山本太郎は質問を通じて、被災者支援等で政府に善処を促すことに成功している。

           

           


           有権者が無知で無関心でいる限り、悪政は続く。礼儀正しく、おとなしく、他人を攻撃せず、空気を読む。そんな人々の沈黙の同意によって、不正が見逃される。右でも左でもない中立の立場でいる限り、極右の専横は容認される。そうした「無関心な人々の共謀」をいかに打破するか、それが問題だ。もし、それに成功すれば、政権にとっては致命傷になる。待望されるのは政治の不毛を笑い飛ばしつつ、常識を覆すリベラルのトリックスターである。

           

           


           六年前に俳優から政治家に転身した時、彼自身が一般の無関心層と変わらない素人だった。だが、謙虚に勉強を続けるうちに堂々と無能な為政者たちに正論を突きつける市民視線の政治家になった。

           

           

           

          ここ六年間の山本太郎の軌跡は、「王様は裸だ」といえる正直者の素人にしかこの国は変えられないということを如実に示している。「山本太郎が首相になる」と聞いて、「まさか」という人は政治の本質をまだわかっていない。実際、極右マフィア政権が六年も続くという「まさか」を見てきたのだから、その反動から山本太郎首相の誕生は十分あり得ると考えなければ、やってられない。― 以上。

           

           

           

          | 政治 | 10:49 | comments(0) | - |
          子供の人生は幼少期に出会う大人によって大きく左右される。
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            前回のブログの続きです。短くない私の塾教師人生の中で再発見した単純な真実についてでした。再発見というのは、何となくわかっているつもりだったことにあらためて気づいたということです。

             

             

             

            たとえていうならば、チェーホフが生涯をかけて人生は虚しいということに気づいたように、と言えるかもしれません。しかし、今時小学生でも人生は虚しいと言います。ロシアの世界的な文豪の認識と小学生のそれが同じはずはありません。わかるということには無限の段階があるのです。

             

             

             

            正直に言いますが、私は塾教師をしながら、「わかる」ということが何を意味するのか、いまだにわかっていないのです。学校や塾で、教師は「わかりましたか」と言い、生徒は「はい、わかりました」と答えるのですが、何がどのレベルでわかったのかを検証することはできません。生徒がテストで高得点を取りさえすれば、分かっていることにして先に進むだけです。教室とはわからせたつもりの教師とわかったつもりの生徒のことばが飛びかっている空間に過ぎません。

             

             

             

            あることが「わかる」には時間と空間、そして人格の変容が必要です。そして、人格は倫理と深く関係しています。いや、人格の変容をともなわない「わかる」は、言葉の自動機械を大量生産するだけです。「東大出ててもバカはバカ」というわけです。そのことについてはまた改めて書きます。

             

             

             

            話を元に戻しましょう。私が気づいた真実とは、一言で言うと、今回のタイトル「こどもの人生は幼少期に出会う大人によって大きく左右される」というものです。それにあらためて気づいたのは、宮崎駿監督のインタビューがきっかけでした。それは同時に監督の創造の源泉を垣間見た瞬間でした。

             

             

             

            そのインタビューは次のようなものでした。

             

            「五歳の子供が両親と一緒にスタジオジブリに遊びに来たことがあった。」監督はしばらく遊んだ後、三人を車で駅まで送っていきます。当時の監督の車は屋根が開くオープンカーでした。「この子は屋根を開けたらきっと喜ぶだろう」と考えます。ところが、屋根を開けようとしたちょうどその瞬間、小雨が降り始めます。「次の機会にしよう」と彼は判断して、屋根を閉じたまま駅まで車を運転して行ったのです。

             

             

            しかし、少し経って後悔の念がわき始めたと言います。「子供にとってその一日はその一日。子供は今、ここを生きている。二度と同じ日は戻って来ないのだ」と彼は気づきます。「子供は急速に成長して、これまでの自分を脱皮していってしまう。たとえその子が一年後にまた来て、今度は屋根を開けて運転してあげたとしても、同じことにはならない。つまり、その貴重な瞬間は、不覚にも永遠に失われてしまったのです。」と語ります。

             

             

             

            宮崎監督は、子供たちが今ここを生きていることの価値を深く理解しています。子供は、過去や未来といった明確な観念を持っていない。子供の幸せは「今、現在」の中にあることを知っているのです。それは彼がアニメを描くことに没頭しているときの幸福感と同じだからです。

             

             

             

            彼は子供の心を理解し尽くしています。それは凡百の教師や心理学者の及ぶところではありません。彼の<内なる子供>が傑作を生み出したのです。もしあなたの子供が、人生の初期に宮崎監督と同じような大人に出会っていれば、かなりの確率で創造的な人生を送るようになるだろうと思います。

             

             

            それに対して、子供が一歳になるかならない頃から、「公文」に通わせ、バイオリンとスイミングを習わせ、効率的な時間の使い方を教え、まるでビジネス手帳にぎっしり書き込まれているスケジュールをこなすような生き方を強制する「佐藤ママ」のような大人に出会えば、子供がどんな人生を送るようになるのか、私はリアルに想像できます。そんな<他人の人生を生きる子供>が大量生産されれば、社会がどのように変わっていくか、それを克明に記述することが今回のテーマなのです。

             

             

             

            その前にいくつか問いを立てておきます。私の考えは以下の問いをめぐって展開するつもりです。箇条書きにすれば以下の通りですが、すべての問いは関連しています。

             

             

             

            1:宮崎監督と「佐藤ママ」の子供観はどちらが普遍的か?

             

            2:どちらの子供観が人々を幸せにするか?

             

            3:子供の実存に沿った教育とはどのようなものか?

             

            4:子供を自殺に追いやる匿名のシステムとしての学校に未来はあるか?

             

             

            続きはまた次回。今回も読んで下さってありがとうございます。

             

             

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