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さよならテレビ ドキュメンタリーを撮るということ/阿武野勝彦【1000円以上送料無料】
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《目次》
プロローグ
第1章 テレビマンとは何者か
第2章 大事なのは、誰と仕事をするか
第3章 表現とタブー
第4章 放送は常に未完である
第5章 世の中には理解不能な現実がある
第6章 ドキュメンタリーを、誰が求めているのか
第7章 「ダメモト」が表現世界を開く──〈司法シリーズ〉のこと
第8章 「ドキュメンタリー・ドラマ」とは何か
第9章 あの時から、ドキュメンタリーは閉塞した世界だった
第10章 題材は探すのではなく、出会うもの
第11章 組織の中の職人は茨の道
第12章 「わかりやすさ」という病
第13章 樹木希林ふたたび
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まず私たちの生命と暮らしを脅かす事実を知ること。それにたいしてどのような認識を持つのか。この国のみならず、世界を壊滅させる災厄とどう向き合うのか。次世代に対してどう責任を取るのか、そもそも責任を取れるのか。自分に何ができるのか。この現実にどう向き合うのか。それを教えるのが教育のはずだが、この国には教育も哲学も存在しない。
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「最悪」の核施設 六ヶ所再処理工場 (集英社新書)
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小出 裕章,渡辺 満久,明石 昇二郎
原発よりもはるかに危険な六ヶ所村再処理工場。私たちの日々の生活が薄氷の上で営まれていることを痛感させられる。同時に、この国には「国民の生命・財産・自由を守り抜く!」と威勢のいいことを言う総理大臣と無能の政治家しかいないことに絶望する。核燃料サイクルと言い、下北半島の再処理工場と言い、3兆円以上の国民の税金がつぎ込まれ、いまだ後始末も将来の見通しもたっていない現実をどう考えているのか。彼らは核兵器を持ちたいという願望と税金をロンダリングして私腹を肥やすことしか眼中にない。北海道の地震だけに目を奪われてはならない。六ヶ所村は今回の震源地の目と鼻の先にあるのだ。
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D.J.ブーアスティン
私にとっては古典の中の古典。三度読みました。そしてその慧眼にいまだに驚いています。
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殺人犯はそこにいる (新潮文庫)
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清水 潔
ジャーナリストと称する職業がある。自称ジャーナリストもいれば、テレビのコメンテーターとしてリベラルに媚びる政権批判をし、名を売り、講演で稼ぐ職業をジャーナリストと呼ぶ者もいる。とんだ茶番である。ジャーナリストとはどこまでも「事実」を追いかける。テレビに出て能天気な解釈や感想を垂れ流している暇などないはずだ。ジャーナリストを志す若い人には清水氏の著作は避けて通れない。その名に値する本物のジャーナリストがここにいる。
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福田 直子
おそらく自民党・安倍政権はSNSを駆使し、分析するデータサイエンス(日本版なのでレベルはまだ低いですが)の重要性に着目し、選挙にどうすれば勝てるか、自分たちに有利な世論を形成し、国民を誘導・分断するにはどうすればいいのかが分かっているのです。そのためのノウハウも蓄積しつつあります。安倍首相の貧困な語彙力からは想像できないカタカナ言葉を聞いていると、それがSNSを分析している集団から教えられたものであることがよくわかります。ただ彼らの致命的な弱点は将来の社会を導く理想がないことです。おそらく、思いもかけない結果が待っていることでしょう。なぜなら、所詮、彼らはアメリカとビッグデータの奴隷でしかないのですから。これからの政治は、好むと好まざるとにかかわらず、この本に書かれていること抜きには語れなくなっているのです。
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安倍政権に対するメディアの忖度が云々されていますが、元々同じ穴のムジナなのです。忘れてならないのは、日中戦争から太平洋戦争にかけて、日本の世論と新聞のほぼ全部は好戦的・拡張主義的だったのです。しかも、当時はまだ言論統制体制が発足していなかったのです。この本は、そうした「一貫して好戦的な世論とそれに便乗する新聞」が先導し、近衛文麿はじめ文民政治家がそれに便乗、軍部がさらに便乗、という構図を一次資料で克明に論証しています。安倍政権を支持するネトウヨの皆さんの日本語力では、まともな読解は無理ですので勧めません。一方、正確な歴史を知るためには「世論」の不気味さを知ることだと気づいている若い人には是非一読を勧めます。
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茫漠の曠野 ノモンハン
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松本草平
著者は大分市にある『天心堂へつぎ病院』の院長、松本文六氏の御尊父、松本草平(本名松本弘)氏です。詳しくは、ブログで紹介したいと思いますが、第一次資料として極めて価値の高いものです。40年ぶりに復刻版を出された松本文六氏と出版社に感謝する他ありません。
戦略も何もない、無謀・無慈悲な戦争を語り継ぐことは、最も崇高で重要な人間の営為だと私は考えています。作家の司馬遼太郎氏は、電話で草平氏に次のように伝えてきたそうです。「先生の臨場感のあるノモンハン戦記に出会えて本当にありがとうございました。私は大東亜戦争の折、戦車隊の一員として従軍しましたが、先生の従軍記以上のものを創ることはできません。」と。
一人でも多くの方がこの本を読まれることを望みます。ちなみに松本文六氏は伊方原発差止め訴訟の原告でもあります。その縁で、この本に出会うことができました。
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「南京事件」を調査せよ (文春文庫)
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清水 潔
全国のネトウヨの皆さんへの推薦図書です。清水氏のこの本を読んでから、「南京事件はなかった!」「南京事件は捏造だ!」と叫びましょうネ。
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広瀬隆
広瀬氏をアジテーターだの、オオカミ少年だの、悲観主義に過ぎると言って批判する人がいる。しかし、ブログで何度も述べてきたように、真の悲観主義こそがマインドコントールによって奴隷根性のしみ込んだ私たちの精神を浄化してくれるのだ。そもそも無知では悲観が生まれようもないではないか。国などいくら破れても結構。せめて山河だけでも次世代に残そうと考える人ならぜひとも読むべき本である。いや、これから幾多の春秋に富む若い人にこそすすめたい。
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チャヴ 弱者を敵視する社会
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オーウェン・ジョーンズ,Owen Jones
【本書への賛辞】

「怒りが生んだ、最高の本」
──ガーディアン紙

最高の論争がみなそうであるように、知性に裏打ちされた怒りが本書を支えている。
──エコノミスト誌

暴動や世界中に広がったオキュパイ運動に照らして考えると、分断社会に関する著者の鋭い分析は、
不気味なほど未来を予知していたことがわかる。
──アートフォーラム誌

情熱と、思いやりと、すぐれた道徳性が結実した仕事だ。
──ニューヨーク・タイムズ紙

政治の定説を見直す大胆な試み。著者は戦後のイギリス史を縦横無尽に往き来し、
階級、文化、アイデンティティといった複雑な問題を軽々とまとめてみせ、
結果として「階級」問題に火をつけ、大きな効果をあげている。
──インディペンデント紙

いまの制度が貧しい人々を見捨てていることに対する苛烈な警告──それが本書だ。
──ブログサイト「デイリー・ビースト」

ジョーンズは、「地の塩」だった労働者階級が政治のせいで「地のクズ」と見なされるようになった経緯を見事に説明している。
──タイムズ紙

この本は、新しいタイプの階級嫌悪と、その裏にあるものを痛烈にあばいて見せてくれる。
──ジョン・ケアリー(The Intellectuals and the Masses著者)

これは「イギリスはおおむね階級のない社会である」という考え方への、論理的で情報満載の大反撃だ。
──オブザーバー紙

情熱的で示唆に富む……この声が届くことを心から願う。
──スコットランド・オン・サンデー紙
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紹介していない本が山のようにあります。数日前にこの本を本棚の奥から引っ張り出し再読しました。いや〜面白かった。。とにかくこの本のことを忘れていた自分が信じられない。読んでない人に熱烈に勧めます。ハイ。
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英語の実際的研究 (1969年)
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秋山 敏
高校生にとって、今でも一押しの不朽の名著。でもこの本をことを知っている英語教師は少ないと思います。是非復刊してほしいものです。
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スノーデン 日本への警告 (集英社新書)
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エドワード・スノーデン,青木 理,井桁大介,金昌浩,ベン・ワイズナー,宮下紘,マリコ・ヒロセ
2017年4月18日、朝日新聞がようやく「パノプティプコン」を取り上げました。遅すぎますね。
これから先の日本社会は、ますます荒廃が進み、国民の不満が頂点に達し、やがて爆発します。それを未然に防ぐために、国は国民の監視を強化します。
実際アメリカでは「愛国者法」により、電子メールや携帯の通話履歴が監視の対象になっています。誰が、いつ、どこで、何を読んで、誰と通信を交わしたか、すべて国に筒抜けです。
「パノプティプコン」とはフランスの哲学者フーコーが用いた概念ですが、国民が刑務所の囚人のように監視される体制を言います。監視者の姿は見えませんが、囚人は監視者不在でも、監視を意識することによって管理統制されるのです。これを「パノプティシズム」と言います。
このシステムから解放されるためには、権力がどう管理・統制しようとしているかを知らねばなりません。この本はそれを知るための第一歩です。あなたが無知のまま、奴隷の人生を送りたければ、読む必要はありません。
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A.ミラー
アリスミラーのこの本は、塾を始めるきっかけになりました。ただ生活のためだけなら、他のことをしていたでしょう。『才能ある子のドラマ』とあわせて、当時の私には衝撃的な本でした。人生はどこでどう転ぶかわかりません。人間の奥深さを知ることで、何とか自分を維持していたのです。この本を読むと当時のことが、ありありと思い出されます。ある意味で、私の人生を方向づけた本かもしれません。
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NHK「東海村臨界事故」取材班

2月18日のブログでも書きましたが、仕事のために読むビジネス書の類は、最終的には効率を重視し、最小の資本と労力の投下で、いかにして最大の利益を上げるかということに尽きていると思います。そのための働き方改革であり、そのための賃上げです。そのための人心掌握術であり、顧客対応です。ビジネス書を読めば読むほど、人間は軽薄になり、視野が狭くなっていきます。もしあなたがそれを自覚するきっかけがほしいなら、是非この本を読むことを勧めます。読書はビジネスのためにするのではないということが分かると思います。この本は私たちの日常の風景を一変させるだけのインパクトを持っています。いわば、ことばの最高の意味における「闖入者」なのです。
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服従
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瀬木 比呂志
この本はまだ発売されていません。自分で読んでいない本を推薦するのは邪道でしょう。しかし、これまでの『絶望の裁判所』『ニッポンの裁判』(ともに講談社現代新書)に続く裁判所、司法批判の第3弾が長編の権力小説だということで、過去2冊の本の面白さからして、推薦に値する本だと思いました。『原発ホワイトアウト』の最高裁判所ヴァージョンだと思います。読んでからコメントを追加したいと思います。
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アモン・シェイ
学校なる場所に通っていた時、毎年夏になると課題図書を読んで、読書感想文を書かねばならないのが苦痛でした。課題図書の選定には学校と書店の密約があるに違いないと思っていたくらいです。

偶然巡り合った面白い本の感想を書くのならまだ我慢できたかもしれません。つくづく学校というところは、余計なことをしてくれると思ったものです。

あまりにめんどうくさいので、「あとがき」を参考に、あらすじを書いて提出したら、トリプルAをもらいました。

学校というところは、もしかしたら、人生の退屈に耐える訓練をする場所だったのかもしれません。この本を読んで、改めてそのことを確認しました。別に先生を責めているわけではありません。それほど自覚的に生きるということは難しいのだとため息をついているだけです。
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想田和弘監督の観察映画。音楽による演出は一切なく、徹頭徹尾監督の視点で撮られたドキュメンタリー映画。見終わった後、日本の選挙風土の貧困さが浮かび上がる。この国に民主主義はない、ということを改めて確認し、そこから出発するしかない。その勇気を持つ人には必見の映画です。合わせて『選挙2』もどうぞ。
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マックス ヴェーバー
ウェーバーの死の1年前、1919年、学生達に向けた講演の記録です。
一部抜粋します。

「自分が世間に対して捧げようとするものに比べて、現実の世の中が―自分の立場からみて―どんなに愚かであり卑俗であっても、断じてく挫けない人間。どんな事態に直面しても「それにもかかわらず!」と言い切る自信のある人間。そういう人間だけが政治への「天職」を持つ。」(P105〜106)

「さて、ここにおいでの諸君、10年後にもう一度この点について話し合おうではないか。残念ながら私はあれやこれやいろんな理由から、どうも悪い予感がしてならないのだが、10年後には反動の時代がとっくに始まっていて、諸君の多くの人が―正直に言って私もだが―期待していたことのまずほとんどは、まさか全部でもあるまいが、少なくとも外見上たいていのものは、実現されていないだろう。」(P103〜104)

10年後には、ワイマール体制は機能不全に陥り、1933年にはヒトラーが首相に就任します。

平和憲法は、日本人にとって310万人の命と引き換えに手に入れた唯一と言っていい理念であり、アイデンティティーでした。その唯一の誇りを、日本人は損得勘定で葬り去ろうとしています。言い古された言葉ですが、歴史は繰り返すのです。
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中沢 新一
小学校を卒業するころ、将来なりたい職業として思い描いていたのが、天文学者か生物学者でした。プロ野球選手は、自分のセンスでは無理だと悟りました。物ごころついたころから興味があったのは宇宙や昆虫や植物の世界でした。そんなわけで南方熊樟に出会うのは必然的な成り行きだったのです。人間は言葉によって世界を把握しますが、それ以外の把握の仕方があるはずだと、ずっと思ってきました。南方熊樟は、小林秀雄と同じく、直観による世界の把握の仕方を教えてくれました。この本は、言葉によって構成された世界秩序の外に出て、世界を改めて考えたい人に大いなるヒントをあたえてくれます。安倍政権によるゴキブリのフンのような、あまりにばかばかしい政治状況を見せつけられているので、精神の衛生学として一気に読みました。
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こどもの教育から裏金を使ったオリンピック誘致、原発再稼働、戦争準備から武器の売却、安倍政権の裏の権力としてメディアに絶大な影響力を行使する電通。私たちは電通が作り上げた「箱」の中でいいようにマインドコントロールされている。自分の意見だと思っていたものが、実はそう思わされていただけだということに気づかなければならない。音楽をはじめとする芸能情報、その中で踊らされるミュージシャンやタレント、果てはデザイン業界までを席巻する。今や電通の介在しないメディアはないと言ってもいい。利権あるところに電通あり、です。
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前作『日本はなぜ「基地」と「原発」止められないのか』に続く著者渾身の力作。自分の人生を生きたい人にすすめます。ただそれだけです。18歳で選挙権が与えらる高校生が政治を考える際の基本的なテキストになる日がくるといいですね。無理でしょうが。これ以上余計なコメントはしません。まず手に取ってみてください。
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メディアで取り上げられるよりはるか前から日本会議の存在について私は言及していました。電通と同じくタブー視するメディアには心底失望したものです。報道すればタブーはタブーでなくなるのです。何を恐れているのでしょうか。干されれば、何とか生活をする工面をすればよい。それだけのことです。
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磯崎新
帯に「祝祭都市にスタジアムはいらない」とあります。そもそも2020年まで天災と原発事故をやり過ごし、経済危機を乗り越えて存在しているでしょうか。極めて怪しいですね。偶然書店で手に取って読みました。彼の文章を読むと、建築は現世の権力に奉仕するものではなく、想像力の王国を作るものだと思わされます。建築にそれほど興味のない人でも、読めます。いや、いつのまにか引き込まれているでしょう。
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難関中高一貫校で学び、東大に合格しても、それはもはや知性のバロメーターではありません。この本に書かれていることが真実だと見破れることこそが本物の知性です。ニセの知性は既得権益を守るためにはどんな屁理屈でもひねり出します。おまえは何も知らないと言って他人を見下し、金と権力におもねるのです。ニセの知性は理想の灯を掲げることができません。「脳内お花畑」などという幼稚な言葉を使って揶揄するしかないのです。彼らの決まり文句は、他国が攻めてきたらどうするのかという、それこそ「脳内お花畑」的なものです。「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」とは、まさに至言です。
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烏賀陽弘道
私の元塾生の縁でお会いしたことのある烏賀陽弘道氏の渾身のレポート。事実を丹念に調べ上げ(これがジャーナリストの本来やることです)事実をして語らしめることのできる稀有なジャーナリスト。この本を読まずに福島第一原発の事故の本質に迫ることはできない。ダブル選挙の前に一人でも多くの国民が読むことを期待します。
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松岡正剛氏の本はどれも面白く、シリーズの千夜千冊を除けばほとんど読んでいます。『多読術』は、高校生にぜひ勧めたいと思います。高校時代に、この本を読んでおくと、さまざまな分野の知的見取り図を手に入れることができます。学校の授業だけではなく、この本を手掛かりにして知の荒野に歩みを進めてほしいと思います。
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カント
安倍首相は「この道しかない」と言って消費税を上げ、集団的自衛権の行使を可能にする閣議決定をし、公約とは正反対のTPPを批准することで、日本の文化=アイデンティティーを破壊しようとしています。

もし私たちが生き延びたければ、そのヒントがこの本の中に書かれています。日本は超大国の「夢」を代弁するだけの国になってはなりません。
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山本 太郎
山本氏の国会での質問を、本になって改めて読み直して感じることは、文字通り「みんなが聞きたい」質問をしてくれたということです。安倍首相が小学生に「なぜ政治家になったのですか」と質問された時、「父親も祖父も政治家をしていたからです」と答えていました。小学生相手に、何と言う悲しい答えでしょうか。語るべき理想を持たない政治家など、所詮は官僚に利用されるだけです。それに対して、山本氏には語るべき理想がある。「政治なんてそんなものさ」というリアリストが発散する腐臭を吹き飛ばすさわやかさがある。それは、彼の身体には収まりきれない理想が持つ力そのものです。彼は言います。「力を貸してほしい。少なくとも、あなたが必要だと思われる社会、私が必要だと思われる社会を作っていきたい。そう思うんです」と。日本の総理大臣にふさわしいのはどちらでしょうか。
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ジョン・W・ダワー,ガバン・マコーマック
おそらく、日本人自身よりも海外の知識人のほうが、日本の問題を正確にとらえていると思わせる本です。読み終えて何気なくテレビを見たら、わが大分県選出の国会議員、岩屋毅氏と江藤晟一氏が、2016年ミスユニバース大分県代表を選ぶ催し物に出ていました。名誉顧問だそうです。いかがわしい宗教団体をバックに票を稼ぐだけでは飽き足らず、こんな大会に顔を出して名前を売ろうとする。大分市長の佐藤樹一郎氏も出席していました。このお三方は、こんなことをするために国会議員や市長になったのでしょうか。国民の税金を使ってやることといえば、テレビに出演してにやけた顔をさらすことでしょうか。もう物事の軽重が全く分かっていません。せめてこの本くらい読んではどうでしょうか。私はこの本に書かれていることの大部分に賛成です。
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2年半ほど前に求めて、一気に読みました。マルクスの『資本論』の中に書かれていることを、著者が自分なりに消化し実践していく過程が書かれているので、一種のドキュメンタリー文学として読めます。きっと著者と同じ思いの若者は全国にたくさんいると思います。かけがえのない一回きりの人生を、充実して生きたいと思っている人に勇気を与える本です。
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もう何と言うか、別世界を生きている人間です。彼の発する言葉は文学とは無縁です。人間が言葉を持ったのは、言葉にしがたいものを言葉にしようとするためです。政治家が発する言葉の軽さと言ったらありません。それだけ現実も軽いものになったということでしょう。
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鈴木大拙の言わんとすることが、ようやくわかりかけてきました。年齢を重ね、日本文化の基底にあるものをじっくり味わうことで開示される世界があるのです。日々の生活に追われていては、この本を読み、味わう暇などないでしょうが、それだからこそ手に取ってみてはいかがでしょう。
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人間は、条件次第で、喜々として殺人を犯す。そして、その条件を整備しつつあるのが、安倍政権とその背後でうごめく『日本会議』である。このことに気づいていても、「配慮する」ことを最優先して報道しないメディア(特にNHK・読売新聞・産経新聞)。そしてそこに寄生する学者やコメンテーター、芸能人。このドキュメンタリー映画は、彼らの自画像である。たまには、自らの顔をじっくり眺めてみるがよい。
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私が長年考えてきた問題を解明するヒントになりました。ブログで書いたように、まず感情を基にした結論があって、それを正当化するために人は「知性」を動員するという、ごく当たり前のことが書かれている。つまり、知の粉飾決算報告書である。
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食う寝る遊ぶ 小屋暮らし (JUGEMレビュー »)
中村 好文
中村さんの著作の中では、個人的に最も好きな本です。読んでいるだけで楽しくなります。限りなく優しい、でも、痛烈な文明批評です。これからの生き方のヒントが満載です。それを一人でも多くの人と分かち合いたいと思い、中村好文論・その3の中で引用させていただきました。
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暮らしを旅する
暮らしを旅する (JUGEMレビュー »)
中村 好文
以下は私がアマゾンのレビューに投稿したものです。再録します。
「もし人に幸福な生き方があるとしたら、中村好文さんのような生き方だろうと、ずっと思ってきました。
建築雑誌をパラパラとめくりながら、ふむ、と思って手が止まると、そこには必ずと言っていいほど中村さんの設計した住宅がありました。
文は人なりと言いますが、その人の書く文章のエッセンスがこれほど見事に建築にも表現されている例はめったにありません。
建築に限らず、食の分野でも、ことばと実物の乖離がはなはだしい時代に、中村さんの設計した住宅や美術館に出会うと、どこか安心するのですね。
そういうわけで、著者の本はすべて読ませてもらっています。
この本も偶然、年末に本屋さんで手に入れ、装丁やカバーの手触りを楽しみながら読んでいます。
読みながらいつの間にかほのぼのとしている自分を発見します。
一日に一編か二編を過去の記憶をたどるようにして読んでいます。
この本の平明さ、やさしさがどこから来るのか。そんなことを分析するのは野暮というものです。
とにかくこの素敵な小さな本は、旅のお供にどうぞ!とすすめたくなります。」
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映画『特捜部 Q カルテ番号 64』を観る。
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    今回この映画を取り上げようと思ったのは、この国の暗部でうごめいている大日本帝国の精神文化(エートス)が堂々と表舞台に登場し、復権を果たそうとしているからです。安倍政権がグロテスクなまでに肥え太り、腐臭を撒き散らし、カルト化したのは、まさに大日本帝国の精神文化から養分を吸収しているからです。

     

     

     

    つまり、歴史を振り返るまでもなく、安倍政権は民族差別と優生思想を胚胎しているのです。私が鬼胎の政権と呼ぶ所以です。こういう政権には必ずや同調者が現れます。それが日本維新の会でありN国です。

     

     

     

    その総仕上げが、東京オリンピックを利用した国威発揚であり、「大日本帝国憲法」の制定というわけです。野党の皮をかぶった自民党系子ヒツジたちには、この流れを阻止する力も戦略もないでしょう。

     

     

     

    それを確信したのが、9月29日の『リテラ』の記事でした。

     

    タイトルは「N国・立花孝志のジェノサイド扇動発言を放置するな! 麻生太郎、杉田水脈らも同根 差別をエスカレートさせてきた安倍政権」です。その冒頭だけ引用しますが、是非全文をお読み下さい。

     

    https://lite-ra.com/2019/09/post-5001.html

     

     

    引用開始

     

    立花氏は今月19日にアップされた動画で、自民党から衆院選に立候補したこともある元吹田市議・神谷宗幣氏と対談。増加する世界人口について「食べ物は決まっている量しか出ないわけだから、当然、いずれ戦争が起こるのは自然の摂理でしかたがない」などと持論を述べたうえで、このように主張した。動画から書き起こす。

     

     

    「いや、教育はだって回らないもん。だってバカな国ほど子ども産むから。バカな民族っていうかね。だから、そういう人たちって甘やかすとどんどん子ども産むから。僕、自然の摂理は、人間は食物連鎖のピラミッドで、人間の天敵っていないから、結局、人間が人間を殺さざるをえないっていうのが戦争だと思ってるんですよ。とにかく子どもを産まないように、殺し合いをしなくていいようなコントロールをとにかくかけるしかないのかな。そんな、ある意味、もうすごい大雑把に言うと、そういうアホみたいに子どもを産む民族はとりあえず虐殺しよう、みたいな」

     

    引用終わり。

     

     

     

    民族差別と優生思想を精神的な支柱とする国家は必ず破滅します。戦争やテロによるのか、必ず起こる第2の原発事故によるのか、あるいは放射能汚染による緩慢な大量死によってなのか、それはわかりません。

     

     

     

    さて、映画の話に戻りましょう。

     

    この映画は民族差別と優生思想が政治と結びつく必然性を見事に描いています。DVDやネットでも見ることができます。とにかく一級の娯楽作品として面白い。真のサスペンスやお笑いは政治と結びついているのです。政治こそが、いい意味でも悪い意味でも文化の最高形態なのですから。そういう意味で、この映画は日本では絶対に作れません。それを可能にする有能な監督や配給会社がないからです。

     

     

     

    本作の脚本は、小説『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』の映画化脚本を手掛けたニコライ・アーセル。

    かつて優生学の名の下に、知的障害者や難病患者が隔離、不妊処置などの人権侵害が行われた時代がありました。社会問題に関心がない人でも、ホラー映画やドラマの舞台として、こういった背景を持つ病院や施設を知った人もいるでしょう。

     

     

     

    誤った優生思想に基づく人権侵害といえば、多くの人がナチスをイメージします。しかし現実では、欧米各国でもある時代までは主流の思想でした。そして日本でも1948年から1996年までの間、「旧優生保護法」の下で知的障害者の女性に対する、本人の同意なき不妊手術が行われたのです。

     

     

     

    『リテラ』の記事と『特捜部Q カルテ番号64』は、私のこれまでの問題意識と密接に関連しています。疑う人は以下の関連記事をお読みください。これこそが意図せざる結果を引き起こす安倍政権の恐ろしさなのです。

     

    悪(霊)が降臨する前に。

    http://oitamiraijuku.jugem.jp/?eid=561

     

     

    | 読書・映画 | 22:27 | comments(0) | - |
    「未来がないなら、学ぶ必要もない」− STAND WITH HONG KONG
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      孤独とは自分で自分に話しかけることです。言葉がそれを可能にしました。孤独は人間の特性です。動物が孤独などということはあり得ません。

       

       

       

      言い換えると、誰もが「私」であるということです。そして誰もが「私」であるからこそ、人と人は分かりあえないという一点において分かりあうしかありません。何もレトリックをもてあそんでいるわけではありません。私はこの一点を巡ってブログを書いてきました。しかし、もうそろそろ終わりにしなければなりません。言葉が前提としている能力の自壊現象がとどまるところを知らないからです。

       

       

       

      言葉は相手の身になる能力、相手と入れ替わる能力を前提にしています。この前提を理解する能力を育むのが教育であり、政治なのです。

       

       

       

      政治?そんなバカな、と思われるでしょうか。政治とは自分の会社や組織に利益をもたらしてくれる集団や教団とつながり、ある時は平伏し、ある時はその力を利用する営みだと考えれば、そうかもしれません。

       

       

       

      リアリストを自称し、「世の中、そんなものさ」と居直って見せる人間たちは、言葉の本質が相手の身になる能力、相手と入れ替わる能力であることを理解していません。しかし、政治は言葉の問題なのです。

       

       

       

      すべての政治は言葉による対話から始まります。戦争で殺し合っている敵同士ですら、停戦のためには話し合います。いかなる異論であっても対話をすることこそ政治家の仕事なのです。しかるに、政治家が対話をバカにし、言葉を信じなくなった時点でその国は滅亡へのカウントダウンを始めることになります。

       

       

       

      私は教育の末端の、そのまた末端にいるおかげで、どこに希望をつなげばいいのかを考えることができました。

       

       

       

      8月31日のブログで、ある国の文化的・政治的成熟度を見るとき2つの指標があると述べました。

       

       

       1:若者が政治的意見(反政府的意見のことです)を表明する自由すなわち民主主義国に不可欠な表現の自由を行使しているか。

       

      2:時代状況を抉り自国の負の歴史をテーマにする映画を製作する自由があるか。

       

       

       

      そして結論です。希望をつなぐべき若者はいなくなった、ということです。若者は既成の価値観に異議を唱えてこそ若者です。しかし、今はただひたすら親の言う通りに受験勉強に励み、多様なアプリが作り出すVR空間の中で自足しています。

       

       

       

      ブログで取り上げた佐藤ママは、若者の知性を破壊する大人の代表です。幼少のころから子供を受験専用の培養器の中に閉じ込め、下劣な出版社や同種の親たちから承認されることを頼りに、参考書や塾情報を発信し、子供たちの時間を管理することこそが親の仕事だと胸を張っています。

       

       

       

      つまり、日本の若者は親から心配されるだけの存在になったのです。親はただひたすら子供の将来を思い、その利益の最大化につとめています。

       

       

       

      私の言っていることは時代錯誤の妄言でしょうか。違います。世界の中で日本だけはこれまでと同じような社会が続くと信じて、コップの中、いやスプーンの中で暮らしているのが比較的裕福な家庭の実態です。その結果、勉強とゲームと音楽が若者の生活を駆動させるものとなりました。スマホ一つで幸せになれるというわけです。

       

       

       

      しかし、目と鼻の先の香港の若者は違います。それが以下の写真です。

       

       

       

       

      ついに自由を求める香港デモ隊のテーマソングが誕生しました。
      香港の抗議活動を続ける人々の気持ちを代弁した歌詞と荘厳なメロディーが支持され、香港各地のデモで歌われるようになりました。
      作者の男性は「自由や平等などの権利が奪われている。香港に輝かしい未来が来てほしいという願いを込めた。」と話しています。

       

       

       

       

       

      新学期が始まった2日、逃亡犯条例案を政府に撤回させるために、香港の中高生およそ4000人が授業をボイコットしてデモを行いました。参加した高校1年生(16)の男子生徒は「僕らと同じ若者が、警官に殴られてケガをしている。ひどい」と怒りをあらわにしました。

       

       

       

      政府は新学期が始まればデモは収束に向かうと期待していましたが、生徒たちは授業をボイコットして、その期待を打ち砕きました。

       

       

       

      この日の集会のテーマは「未来がないなら、学ぶ必要もない」でした。高校3年生の女子生徒(18)は、香港返還から50年は守られるはずの「一国二制度」が次第に骨抜きにされ、香港が中国に呑み込まれようとしていると感じて次のように言います。「大人になった時、香港がどうなっているか怖い。自分の将来のためにも抗議はやめない」と。

       

       

       

      そして9月4日、香港政府トップの行政長官が逃亡犯条例案の撤回を表明しました。日本の中高生の皆さんは逃亡犯条例案の中身を知っているでしょうか。調べる気のない人は、私のブログを読むのを止めて受験勉強に専念することです。

       

       

       

      以下は

      周庭 Agnes Chow Ting さんのツイッタ―からです。

       

       

      条例の撤回は喜べません。遅すぎました。 この3ヶ月間、

      8人が自殺。

      3人が警察の暴力によって失明。

      2人がナイフを持つ親北京派に攻撃され、重傷。

      1,000人以上逮捕。

      100人以上起訴。

      怪我した人は数えきれないです。

       

      私たちは、5つの要求を求めています。これからも戦い続けます。

       

       

       

       

      9月10日の彼女のツイッタ―によれば、「昨日の朝、200校以上の中学、高校の生徒が学校の前で手をつないで「人間の鎖」を作り、抗議活動への支持を示しました。」とのことです。

       

       

       

      お前は日本の中高生にデモをけしかけているのか、と考える人もいるかもしれません。そうではありません。日本の中高生がデモをする時は、国民的な規模でデモが起こっているはずです。そしてその時は、もはやすべてが手遅れになっている時です。それくらいの認識は持ってほしいと言っているのです。

       

       

       

      安倍政権は、国民を税金を絞り取るだけの存在だと考えています。ここ1年を振り返っただけでも明白な事実です。そして今回の内閣改造。文部科学大臣に誰を据えているか見ただけでその本質がわかります。もちろん、台風被害で苦しんでいる人のことなど眼中にありません。彼らの発する言葉は、相手の身になる能力、相手と入れ替わる能力を根底から欠いているのです。

       

      | 中高生の皆さんへ | 12:07 | comments(0) | - |
      鶏を飼う。
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        この国の政治家たちのあまりの低レベルの発言や行動、見識のなさが引き起こす悲喜劇に付き合っていると、精神衛生上良くないので、今年の3月に鶏小屋と葡萄棚を作り、200坪以上の荒れた土地(お隣さんに無償で提供していただいています)を開墾して一部を野菜畑にしました。

         

         

         

        今年の6月初めの雛達。国東半島の養鶏場まで車を飛ばして買いに行きました。一羽¥780円。ボリスブラウン6羽です。鳩の大きさくらいで可愛いですね。まだトサカも出ていません。

         

         

        3カ月後。もう成鶏です。最初の頃は餌をやりに行くと6羽がかたまって隅に逃げていたのですが、ご主人様が分かるようになった今ではそばに近寄ってきます。

         

         

         

        止まり木は、庭のブナの木の枝を切って作りました。鶏たちに好評です、なんちゃって。

         

         

         

         

        餌をやると、ご覧の通り。

         

         

         

        今日の朝採れ新鮮卵。本当に美味しい。これからは、卵料理のヴァリエーションを増やさなければ・・・。孫娘がミミズをつかんで鶏にやっていたのを思い出し、卵かけご飯を食べながら「う〜む、ミミズの味がする」と言うと、奥さん曰く「私は遠慮しとくわ」とのこと。1日に1羽が1個産むので、卵を買う必要がなくなりました。餌代とそれなりの手間がかかりますが、田舎暮らしの人にはおすすめです。明日からは、ネットを張って放し飼いにします。

         

         

         

         

         

        毎年秋になると庭が大量の落葉で覆われるので、その有効利用を考えていました。ケヤキやクヌギの落葉は腐葉土にもってこいです。そういうわけで、循環型の生活を実現すべく、腐葉土作りを決心しました。1年ほどかけて腐葉土を作り、鶏糞や藁と混ぜて土に敷き込みます。準備は着々と進んでいます。

         

         

         

        何より、朝早く起きて土を耕したり大工仕事をしたりすることは、心身の健康にとてもいいのです。鶏に餌をやったり、水を替えたりしながら生活にリズムを作っていきます。新鮮な空気を吸って、移りゆく季節の足音を聞いていると、私の中に眠っていた農民のDNAが覚醒するのを感じます。

         

         

         

        昨夜も塾の授業中、日本の大都市で生活するよりも、例えばいっそのこと南仏のワイン農家の娘または息子と結婚して、そこで生きることだってできるのだ、という話をしました。

         

         

         

        フランス語なんてそこで働きだせば何とかなる、それより日本の学校で強制される、生活に不必要な、官僚になるための勉強などしなくて済む。自ら学ぶ意欲を枯渇させないことの方が大事だ。もちろん、日本にはまだまだ豊かな里山文化があるので海外にこだわる必要はない。

         

         

         

        しかも今は、自分の人生を構想するために必要な情報を、世界中からインターネットを使って手に入れることができる時代だ。これまで大人が無反省に君たちに与えて来た人生のコースは、あっという間に無用の長物になる。古びてしまう。

         

         

         

        もちろん僕の言っていることは無責任な極論に聞こえるかもしれない。でも未来は君たちの手の中にあるのだから、たまにはその可能性について考えてみるのも必要だと思う。それが、君たちの精神を奴隷の桎梏から解放し、君たちの可能性をどれほど開拓するか、それを想像してほしい、と。

         

         

         

        もうやめにします。最後に今月5日、ロシア極東ウラジオストクで開催された国際会議「東方経済フォーラム」に出席した安倍首相がプーチン氏に向けてした演説を載せておきます。安倍首相の普段の言動から見るに、この原稿を書いたのは彼以上に現実が見えていないオタンコナスだということがわかります。

         

         

         

        「ウラジーミル。君と僕は、同じ未来を見ている。行きましょう。ロシアの若人のために。そして、日本の未来を担う人々のために。ゴールまで、ウラジーミル、2人の力で、駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか。歴史に対する責任を、互いに果たしてまいりましょう。平和条約を結び、両国国民が持つ無限の可能性を、一気に解き放ちましょう。そのほとんど次の刹那、日本とロシアの連結は、地域を変える。世界を、大きく変え始めるでしょう」

         

         

         

        プーチン氏はこの演説を聞いて、必死に笑いをこらえていました。私は仰天し、この男(安倍)はとうとう頭がおかしくなったのではないかと思ったほどです。そして、この国の経済人やジャーナリズムで働くほとんどの大人がこの男を支持しているという事実に思い至り、絶句しました。この国は、幼稚園児がお遊戯に興じる「お花畑」になってしまったのです。

         

         

         

        加えてこの男は、歴代政権が積み上げてきた「4島の帰属問題を解決」という従来の日本政府の方針を勝手に転換して「2島返還」に舵を切り、その上3000億円もの経済協力まで約束しました。そのあげく、日ロ交渉は1ミリも進展しなかったどころか、「プーチン大統領と27回目の首脳会談」などとはしゃいで見せ、プーチン氏が色丹島に完成したロシアの水産加工場の従業員をTV電話で激励する姿を見てもポカ〜ンとしていたのです。

         

         

         

         

        いやはや、どうやら私にできることは鶏の世話くらいしかなさそうです。新防衛相に任命された河野太郎が「無礼者!」などとほざいて、韓国にミサイルをぶっ放したりしないことを祈るばかりです。

         

         

        | 身辺雑記 | 13:45 | comments(0) | - |
        映画 『フリーソロ(Free Solo)』を観る。
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          孤独は時代を超え、年齢を超え、テクノロジーを超えます。時代背景を手がかりに人間の孤独を分析しようとしても、無駄です。孤独は時代背景の問題ではないからです。他人が自分のことを分かってくれないという寂しさの問題でもありません。人間が言語を手に入れた瞬間から宿命的に身にまとっているものです。

           

           

           

          孤独とは自分で自分に話しかけることであり、人は言語を発明したことで孤独になることができたのです。孤独とは言語の別名です。つまり、人は自分で自分に話しかけることで私になったのです。私という現象は、私が孤独であると気づくことです。

           

           

           

          言語を所有するということは、自己を俯瞰する眼を手に入れることを意味します。それができなければ、問うことそのものが成り立ちません。

           

           

           

          なぜこんなことを言うかというと、本日9月6日に封切られた映画『フリーソロ(Free Solo)』を観ている間中、主人公の孤独について考えていたからです。これほど見事に孤独を体現している人物はいないのではないか、つまり、真実もフェイクも等価になってしまった今の世の中と隔絶した場所で、彼は有史以来の孤独に一人向き合っている、そう感じたのです。

           

           

           

           

           

           

           

          岩を登っている間、彼はひたすら自分と自分の肉体に話しかけていたはずです。傍からは無心に見えるほどに。強靭な身体は、彼の精神=言語そのものです。もし彼の言語の中に、政治や愛の言葉が混入していたら、おそらく滑落死していたのではないかと思います。

           

           

           

          観終わった後、私はひどく疲れました。彼と呼吸を合わせ、ひたすら無心になろうとしていたからです。私の感想は的外れかもしれません。興味のある人はぜひ映画館に足を運んで下さい。

           

           

           

          以下に映画の紹介を載せておきます。

           

          「米アカデミー賞を長編ドキュメンタリ部門で受賞したのをはじめ、世界各地の映画賞を総なめにした作品。エル・キャピタンというヨセミテの巨大な岸壁を、ザイル(ロープ)をいっさい使わずに手と足だけで完登したクライマー、アレックス・オノルド。その登攀の様子を頭上のドローンや撮影クルーの手持ちカメラ、下からの超望遠レンズで追い続ける。この最後の20分間のシーンだけでも、映画の歴史に残る映像だ。

          それをCGや合成などいっさい使わずに、人間の肉体を駆使して撮影し、身体性の極地である迫力のある映像を、21世紀のテクノロジーの時代に見せる。まさに究極のドキュメンタリである。」

           

           

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