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さよならテレビ ドキュメンタリーを撮るということ/阿武野勝彦【1000円以上送料無料】
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《目次》
プロローグ
第1章 テレビマンとは何者か
第2章 大事なのは、誰と仕事をするか
第3章 表現とタブー
第4章 放送は常に未完である
第5章 世の中には理解不能な現実がある
第6章 ドキュメンタリーを、誰が求めているのか
第7章 「ダメモト」が表現世界を開く──〈司法シリーズ〉のこと
第8章 「ドキュメンタリー・ドラマ」とは何か
第9章 あの時から、ドキュメンタリーは閉塞した世界だった
第10章 題材は探すのではなく、出会うもの
第11章 組織の中の職人は茨の道
第12章 「わかりやすさ」という病
第13章 樹木希林ふたたび
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まず私たちの生命と暮らしを脅かす事実を知ること。それにたいしてどのような認識を持つのか。この国のみならず、世界を壊滅させる災厄とどう向き合うのか。次世代に対してどう責任を取るのか、そもそも責任を取れるのか。自分に何ができるのか。この現実にどう向き合うのか。それを教えるのが教育のはずだが、この国には教育も哲学も存在しない。
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「最悪」の核施設 六ヶ所再処理工場 (集英社新書)
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小出 裕章,渡辺 満久,明石 昇二郎
原発よりもはるかに危険な六ヶ所村再処理工場。私たちの日々の生活が薄氷の上で営まれていることを痛感させられる。同時に、この国には「国民の生命・財産・自由を守り抜く!」と威勢のいいことを言う総理大臣と無能の政治家しかいないことに絶望する。核燃料サイクルと言い、下北半島の再処理工場と言い、3兆円以上の国民の税金がつぎ込まれ、いまだ後始末も将来の見通しもたっていない現実をどう考えているのか。彼らは核兵器を持ちたいという願望と税金をロンダリングして私腹を肥やすことしか眼中にない。北海道の地震だけに目を奪われてはならない。六ヶ所村は今回の震源地の目と鼻の先にあるのだ。
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D.J.ブーアスティン
私にとっては古典の中の古典。三度読みました。そしてその慧眼にいまだに驚いています。
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殺人犯はそこにいる (新潮文庫)
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清水 潔
ジャーナリストと称する職業がある。自称ジャーナリストもいれば、テレビのコメンテーターとしてリベラルに媚びる政権批判をし、名を売り、講演で稼ぐ職業をジャーナリストと呼ぶ者もいる。とんだ茶番である。ジャーナリストとはどこまでも「事実」を追いかける。テレビに出て能天気な解釈や感想を垂れ流している暇などないはずだ。ジャーナリストを志す若い人には清水氏の著作は避けて通れない。その名に値する本物のジャーナリストがここにいる。
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デジタル・ポピュリズム 操作される世論と民主主義 (集英社新書)
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福田 直子
おそらく自民党・安倍政権はSNSを駆使し、分析するデータサイエンス(日本版なのでレベルはまだ低いですが)の重要性に着目し、選挙にどうすれば勝てるか、自分たちに有利な世論を形成し、国民を誘導・分断するにはどうすればいいのかが分かっているのです。そのためのノウハウも蓄積しつつあります。安倍首相の貧困な語彙力からは想像できないカタカナ言葉を聞いていると、それがSNSを分析している集団から教えられたものであることがよくわかります。ただ彼らの致命的な弱点は将来の社会を導く理想がないことです。おそらく、思いもかけない結果が待っていることでしょう。なぜなら、所詮、彼らはアメリカとビッグデータの奴隷でしかないのですから。これからの政治は、好むと好まざるとにかかわらず、この本に書かれていること抜きには語れなくなっているのです。
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安倍政権に対するメディアの忖度が云々されていますが、元々同じ穴のムジナなのです。忘れてならないのは、日中戦争から太平洋戦争にかけて、日本の世論と新聞のほぼ全部は好戦的・拡張主義的だったのです。しかも、当時はまだ言論統制体制が発足していなかったのです。この本は、そうした「一貫して好戦的な世論とそれに便乗する新聞」が先導し、近衛文麿はじめ文民政治家がそれに便乗、軍部がさらに便乗、という構図を一次資料で克明に論証しています。安倍政権を支持するネトウヨの皆さんの日本語力では、まともな読解は無理ですので勧めません。一方、正確な歴史を知るためには「世論」の不気味さを知ることだと気づいている若い人には是非一読を勧めます。
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茫漠の曠野 ノモンハン
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松本草平
著者は大分市にある『天心堂へつぎ病院』の院長、松本文六氏の御尊父、松本草平(本名松本弘)氏です。詳しくは、ブログで紹介したいと思いますが、第一次資料として極めて価値の高いものです。40年ぶりに復刻版を出された松本文六氏と出版社に感謝する他ありません。
戦略も何もない、無謀・無慈悲な戦争を語り継ぐことは、最も崇高で重要な人間の営為だと私は考えています。作家の司馬遼太郎氏は、電話で草平氏に次のように伝えてきたそうです。「先生の臨場感のあるノモンハン戦記に出会えて本当にありがとうございました。私は大東亜戦争の折、戦車隊の一員として従軍しましたが、先生の従軍記以上のものを創ることはできません。」と。
一人でも多くの方がこの本を読まれることを望みます。ちなみに松本文六氏は伊方原発差止め訴訟の原告でもあります。その縁で、この本に出会うことができました。
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「南京事件」を調査せよ (文春文庫)
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清水 潔
全国のネトウヨの皆さんへの推薦図書です。清水氏のこの本を読んでから、「南京事件はなかった!」「南京事件は捏造だ!」と叫びましょうネ。
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広瀬隆
広瀬氏をアジテーターだの、オオカミ少年だの、悲観主義に過ぎると言って批判する人がいる。しかし、ブログで何度も述べてきたように、真の悲観主義こそがマインドコントールによって奴隷根性のしみ込んだ私たちの精神を浄化してくれるのだ。そもそも無知では悲観が生まれようもないではないか。国などいくら破れても結構。せめて山河だけでも次世代に残そうと考える人ならぜひとも読むべき本である。いや、これから幾多の春秋に富む若い人にこそすすめたい。
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チャヴ 弱者を敵視する社会
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オーウェン・ジョーンズ,Owen Jones
【本書への賛辞】

「怒りが生んだ、最高の本」
──ガーディアン紙

最高の論争がみなそうであるように、知性に裏打ちされた怒りが本書を支えている。
──エコノミスト誌

暴動や世界中に広がったオキュパイ運動に照らして考えると、分断社会に関する著者の鋭い分析は、
不気味なほど未来を予知していたことがわかる。
──アートフォーラム誌

情熱と、思いやりと、すぐれた道徳性が結実した仕事だ。
──ニューヨーク・タイムズ紙

政治の定説を見直す大胆な試み。著者は戦後のイギリス史を縦横無尽に往き来し、
階級、文化、アイデンティティといった複雑な問題を軽々とまとめてみせ、
結果として「階級」問題に火をつけ、大きな効果をあげている。
──インディペンデント紙

いまの制度が貧しい人々を見捨てていることに対する苛烈な警告──それが本書だ。
──ブログサイト「デイリー・ビースト」

ジョーンズは、「地の塩」だった労働者階級が政治のせいで「地のクズ」と見なされるようになった経緯を見事に説明している。
──タイムズ紙

この本は、新しいタイプの階級嫌悪と、その裏にあるものを痛烈にあばいて見せてくれる。
──ジョン・ケアリー(The Intellectuals and the Masses著者)

これは「イギリスはおおむね階級のない社会である」という考え方への、論理的で情報満載の大反撃だ。
──オブザーバー紙

情熱的で示唆に富む……この声が届くことを心から願う。
──スコットランド・オン・サンデー紙
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 (JUGEMレビュー »)

紹介していない本が山のようにあります。数日前にこの本を本棚の奥から引っ張り出し再読しました。いや〜面白かった。。とにかくこの本のことを忘れていた自分が信じられない。読んでない人に熱烈に勧めます。ハイ。
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新・日米安保論 (集英社新書)
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英語の実際的研究 (1969年)
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秋山 敏
高校生にとって、今でも一押しの不朽の名著。でもこの本をことを知っている英語教師は少ないと思います。是非復刊してほしいものです。
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スノーデン 日本への警告 (集英社新書)
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エドワード・スノーデン,青木 理,井桁大介,金昌浩,ベン・ワイズナー,宮下紘,マリコ・ヒロセ
2017年4月18日、朝日新聞がようやく「パノプティプコン」を取り上げました。遅すぎますね。
これから先の日本社会は、ますます荒廃が進み、国民の不満が頂点に達し、やがて爆発します。それを未然に防ぐために、国は国民の監視を強化します。
実際アメリカでは「愛国者法」により、電子メールや携帯の通話履歴が監視の対象になっています。誰が、いつ、どこで、何を読んで、誰と通信を交わしたか、すべて国に筒抜けです。
「パノプティプコン」とはフランスの哲学者フーコーが用いた概念ですが、国民が刑務所の囚人のように監視される体制を言います。監視者の姿は見えませんが、囚人は監視者不在でも、監視を意識することによって管理統制されるのです。これを「パノプティシズム」と言います。
このシステムから解放されるためには、権力がどう管理・統制しようとしているかを知らねばなりません。この本はそれを知るための第一歩です。あなたが無知のまま、奴隷の人生を送りたければ、読む必要はありません。
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A.ミラー
アリスミラーのこの本は、塾を始めるきっかけになりました。ただ生活のためだけなら、他のことをしていたでしょう。『才能ある子のドラマ』とあわせて、当時の私には衝撃的な本でした。人生はどこでどう転ぶかわかりません。人間の奥深さを知ることで、何とか自分を維持していたのです。この本を読むと当時のことが、ありありと思い出されます。ある意味で、私の人生を方向づけた本かもしれません。
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NHK「東海村臨界事故」取材班

2月18日のブログでも書きましたが、仕事のために読むビジネス書の類は、最終的には効率を重視し、最小の資本と労力の投下で、いかにして最大の利益を上げるかということに尽きていると思います。そのための働き方改革であり、そのための賃上げです。そのための人心掌握術であり、顧客対応です。ビジネス書を読めば読むほど、人間は軽薄になり、視野が狭くなっていきます。もしあなたがそれを自覚するきっかけがほしいなら、是非この本を読むことを勧めます。読書はビジネスのためにするのではないということが分かると思います。この本は私たちの日常の風景を一変させるだけのインパクトを持っています。いわば、ことばの最高の意味における「闖入者」なのです。
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服従
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瀬木 比呂志
この本はまだ発売されていません。自分で読んでいない本を推薦するのは邪道でしょう。しかし、これまでの『絶望の裁判所』『ニッポンの裁判』(ともに講談社現代新書)に続く裁判所、司法批判の第3弾が長編の権力小説だということで、過去2冊の本の面白さからして、推薦に値する本だと思いました。『原発ホワイトアウト』の最高裁判所ヴァージョンだと思います。読んでからコメントを追加したいと思います。
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アモン・シェイ
学校なる場所に通っていた時、毎年夏になると課題図書を読んで、読書感想文を書かねばならないのが苦痛でした。課題図書の選定には学校と書店の密約があるに違いないと思っていたくらいです。

偶然巡り合った面白い本の感想を書くのならまだ我慢できたかもしれません。つくづく学校というところは、余計なことをしてくれると思ったものです。

あまりにめんどうくさいので、「あとがき」を参考に、あらすじを書いて提出したら、トリプルAをもらいました。

学校というところは、もしかしたら、人生の退屈に耐える訓練をする場所だったのかもしれません。この本を読んで、改めてそのことを確認しました。別に先生を責めているわけではありません。それほど自覚的に生きるということは難しいのだとため息をついているだけです。
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選挙 [DVD]
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想田和弘監督の観察映画。音楽による演出は一切なく、徹頭徹尾監督の視点で撮られたドキュメンタリー映画。見終わった後、日本の選挙風土の貧困さが浮かび上がる。この国に民主主義はない、ということを改めて確認し、そこから出発するしかない。その勇気を持つ人には必見の映画です。合わせて『選挙2』もどうぞ。
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マックス ヴェーバー
ウェーバーの死の1年前、1919年、学生達に向けた講演の記録です。
一部抜粋します。

「自分が世間に対して捧げようとするものに比べて、現実の世の中が―自分の立場からみて―どんなに愚かであり卑俗であっても、断じてく挫けない人間。どんな事態に直面しても「それにもかかわらず!」と言い切る自信のある人間。そういう人間だけが政治への「天職」を持つ。」(P105〜106)

「さて、ここにおいでの諸君、10年後にもう一度この点について話し合おうではないか。残念ながら私はあれやこれやいろんな理由から、どうも悪い予感がしてならないのだが、10年後には反動の時代がとっくに始まっていて、諸君の多くの人が―正直に言って私もだが―期待していたことのまずほとんどは、まさか全部でもあるまいが、少なくとも外見上たいていのものは、実現されていないだろう。」(P103〜104)

10年後には、ワイマール体制は機能不全に陥り、1933年にはヒトラーが首相に就任します。

平和憲法は、日本人にとって310万人の命と引き換えに手に入れた唯一と言っていい理念であり、アイデンティティーでした。その唯一の誇りを、日本人は損得勘定で葬り去ろうとしています。言い古された言葉ですが、歴史は繰り返すのです。
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中沢 新一
小学校を卒業するころ、将来なりたい職業として思い描いていたのが、天文学者か生物学者でした。プロ野球選手は、自分のセンスでは無理だと悟りました。物ごころついたころから興味があったのは宇宙や昆虫や植物の世界でした。そんなわけで南方熊樟に出会うのは必然的な成り行きだったのです。人間は言葉によって世界を把握しますが、それ以外の把握の仕方があるはずだと、ずっと思ってきました。南方熊樟は、小林秀雄と同じく、直観による世界の把握の仕方を教えてくれました。この本は、言葉によって構成された世界秩序の外に出て、世界を改めて考えたい人に大いなるヒントをあたえてくれます。安倍政権によるゴキブリのフンのような、あまりにばかばかしい政治状況を見せつけられているので、精神の衛生学として一気に読みました。
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こどもの教育から裏金を使ったオリンピック誘致、原発再稼働、戦争準備から武器の売却、安倍政権の裏の権力としてメディアに絶大な影響力を行使する電通。私たちは電通が作り上げた「箱」の中でいいようにマインドコントロールされている。自分の意見だと思っていたものが、実はそう思わされていただけだということに気づかなければならない。音楽をはじめとする芸能情報、その中で踊らされるミュージシャンやタレント、果てはデザイン業界までを席巻する。今や電通の介在しないメディアはないと言ってもいい。利権あるところに電通あり、です。
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前作『日本はなぜ「基地」と「原発」止められないのか』に続く著者渾身の力作。自分の人生を生きたい人にすすめます。ただそれだけです。18歳で選挙権が与えらる高校生が政治を考える際の基本的なテキストになる日がくるといいですね。無理でしょうが。これ以上余計なコメントはしません。まず手に取ってみてください。
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メディアで取り上げられるよりはるか前から日本会議の存在について私は言及していました。電通と同じくタブー視するメディアには心底失望したものです。報道すればタブーはタブーでなくなるのです。何を恐れているのでしょうか。干されれば、何とか生活をする工面をすればよい。それだけのことです。
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磯崎新
帯に「祝祭都市にスタジアムはいらない」とあります。そもそも2020年まで天災と原発事故をやり過ごし、経済危機を乗り越えて存在しているでしょうか。極めて怪しいですね。偶然書店で手に取って読みました。彼の文章を読むと、建築は現世の権力に奉仕するものではなく、想像力の王国を作るものだと思わされます。建築にそれほど興味のない人でも、読めます。いや、いつのまにか引き込まれているでしょう。
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難関中高一貫校で学び、東大に合格しても、それはもはや知性のバロメーターではありません。この本に書かれていることが真実だと見破れることこそが本物の知性です。ニセの知性は既得権益を守るためにはどんな屁理屈でもひねり出します。おまえは何も知らないと言って他人を見下し、金と権力におもねるのです。ニセの知性は理想の灯を掲げることができません。「脳内お花畑」などという幼稚な言葉を使って揶揄するしかないのです。彼らの決まり文句は、他国が攻めてきたらどうするのかという、それこそ「脳内お花畑」的なものです。「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」とは、まさに至言です。
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烏賀陽弘道
私の元塾生の縁でお会いしたことのある烏賀陽弘道氏の渾身のレポート。事実を丹念に調べ上げ(これがジャーナリストの本来やることです)事実をして語らしめることのできる稀有なジャーナリスト。この本を読まずに福島第一原発の事故の本質に迫ることはできない。ダブル選挙の前に一人でも多くの国民が読むことを期待します。
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松岡正剛氏の本はどれも面白く、シリーズの千夜千冊を除けばほとんど読んでいます。『多読術』は、高校生にぜひ勧めたいと思います。高校時代に、この本を読んでおくと、さまざまな分野の知的見取り図を手に入れることができます。学校の授業だけではなく、この本を手掛かりにして知の荒野に歩みを進めてほしいと思います。
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カント
安倍首相は「この道しかない」と言って消費税を上げ、集団的自衛権の行使を可能にする閣議決定をし、公約とは正反対のTPPを批准することで、日本の文化=アイデンティティーを破壊しようとしています。

もし私たちが生き延びたければ、そのヒントがこの本の中に書かれています。日本は超大国の「夢」を代弁するだけの国になってはなりません。
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山本 太郎
山本氏の国会での質問を、本になって改めて読み直して感じることは、文字通り「みんなが聞きたい」質問をしてくれたということです。安倍首相が小学生に「なぜ政治家になったのですか」と質問された時、「父親も祖父も政治家をしていたからです」と答えていました。小学生相手に、何と言う悲しい答えでしょうか。語るべき理想を持たない政治家など、所詮は官僚に利用されるだけです。それに対して、山本氏には語るべき理想がある。「政治なんてそんなものさ」というリアリストが発散する腐臭を吹き飛ばすさわやかさがある。それは、彼の身体には収まりきれない理想が持つ力そのものです。彼は言います。「力を貸してほしい。少なくとも、あなたが必要だと思われる社会、私が必要だと思われる社会を作っていきたい。そう思うんです」と。日本の総理大臣にふさわしいのはどちらでしょうか。
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転換期の日本へ―「パックス・アメリカーナ」か「パックス・アジア」か (NHK出版新書 423)
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ジョン・W・ダワー,ガバン・マコーマック
おそらく、日本人自身よりも海外の知識人のほうが、日本の問題を正確にとらえていると思わせる本です。読み終えて何気なくテレビを見たら、わが大分県選出の国会議員、岩屋毅氏と江藤晟一氏が、2016年ミスユニバース大分県代表を選ぶ催し物に出ていました。名誉顧問だそうです。いかがわしい宗教団体をバックに票を稼ぐだけでは飽き足らず、こんな大会に顔を出して名前を売ろうとする。大分市長の佐藤樹一郎氏も出席していました。このお三方は、こんなことをするために国会議員や市長になったのでしょうか。国民の税金を使ってやることといえば、テレビに出演してにやけた顔をさらすことでしょうか。もう物事の軽重が全く分かっていません。せめてこの本くらい読んではどうでしょうか。私はこの本に書かれていることの大部分に賛成です。
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出版されてすぐ読みました。国会で、読んでもいないのに、安倍首相が躍起になって否定した事実が書かれています。蓮池氏はあちこちから人格攻撃の対象とされてきましたが、自分にも落ち度があったと認めています。自分は総理大臣なのだから落ち度はないと居直る人間とは好対照です。この本を読んで、拉致問題について今一度国民が考えることを望みます。
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2年半ほど前に求めて、一気に読みました。マルクスの『資本論』の中に書かれていることを、著者が自分なりに消化し実践していく過程が書かれているので、一種のドキュメンタリー文学として読めます。きっと著者と同じ思いの若者は全国にたくさんいると思います。かけがえのない一回きりの人生を、充実して生きたいと思っている人に勇気を与える本です。
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もう何と言うか、別世界を生きている人間です。彼の発する言葉は文学とは無縁です。人間が言葉を持ったのは、言葉にしがたいものを言葉にしようとするためです。政治家が発する言葉の軽さと言ったらありません。それだけ現実も軽いものになったということでしょう。
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鈴木大拙の言わんとすることが、ようやくわかりかけてきました。年齢を重ね、日本文化の基底にあるものをじっくり味わうことで開示される世界があるのです。日々の生活に追われていては、この本を読み、味わう暇などないでしょうが、それだからこそ手に取ってみてはいかがでしょう。
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人間は、条件次第で、喜々として殺人を犯す。そして、その条件を整備しつつあるのが、安倍政権とその背後でうごめく『日本会議』である。このことに気づいていても、「配慮する」ことを最優先して報道しないメディア(特にNHK・読売新聞・産経新聞)。そしてそこに寄生する学者やコメンテーター、芸能人。このドキュメンタリー映画は、彼らの自画像である。たまには、自らの顔をじっくり眺めてみるがよい。
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私が長年考えてきた問題を解明するヒントになりました。ブログで書いたように、まず感情を基にした結論があって、それを正当化するために人は「知性」を動員するという、ごく当たり前のことが書かれている。つまり、知の粉飾決算報告書である。
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食う寝る遊ぶ 小屋暮らし (JUGEMレビュー »)
中村 好文
中村さんの著作の中では、個人的に最も好きな本です。読んでいるだけで楽しくなります。限りなく優しい、でも、痛烈な文明批評です。これからの生き方のヒントが満載です。それを一人でも多くの人と分かち合いたいと思い、中村好文論・その3の中で引用させていただきました。
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暮らしを旅する
暮らしを旅する (JUGEMレビュー »)
中村 好文
以下は私がアマゾンのレビューに投稿したものです。再録します。
「もし人に幸福な生き方があるとしたら、中村好文さんのような生き方だろうと、ずっと思ってきました。
建築雑誌をパラパラとめくりながら、ふむ、と思って手が止まると、そこには必ずと言っていいほど中村さんの設計した住宅がありました。
文は人なりと言いますが、その人の書く文章のエッセンスがこれほど見事に建築にも表現されている例はめったにありません。
建築に限らず、食の分野でも、ことばと実物の乖離がはなはだしい時代に、中村さんの設計した住宅や美術館に出会うと、どこか安心するのですね。
そういうわけで、著者の本はすべて読ませてもらっています。
この本も偶然、年末に本屋さんで手に入れ、装丁やカバーの手触りを楽しみながら読んでいます。
読みながらいつの間にかほのぼのとしている自分を発見します。
一日に一編か二編を過去の記憶をたどるようにして読んでいます。
この本の平明さ、やさしさがどこから来るのか。そんなことを分析するのは野暮というものです。
とにかくこの素敵な小さな本は、旅のお供にどうぞ!とすすめたくなります。」
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2020年、山本太郎はチェ・ゲバラになる。
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    悲劇を悲劇だと認識せず、喜劇的なオブラートで現実を覆い隠すお笑いと大本営発表を垂れ流すマスメディアによって、2019年もいよいよ幕が下ろされようとしています。

     

     

     

    私はと言えば、相も変わらず、金さえ出せば商品としての受験情報やテクニックが手に入ると考える生徒や親御さんを横目に見ながら、そういった予定調和の世界に子供たちを送り出すことに抵抗してきました。今の社会に適応しようとすればするほど、どこかで精神に変調をきたすだろうという予感があるからです。

     

     

     

    中高生といえども、知的なトレーニングを積み重ね自分で価値判断を下せる人間になることが人生を切り開く唯一のカギになると私は信じています。そんな塾教師のもとに子供たちを通わせて下さった保護者の皆様には感謝のしようもありません。

     

     

     

    塾教師の仕事は生徒を少しでも上位の学校に効率的かつ最小の費用で合格させることだと思われています。しかし、そういった発想は社会的共通資本であるはずの公教育を破壊し、そこで働く教師の意識をまるで有能な塾・予備校講師のそれに塗り替えてしまいました。公立中学校の校長が○○高校に何名合格させたなどと自慢げに吹聴するようになったのです。

     

     

     

    公教育の教師が、権威主義的・差別主義的レイシストたる塾教師や、巧妙な成りすましと自画自賛で出身大学を吹聴する学歴コンプレックスに囚われた塾教師と同列になったということです。

     

     

     

    もはや打つ手はありません。十分な予算と教員の数を確保し、一人の教師が5〜6人の生徒を看ることができるローテーションを組まない限り、教師の知的レベルは下がる一方で、教師のなり手もいなくなるでしょう。

     

     

     

    社会の階層分化が進めば、高校や大学は言うまでもなく、小学校や中学までが本質的には受験予備校・就職予備校として評価されるようになります。人々が教育の内容ではなく、どこの大学に何名合格させたかといったような「実績」で高校を評価すればするほど、この傾向は強まります。毎年春になると、『週刊朝日』や『サンデー毎日』が高校別大学合格者数を年中行事のごとく報じるのもこの傾向を当然のものにしています。

     

     

     

    そういった資本主義的予定調和の世界(官僚と原子力ムラ、そして日本語の読み書きすらまともにできない学歴コンプレックスのかたまりである政治家が価値を捏造し、それを内面化することを要求する世界)に子供たちを送り出すことに私は価値を見出すことができません。

     

     

     

    理由の第一は、その世界に所属している人間たちの立居振る舞いや、言葉や顔が下品すぎるからです。人格を喪失した人間は同じ表情になり陰翳を失くしていきます。

     

    夫婦は似て来ると言いますが、この政治家夫婦はその内面が顔に余すところなく現れています。それとも似ていると思うのは私だけでしょうか。

     

    河井克行前法相、河井案里参院議員

     

     

     

     

     

    第二に、彼らは前提を疑う能力を放棄しているので(そうしなければ、予定調和の世界の住人になれません)社会や他人から吹き込まれた価値を平気で撒き散らし、他者とくに若者を傷つけます。

     

    言うまでもなく、世界をよりよき場所にするためには前提を疑う必要があります。しかし、すでに予定調和の世界に生きている人間は、既得権益を守ろうとするばかりではなく、自分の信じている価値観を疑うことができないため、前提を疑う人間を生理的に嫌悪するようになるのです。

     

     

     

    さて、こんな自明の分析を述べたところでどうなるものでもありません。そこで、2020年がどんな年になるか予想して今年のブログを締めくくりたいと思います。

     

     

     

    年が改まったからと言って、今年の日本社会の動きと来年の動きが断絶するわけではないので、それを前提に私の予感のようなものを述べます。ひとことで言えば、予定調和の世界にひびが入り、激動の年になる予感がしています。その予感を今回のタイトル『2020年、山本太郎はチェ・ゲバラになる。』にしました。どうぞ笑い飛ばして下さい。

     

     

    参考記事:

    Ecce homo!(この人を見よ!)チェ・ゲバラ』

    http://oitamiraijuku.jugem.jp/?eid=417

     

     

    もう終わりにします。今年一年、何の益もない小難しいブログをお読み頂いた方に心よりお礼申し上げます。どうか来年が皆様にとりまして幸せな一年になりますように!

     

     

    | この人を見よ! | 15:08 | comments(0) | - |
    言語に絶するものは、囁き声で広まっていく。
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      今回のタイトルは、オーストリアの詩人、インゲボルグ・バッハマンのことばです。TBSの元ワシントン支局長でジャーナリストの山口敬之にレイプされた伊藤詩織さんは、バッハマンの言葉を実感しているはずです。彼女の記者会見を見てそう感じました。

       

       

       

      自分の身に何が起きたのか理解できないほどの暴力と屈辱を受けた人間は、自分自身だけでなく世界とどう関わっていけばいいのか見当もつかず、二重の意味で人間性をはく奪され、沈黙を余儀なくされるのです。加害者は被害者の沈黙を望み、犯罪の痕跡を消し去ろうとします。山口敬之というクズは、安倍政権の中枢に事件の隠ぺいを依頼したのです。

       

       

       

      しかし、詩織さん勝訴の判決が出た今になっても朝日新聞やTBSはこの事件の本質を報道していません。詩織さんの実名を報道しただけです。毎日新聞だけが山口敬之を実名入りで報道しました。毎日新聞は首相との会食を拒否してからようやく目が覚めたようです。

       

       

       

      それに対して、朝日新聞は山口敬之の伊藤詩織さんに対する行為が民事では不法行為とされたのに、刑事では不起訴とされた理由として、「性犯罪に関する法が不備」とか「刑事と民事で立証の困難さが違う」とかもっともらしいことを言っています。しかし、刑事で不起訴とされたのは、検察が官邸官僚の支配下にあるからです。

       

       

       

      地方の辺境のそのまた辺境に住む、私のような無知で鈍感な塾教師ですら、この事件が権力犯罪であることくらいわかるのです。それが分からないということは、朝日新聞のトップは私以上に無知で鈍感なのでしょうね。そういえば、今から5年以上前に安倍晋三を『災厄の犬』と書き、その本質は『ヤクザの友情』であり、『ジャーナリズムの黄昏』がそれを放置していると書いたっけ・・・

       

       

       

      TBSの元ワシントン支局長でジャーナリストを名乗る山口敬之のような言語に絶する人間のクズたちについてこの上一体何を書けるでしょうか。詩織さんに対し「女として落ち度がある」と発言した杉田水脈議員や百田尚樹、「枕営業失敗」と称するイラストを描いて揶揄したはすみとしこをはじめ、クズの周りにはクズしか集まらないのです。なにせ安倍と菅という希代のクズが「反社会勢力の皆さん」と官僚の中のクズをピックアップして作ったのが現政権なのですから。

       

       

       

      このレイプ事件については2年以上前にブログに書いています。あなたが権力犯罪の被害者になりたくなければ、ぜひ一読をすすめます。

       

      ・『2017年、人非人を国のトップに据えている日本』

      http://oitamiraijuku.jugem.jp/?eid=380

       

      ・自民党はクソ以下である。

      http://oitamiraijuku.jugem.jp/?eid=686

       

      ・『女性をモノと考えている男たち、そして真夜中のギター』

      http://oitamiraijuku.jugem.jp/?eid=377

       

      | 政治 | 13:43 | comments(0) | - |
      奇跡のような無垢な心で人を愛せるか。
      0

        奇跡のように人を愛することができるのは青春の一時期をおいてないような気がします。そして、無垢な心をもって全身全霊で人を愛しているときの表情やしぐさほど、私を幸福にするものはありません。おそらく、無垢な心は過ぎ去った時代と二度と帰らぬ青春を刻印しているからです。

         

         

         

        以下のCMをご覧ください。牧瀬里穂の心の底からの笑顔は、スマホもLINEもない時代の奇跡のような笑顔です。60歳を過ぎた私が、このCMを見ると泣けてくるのです。ああ、自分の中にもあのような感情があったのだと思い当たり、哀惜の情の切なさで心が一杯になるからです。

         

         

         

         

        以下はこのCMについての秀逸な分析です。牧瀬里穂が持っていたプレゼントの中身は何だったのでしょう。その答えを知りたい方は以下をお読みください。

         

        https://note.com/pato_numeri/n/na01d6800ba12

         

         

        | 身辺雑記 | 00:18 | comments(0) | - |
        ニワトリの飼育から見えるこの国の将来。
        0

          わが家のニワトリは元気そのものです。例のおいちゃんや近所の人が見に来て「よう肥えちょんなあ。運動するけんじゃろう。卵が美味しいはずじゃわ」と言ってくれます。

           

           

          今日も元気なニワトリたち。6羽いるのにニワトリ、なんちゃって。

           

           

           

           

           

          毎朝起きるとまずニワトリ小屋に行き、フンの掃除をし、水を換えます。生き物を飼うのはそれなりに大変です。でも楽しいルーティンワークですね。近所の人から頂いた白菜や大根葉を小さく切り、糠と混ぜます。それに牡蠣殻など(カルシウムの補給です)を砕いたものを飼料と混ぜて与えます。

           

           

          最近、放し飼いにする場所をさらに広くして、ニワトリが思う存分運動できるようにしました。餌をやるために近づくと、6羽が一斉に寄ってきます。中には私が手に持った容器の高さまで飛び上がるニワトリもいます。餌をやったスキに小屋に入り、産卵箱を見ると、見事な卵が6個並んでいます。自然の摂理に感謝する瞬間です。

           

           

           

          ニワトリの餌や飼育方法を調べてわかったことは、この国の後進性、すなわち国民の命が脅かされるのを放置しているということです。すべてを金銭に換算し、効率を追求すれば食の安全など絵にかいた餅になるのは目に見えています。スローフードやマクロビオティック(簡単に言うと「長い大きな視野で生命を見ること」です)が取り上げられるのも、それが当たり前ではないからです。

           

           

           

          実は、高度経済成長の陰で失われたものこそが、まさに「長い大きな視野で生命を見ること」だったのです。その結末が3・11の福島第一原子力発電所の事故でした。私が山本太郎氏を応援するのは、彼のヴィジョンが高度経済成長の負の側面を繰りこみ、3・11を思想的な起点としてこの国を変えようとしているからです。

           

           

           

          山本太郎氏が街頭記者会見で話す内容は、回を追うごとにアップグレードしています。今やこの国を救えるのは彼しかいないと私は確信するようになりました。前回も触れましたが、彼は「桜を見る会」よりもTPPや日米貿易協定(FTA)について以前から問題点を指摘し続けていたのです。

           

           

           

          しかし、11月15日、衆院外務委員会は日米貿易協定の承認案を可決しました。自民、立憲民主、国民民主の国対委員長が段取りを決め、衆院本会議で採決し、ついに来年の1月1日発効が確定しました。

           

           

           

          審議らしい審議もせず、協定の中身や国民生活への影響などほぼ国民には知らせないままです。ほとんどの国会議員は協定の中身を知りません。ただ来年11月に大統領選挙を控えるトランプ氏の事情を忖度しただけです。山本太郎氏が問題にするのは当然ではありませんか。

           

           

           

          トランプ氏は大統領就任直後の2017年1月に12カ国による環太平洋経済連携協定(TPP)を離脱し、アメリカ側の要求を呑ませやすい二国間の日米FTA(自由貿易協定)交渉に切り変えたのです。

           

           

           

          関税削減・撤廃によって安いアメリカの農産品や加工品が入ってくることで日本国内の畜産・酪農、果樹農家や加工品製造業者などへの打撃は必至です。食料自給率は2018年に37%にまで下落しており、今後さらに低下するでしょう。つまり日本は異例の食料の輸入依存国になるのです。

           

           

           

          もはや他人に頼ってはいられません。私はできるだけ食糧を自給しようと考えています。ニワトリを飼い始めたのもその一つです。以下の記事をぜひ参考にして下さい。

           

           

          日本人だけが知らない「食用卵」のアブない実態 ヨーロッパならほとんど「違法レベル」(現代ビジネス)
          https://gendai.ismedia.jp/articles/-/54355

           

           

          | 身辺雑記 | 18:54 | comments(0) | - |
          「山本太郎は偽善者」さんへ。
          0

            原則としてコメントは公開する方針なので、頂いたコメントを読み、そのまま承認しました。しかし、今となっては後悔しています。なぜか?私には山本太郎氏ほどの度量がないからです。

             

             

             

            今年の10月28日、山本太郎氏が大分市で街頭記者会見を開きました。その時、山本氏に向かって「あなたは偽善者だよ!」と叫ぶ人がいました。私はその場にいましたが、その人に対して山本太郎氏は「私を偽善者とおっしゃる根拠を教えて下さい」と呼びかけ、何とか議論に持ち込もうとしていました。その姿を見て立派だと思いました。

             

             

             

            その時の記事です。よかったらお読みください。

             

            『自壊する野党 vs 山本太郎』

            http://oitamiraijuku.jugem.jp/?eid=611

             

             

             

            今コメント主さんに返事を書こうと思ってパソコンに向かっていますが、言葉が出てきません。山本太郎氏に「あなたは偽善者だよ!」と叫んだ人は、結局議論することなく、渡されたマイクを地面に叩きつけました。文面からするとあなたも同種の人間のようです。

             

             

             

            私は山本太郎氏を6年前から応援しています。彼のおかげで政治に絶望せずにいられるとも書きました。したがって、コメント主さんへの反論は、少しでも山本太郎氏の応援になればと思って書くことにします。ただし、手短に。

             

             

             

            「山本太郎は偽善者」さんから頂いたコメントは以下の通りです。

             

             

            >愚かな国民よ、オリンピックに浮かれている場合か!いい加減目を覚ませ!

             

            一体どこまで上から目線なのですか?そんなに自己アピールしたいのですか?「愚かな国民よ」ですか?自分を何様だと思っているのでしょうか。「いい加減目を覚ませ!」はあなたに投げ返したいです。桜を見る会の追及に明け暮れるしかない野党や、その尻馬に乗ってさわぐ山本太郎や国民には「いい加減目を覚ませ!」と言うべきです。もっと重要な問題があったはずです。(以上)

             

             

             

             以下は私の反論です。

             

            :人のことを上から目線だの、自己アピールだのと感じるのはあなたの勝手ですが、これでは何の批判にもなっていません。でもこのレベルの批判をする人がほとんどです。あなたは私の過去記事を読んだことがないのでしょう。何度も言いますが、自分の印象や偏見を投げつけるだけでは批判になりません。批判は常に具体的事実に基づいてするべきです。

             

             

            現に、山本太郎氏は「誰かの尻馬に乗ってさわぐ」ようなことを一度もしていません。自分の目で見て、感じたことをもとに、そして3・11以降、他の政治家の誰よりも勉強しています。なぜなら、彼の武器は言葉以外にないからです。理想の審判者を信じているのです。桜を見る会については「有権者の買収だ」と言っているだけで、日米FTAの問題点を熱を込めて語っています。彼のように暴漢に襲われる危険を冒してまで全国各地を回って市民からの質問に答えている政治家が他にいますか。

             

             

            匿名の陰に隠れて、こんな紋切型のコメントをしても、多少のうっぷん晴らしになるかもしれませんが、それだけのことです。安倍首相のヤジのレベルそのものです。あなたは恥を知るべきです。

             

             

             

            :「愚かな国民よ」は、私がそう判断しているというだけのことです。私は自分のことを何様だとも思っていません。教育の末端のそのまた末端に位置する一人の塾教師として、安倍政権をずっと批判してきました。それは少しでも住みやすい国を後の世代に残すためです。いずれ私の言うことなど忘れ去られ、雲散霧消していくのです。自己アピールの虚しさは、あなたが一番よく知っているのではありませんか。

             

             

             

            私は安倍政権の行動様式はヤクザそのもので、日本会議や神道政治連盟を背景とする大日本帝国の精神構造をひきずって空威張りするアナクロに過ぎないと思っています。それに共感する百田尚樹を始めとするおバカな売文家や自称ジャーナリストが売名のために魂を売り渡しているのです。

             

             

             

            選挙のたびに、安倍政権を倒すチャンスを与えられながら、約半数の有権者は選挙にも行かないのです。これが「愚かな国民」でなくてなんでしょう。民主化を求めて80万人がデモをする香港との落差にめまいすら覚えます。あなたは日本は民主主義社会なのでその必要はないと思っているのでしょうね。

             

             

             

            :「桜を見る会を追及するよりももっと重要な問題がある」とは辛坊治郎や自称ジャーナリストの木村太郎の言葉の受け売りですね。昨日の会見で安倍首相は「私自身の責任で招待基準を明確化」すると言いました。絶句するほかありません。事実を見れば、彼は公選法違反、政治資金規正法違反の犯罪容疑者です。だからこそ国会審議を拒否しているのです。

             

             

             

            わかりやすいたとえで説明しましょう。サッカーの試合中、選手がボールを手で持ち、味方の選手にパスしたとします。これは明確な反則ですね。ラグビーじゃないのですから。試合を成立させるためには、まずレフェリーが笛を吹き試合をストップさせなければなりません。物事には順序というものがあります。

             

             

             

            ところが、反則したチームの責任者が、レフェリーに対して今のは反則ではない、映像もないので検証できない、したがって「私自身の責任でルールを明確化」すると言い出したらどうしますか。桜を見る会の問題はそういうことです。

             

             

             

            もっと重要な問題がある」というのは論点をそらすための屁理屈です。あなたは無批判に辛坊治郎や木村太郎の言い分を垂れ流しているに過ぎません。彼らはさも中立であるかのごとく見せかけて野党批判をしていますが、やっていることは犯罪者の隠蔽なのです。したがって、私に言わせれば、あなたも犯罪者の仲間だということになります。以上。

             

             

            | 政治 | 00:17 | comments(0) | - |
            アラユルコトヲ ジブンヲカンジョウニ入レズニ
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              アラユルコトヲ
              ジブンヲカンジョウニ入レズニ
              ヨクミキキシワカリ
              ソシテワスレズ

               

               

               

              これは宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の中の一節です。中村哲医師が殺害されて脳裏に浮かんだのがこの一節でした。「人間と人間の違いは、人間と犬の違いより大きい」と言ったのはパスカルだったと思います。安倍晋三と中村哲医師の人間の格の違いを見せつけられました。

               

               

               

              以下は「ヨクミキキシワカリ、ソシテワスレ」ないための私家版「雨ニモマケズ」です。

               

               

              アラユルコトヲ ジブンダイイチニカンガヘ、

               

              コクミンノゼイキンデ ナカマニノミクイサセ、

               

              カンリョウニ コウブンショヲハキ・カイザンサセ、

               

              ケンポウカイセイハクチダケデ、

               

              ナニヨリモ権力ノ座ニイルコトガジュウヨウデ、

               

              イツモ下品ナヤジヲトバシ、

               

              東ニ原発ヲウゴカシタイトイフヒトアレバ 行ッテマカセナサイトイイ、

               

              南ニツカレタ母子アレバ同情スルフリヲシ、

               

              西ニ囚ワレノジャーナリストアレバ 自己責任ダトイッテミゴロシニシ

               

              ヒトリノトキハナク、イツモナカマトゴルフヲシ、

               

              大学マデツクッテヤリ、

               

              ミンナニデクノボートヨバレルコトヲナニヨリモオソレ、


              母親ニホメラレルコトヲナニヨリモノゾミ、


              苦ニサレルコトヲナニヨリモコワガル、


              サウイフモノニボクチャンハナリタイ


               

              | 文学・哲学・思想 | 22:55 | comments(0) | - |
              中村哲医師を悼む。
              0

                死に対する想像力がない人間は、生に対する想像力も欠いています。この逆もしかりです。真に知性ある人間はこの両方を常に射程に入れ、自分が何のためにこの世に生を受けたのかを常に自問自答しているものです。

                 

                 

                 

                以前ブログで取り上げた中村哲医師が、昨日12月4日、何者かに襲撃されて殺されました。彼は今回の事態を予期していたに違いありません。昆虫少年に過ぎなかった幼い魂が、宣教師の覚悟をもって、文化も言語も気候も食べ物も全く違う異国の地に行こうと決心するまでの、その内面で展開された劇を想像して、私はただ祈らずにはいられませんでした。

                 

                 

                 

                中村氏は「自分は好きで勝手なことをしているので、家族には迷惑をかけたくない」と周囲に話していたといいます。妻の尚子さんは報道陣の取材に「いつも家にいてほしかったが、本人はこの仕事にかけていた。いつもサラッと帰ってきては、またサラッと出かけていく感じでした。こういうことはいつかありうるとは思っていたが、本当に悲しいばかりです」と話したそうです。

                 

                 

                 

                「好きで勝手なことをしている」という言い方は、おそらく「中村医師は偉いね」という無神経な褒め言葉に対する批判を含んでいます。自分の仕事が現地の人々の命を救い、平和な社会の実現に役立っていることが大事で、外部からの評価など取るに足らないと思っていたはずです。それがこの言葉の意味だと思います。

                 

                 

                 

                3年前に書いた過去記事をお読み頂けると嬉しいです。

                 

                 

                『中村哲氏に国民栄誉賞を!』

                http://oitamiraijuku.jugem.jp/?eid=235

                 

                 

                 

                一方で、わが国の中枢では、幼児並みの判断力しか持たない精神の未発達な大人たちが、好き勝手なことをしています。それを官僚だけでなくメディアの幹部や財界が支えています。彼らはしょせん同質集団に過ぎません。同じような学歴、年収、アメリカ経由の情報といったタコつぼの中に閉じ込められ、現実に向き合う能力を喪失してしまったのです。

                 

                 

                 

                東大卒のエリート官僚なのに、なぜそうまでしてピーマン頭の安倍晋三の言いなりになって尻拭いをしなければならないのか、そんなに天下り先や出世が大事なのか、という批判があるようです。しかし、この批判は全くの的外れです。

                 

                 

                 

                東大卒のエリート官僚なのにではなく、東大卒のエリート官僚だからです。3・11以降も原発を再稼働させる判断を、彼らは屁理屈をつけて正当化します。再稼働しなければならない経済的な理由がさもあるかのようにみせかけるのが彼らの仕事です。それを本気で信じているのですから、確信犯というより単なるバカなのです。そのバカさ加減を、権力によって覆い隠すために、バカな政治家を利用するのです。こうしてわが国の中枢はバカだらけになったというわけです。

                 

                 

                 

                この国を実質的に動かしてきたのは「優秀な」官僚たちです。彼らは選挙で選ばれていません。私たち国民が「なのに」ではなく「だから」なのだと気づいて行動しない限り、第二のフクシマどころかこの国の破滅は避けられません。次なる巨大地震がスタンバイしているのですから。残された時間は少ない!愚かな国民よ、オリンピックに浮かれている場合か!いい加減目を覚ませ!

                 

                 

                | 政治 | 15:50 | comments(1) | - |
                大橋巨泉氏の英語力。
                0

                  前回のブログで大橋巨泉氏を取り上げました。その多才ぶりは多くの人の知るところです。今回は氏の英語力について書きます。中高生の皆さんの参考になると思いますので、頑張って読んで下さい。

                   

                   

                   

                  まず、「学校英語」なるものがあるのかどうかわかりませんが、ここでは単純に日本の公立中・高等学校の授業で出会うものとしておきます。私の個人的な経験から言えば、平板で、没個性的で、退屈なものでした。それは文化から切り離された選別のための暗記と抽象的な記号操作であり、一部の地域でだけ通用する通貨のようなものだと言えば言い過ぎでしょうか。

                   

                   

                   

                  しかも、「学校英語」の長いトンネルをくぐりぬけた先に待っているものは、世界を相対的に見る能力ではなく、今の日本で出世するのに役立ちそうな功利的な考え方です。文科省の打ち出す政策は、ことごとくこの線に沿ったもので、もはやその破綻は誰の目にも明らかです。

                   

                   

                   

                  それに対して、巨泉氏の英語は「学校英語」を支えているイデオロギーから最も遠いものでした。つまり、学校で勉強しただけでは身につかない自在さと楽しさ、奥の深さを持っていたのです。

                   

                   

                   

                  彼は、より自由に生きるために英語を使いこなし、世界各国で生活していました。カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカで暮らし、そこで商売を立ち上げ成功したのも氏の人間性を物語っています。

                   

                   

                   

                  では彼の英語力の秘密はどこにあったのでしょうか。それこそが、ジャズ評論家としてのキャリアだったのです。彼はジャズの歌詞を何千曲も英語でそらんじることができました。

                   

                   

                  中高生が見本にすべきは、氏のような自由闊達で柔軟な発想を持った英語の使い手であり、真の平和主義者です。残念なことに、大橋巨泉氏は今から3年前、2016年7月12日に他界しました。

                   

                   

                   

                  彼の英語力を物語るエピソードをもう一つ挙げます。女優の竹下景子さんが追悼文の中で書いています。

                   

                   

                  「ハワイの別荘に家族で伺った際、英英辞書を片手に真剣にアメフトの実況中継をご覧になっていた姿が今も浮かんで来ます。あんなに英語が堪能なのに巨泉さんは辞書と首っ引きでした。不断の努力家の一面を垣間見ました」と。

                   

                   

                  巨泉氏が不断の努力家であることに異論はありません。しかし、誤解してならないのは、アメフトのアナウンサーの実況は速射砲のような英語だということです。アメフトの実況中にテレビ画面を見ながら英英辞典が引けるということ自体が氏の英語力を証明しています。

                   

                   

                   

                  英語力と言えば日本人はすぐTOEICの点数や英検のランクで測ろうとします。悲しいかな、自分のモノサシではなく、外部の権威がありそうな試験の点数と結びつけて判断するのですね。

                   

                   

                   

                  幸か不幸か、私は学校の教師が教えてくれる英語には壊れた時計のように全く反応しませんでした。それはつまるところ高校入試や大学入試で使われる選別のモノサシに過ぎなかったからです。それは言語に対する国家ぐるみの冒涜に他なりません。

                   

                   

                   

                  英語をモノにした人は、おそらく自分の人生を豊かにする英語とどこかで幸運な出会いをしているはずです。たとえば、歌やスポーツや映画を通じて生きた英語に出会っているのではないでしょうか。

                   

                   

                   

                  そもそも外国の文化(その象徴が言葉です)について学ぶことが面白くないわけがありません。たとえば、英語の歌を一年に10曲ほど、中・高で合計60曲を完璧に歌いこなすことをカリキュラムに組み込めば、何も入試で英語を課す必要などないのです。今の何倍も英語力がつくに決まっています。それを大学入試のモノサシにすることで、アメリカに隷属した卑屈な精神を再生産する装置にしているのです。

                   

                   

                   

                  入試で測れる「話す能力」など鼻クソほどの価値もありません。そもそも文科省や財界人、一部の学者やお調子者の予備校講師たちは、50万人以上の「話す能力」を1〜2週間で測るなどということが可能だと本気で信じているのでしょうか。空気を読むしか能のない人間たちと話していれば可能だと錯覚するのも無理もありません。結局は定型的なフレーズの暗記に行きつき、対策本を発行する業者をもうけさせるだけです。

                   

                   

                   

                  それが可能だと考えている人間は、話すことがどれほどの深さと広がりを持っているか経験したことがないのです。片言隻句の背後に広がる沈黙に震えたこともないのです。

                   

                   

                   

                  おやおや、話が脱線しました。巨泉氏の英語力の話でした。以下は彼が犯したミスの話です。それを、あれは自分の若い頃の誤訳、と率直に認められたとのこと。その率直さが、さすが巨泉氏らしいなあと思います。ミスどころか、明白なウソの上塗りすら認めようとしないどこかの安倍晋三とは大違いですね。

                   

                   

                   

                  誤訳の話に戻ります。ヘレン・メリルがハスキーな声で歌って有名になった曲“You'd Be So Nice to Come Home To”は、長らく「帰ってくれたらうれしいわ」という訳で親しまれていました。それを訳したのが大橋巨泉氏だったのです。

                   

                   

                   

                  中高生の皆さんなら、You'd  be so nice to come home to.をどう訳しますか。

                   

                   

                   

                  正解は「君の待つ家に帰るのはすてきだろうね(=君と結婚できたらなあ)」です。えっ、どうしてそんな訳になるのかわからないですって?「あなたが家に帰ってくる」のと「あなたが待つ家に帰る」のでは正反対じゃないか、というのですね。

                   

                   

                   

                  これはいわゆる「繰り上げ構文」と呼ばれるものです。文末のyouが仮主語のitを押しのけて繰り上がったもの、と考えたわけです。この曲のタイトルも、It would be so nice to come home to you.となっていれば誤解の余地はまったくありません。

                   

                   

                   

                  誤解の原因は、You are nice.と考えたからですね。nice なのは「(私が)あなたが待つ家に帰ること」なのです。「あなたが家に帰ってくる」では意味が反対になります。もちろん come という動詞の視点が相手側にあることや、文末の to が文頭の You を目的語にしていることにも気づかなければなりません。

                   

                   

                   

                  You'd  be so nice to come home to.は  You are difficult to please.という文と同じ構造をしています。あなたがdifficultなのではなくて、あなたを please(喜ばせる)するのが difficult なわけです。したがって、「あなたは気難しい人だわ」という意味になります。

                   

                   

                   

                  何だかややこしいですね。巨泉氏ほどの人でも、文法を忘れるとミスを犯すという例でした。長くなったのでもうやめにします。ここまで読んで下さった方にお礼を言います。なお「繰り上げ構文」については、ブログで詳しく説明しています。よかったら参考にして下さい。

                   

                   

                   『高校生のための英文法−その7』

                  http://oitamiraijuku.jugem.jp/?eid=468

                   

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